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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第2章

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大都市ライトネルに到着

私達はヤーガンを出てから六日間休みを取りながら歩く。ヤーガン付近では道が整備されておらずでこぼこ道だったがライトネルに近づくにつれ道が舗装され、夜道には魔石の明かりが灯り大都市までもう少しだと実感した。


「ミーナはライトネルは行ったことある?」


「業炎の闘志の時に一度だけあります。海の幸に普段見かけない食べ物があって楽しいですよ」


胸を膨らませながら歩くと遠くの方に町が見えてくる。


「やっぱり大都市だけあって門構えも大きいな」


町の門に少し行列が出来ていた。私達は門の入場の列に並ぶ。


「身分証を見せてください」


私は冒険者カードを見せるとすぐ通されたが、リンドさんはねずみの被り物をしている為、門番は冒険者カードを凝視していた。


「そこのねずみのお方は二回も表彰されているんだな。通っていいよ」


門番の横を通り抜ける。


「俺ってそんなに不審者に見える?」


「……。表彰って信頼度が上がっていいですよね」


「答えになってない。見た目はあれだがこのねずみの被り物は被り心地がいいんだよな」


門をくぐるとたくさんの建物や人で溢れていた。


「活気があってすごいな」


道の脇には屋台が並んでいて美味しそうな磯の香りや肉を焼く香ばしい香りがする。


まずは宿を探す。さすが大都市だけあって宿が多い。満室のところがちらほらあり、ようやく四件目の宿で予約が取れた。部屋に荷物を置き冒険者ギルドへ。


ライトネルの冒険者ギルドはとても大きく、中にも人が大勢いた。レクトさんとの約束でライトネルに着いたら手紙を出すことになっている。レクトさんには今日の日付でライトネルに着いた旨を書いた。


「手紙の送付をお願いします」


受付に私の冒険者カードと手紙を渡す。受付の人はカードを魔道具にかざし操作をして手紙の手続きが完了。


「あのミーナさんって針のねずみのパーティーですよね?」


「はい。そうですが」


そんなパーティー名をすっかり忘れていた。


「同じパーティーのリンドさん宛に手紙が届いています。もしかして、隣の方ですか?」


「俺あて?」


リンドさんは冒険者カードを受付に渡し手紙を受け取る。


「あと、冒険者の階級が上がっているので手続きをお願いします」


急な情報に困惑するがとりあえず手紙を読む。差出人を見るとマキシルさんからだ。中を開くと、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

リンドさんへ


サーマンとラップルでそれぞれの活躍により階級が二つ上がり、D級冒険者に昇格します。冒険者の階級の処理を忘れていました。申し訳ない。ギルドで冒険者昇格の手続きをしてください 。 

マキシル より


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「そういうことか」


さっきの疑問が解決した。リンドさんは冒険者の昇格の手続きをする。今日からリンドさんはD級冒険者になった。リンドさんが本気を出せばA級もしくはS級もありえると思うけど。冒険者の掲示板を見ると

“海の魔物が増加中。海に出られる方は日々海の魔物注意報を確認”とあった。


「海にも大魔の渦が影響しているんだな」とリンドさんはつぶやく。私達は冒険者ギルドを後にした。


「そろそろご飯を食べますか」


大通りに並んでいる屋台が色々と美味しそうなので、ふらっと歩いて良さそうなお店に行くことにした。それぞれの屋台からの香りに食欲が湧いてくる。美味しそうな香りでクウは鞄から身を乗り出し鼻ををクンクンさせていた。


「ここ美味しそうじゃない?」


リンドさんが見つけたお店は海鮮のおしゃれな屋台。人が並んでいたが割とすぐに座れた。


「いらっしゃい。メニュー表だよ」


メニューの一覧を眺める。


「海の魔物の料理もあるんだな。ラオピのアクアパッツァが気になるな。ラオピって何?」


「ラオピは深海にいる魚の魔物です。釣り上げられる時の水圧の変化で目が飛び出てグロテスクですが、味は美味しいと言われています」


「じゃあ俺それで」


リンドさんはラオピのアクアパッツァとパン。私は魚介のスープパスタを注文した。 


「お待ち遠様」


リンドさんが注文したラオピのアクアパッツァは想像より大きく目玉が大きく飛び出していた。リンドさんの料理が気になったので少し取り分けてもらう。食べてみると身がふっくらして美味しい。魚介スープのパスタはクウの分を取り分けてあげる。クウは美味しそうに料理を平らげた。リンドさんと話し合い 明日は念願の図書館に行くことになった。


ーーーーーーー

ーーーーー

ーーーー


夕方、ライトネルの図書館に行く。受付で冒険者カードを提出し受付の人は魔道具ににカードをかざす。入場料の銅貨50枚を支払い中に入った。


「結構本が揃っているんだな」


リンドさんが辺りを見渡す。夕方に来てるのであまり人はいない。


「王都の図書館はもっと大きくて見応えがありますよ」


「そこは行ってみたいな」


私とリンドさんでそれぞれ別れた。リンドさんは王国の歴史図書の方に行き、私はとりあえず魔物図鑑を手に取る。前、ベガーさんが言っていた八尾キツネについて調べる。八尾キツネについては手書きの挿絵があった。確かにクウに尻尾が八本ついている見た目をしている。図鑑には貴重な魔物で風を操り空を飛ぶ。頭が良く一度でも攻撃をしたものは執拗に追いかけてくると記載が。まさにベガーさんの言っていた通りだが最後の一文に冷や汗が出た。あまりクウが嫌がることをしないようにしよう。クウは私の顔を見て首を傾げていた。閉館間際なのでリンドさんの元に行く。リンドさんは熱心に本を読んでいた。


「リンドさん、図書館閉まりますよ。読みたい本があるなら借りましょう」


リンドさんは五冊の本を手に持っていた。私は大魔の渦関連の本を借りる予定だ。本を貸出口に持っていく。


「貸出金額は 銀貨五枚になります。一週間以内に返却をお願いします」


冒険者カードを提出し司書はカードを魔道具にかざし私達は支払いを済ませた。


「図書の貸し出しって結構高いんだな」


「本を返すとお金が全額戻ってきますよ。本の盗難と紛失対策で多額の貸出金額と身分証の提出をするようになっています」


帰りは屋台で適当に買ってリンドさんの部屋で食べることになった。


「何か本で収穫はありました?」


「あったよ。王国の歴史を見て驚いたんだよ」


200年前の大魔の渦が終わり一年経とうとした頃にリンドさんは毒殺されたらしい。リンドさんはその後はてっきりお兄さんが父の後を継ぐと思いきや弟が王になっていたそうだ。


「王家で何があったか、詳しくは書いてなかったけど人生って分からないもんだな」


リンドさんは嫌いな兄が王になっていなかったので嬉しそうだった。

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