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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第1章

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私の攻撃は高くつきそう

近くのお店でお昼を済ませ、ドワーフに教えてもらったお店に行った。細い路地を入ってすぐ。お店をやっているかどうか分からない外観の建物。きっと紙に書いてもらわないと分からなかったと思う。


「いらっしゃ〜い」


一人の年配の女性が現れた。お店は武器で使えそうな魔道具や、一見何だかわからない物で溢れていた。


「あの、私、回復師なのですが、一人でダンジョンに入っても大丈夫な攻撃の魔道具を探しに来たのですが」


「おやまあ。それだったらこれがいいわね」


そう言うと年配の女性は お店の棚から箱を持ってきた。


「これはマジカル弾っていうの。銃に魔力の詰まったボールをセットして相手にめがけて撃つの。種類は色々あってね、これは煙幕。あとは爆発、捕獲、炎、氷、眠りと色々あるわよ」


「これって、試し打ちは出来ますが?」


「良いわよ。裏山で打ってみましょう。でも、爆発だけは威力が大きすぎるから、それだけは出来ないわ」


マジカル弾を持って店主と裏山に行くと、試し撃ちが出来るように的が立て掛けられていた。さっそく炎のボールをセットし、的に銃口を向ける。引き金を引くと、撃った時の衝撃と共に的の右下の地面に炎が上がった。


「すごい威力ですね」


「そうじゃろ?撃つ時に衝撃があるから、的から外れてしまったけど、この銃は遠距離でも近距離でも攻撃できるから便利なんじゃ。まぁ、ボールの数だけお金がかかるけどの」


これならコツがつかめれば、私でも攻撃できそうだ。お店に戻りマジカル弾の値札を確認する。 

マジカル弾の銃が銀貨5枚、マジカルボールは爆発が銅貨50枚、他は10枚。思ったより高い。

正直、モンスターを倒すのにこんなに高くつくなんて。銃は良しとして、ボールが1個あたり こんなにもするなんて。


他の商品も店主に聞きながら見て回ったが、他に合いそうなものはなかった。とりあえず、マジカル弾の銃とマジカルボールの爆発を2個、他を20個購入した。合計銀貨8枚の大出費をした。今まで冒険をした蓄えが少しあるものの、これからやっていけるのかと不安になる。冒険者を辞めて回復師として治療する仕事についた方が良いのか。それだと忌まわしき教会と関係を持つようになるし⋯。複雑な気持ちを抱えながら帰路に着いた。


夜になり部屋にこもっていると、 外からにぎやかな声が聞こえてくる。窓を開けると、いつもの魔法石に照らされた夜の町に、お酒を酌み交わす人や町を楽しそうに歩く人で溢れていた。


「私も行ってみたいな」


窓辺に肘をついて町を眺めた。心地よい風や明るい歌声も聞こえてきて、こっちまで楽しくなってきた。


業炎の闘士にいた時は夜の町に行った事はあったがセルドックの酒癖、女癖が悪く最悪なものだった。一人で行ってみたいが酔っぱらいに絡まれたりトラブルに巻き込まれた時に困るので、女性一人だとどうも行きづらい。誰かとパーティーが組めるとしたら行ってみたいな。

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