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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第1章

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子供達からのお礼

賑やかだった仮装のお祭りは三日間の開催を終え、町は静かになった。


夕方部屋にいるとドアをノックする音が聞こえた。


「レクトです。こんにちは」


ドアを開けると箱を持ったレクトさんが立っていた。


「ミーナさん、これ孤児院のみんなからだよ」


箱を開けると、お礼の手紙や絵、可愛くおった折り紙が入っていた。可愛らしいお礼に心が温まる。孤児院は犯罪グループの襲撃でかなり損壊したため、一時的にサーマン領主の屋敷に避難しているそうだ。


「 領主から今回の孤児院襲撃の表彰が二週間後に決まったよ。それと」


レクトさんから一通の手紙を渡された。


「表彰式の後にパーティーがあるからリンドさんと来てね」


「パーティーって私達も?」


「うん。領主が君達と色々お話がしたいんだって」


「えっ?ダンスとかは?」


「ないよ。ただの食事会。ここは小さな領地だからアットホームな感じだよ。」


「貴族の人は?」


「何人か来るよ。ほとんどがこの町のお偉いさんとかだからドレスアップまでしなくても良いよ。こういうのはポーリーさんが詳しいから聞くと良いよ」


レクトさんは爽やかに帰って行った。私は貴族が絡むパーティーは苦手なのに。ちょうど起きてきたリンドさんにこのことを話す。


「パーティーもあるのか。近々ポーリーさんに聞くしかないな」


ーーーーーーー

ーーーーー

ーーーー


翌朝、私はポーリー商会に出向いたがポーリーさんは不在だった。


夕方、私達はゴーモルンの依頼をこなしていなかったので町近くの森に入る。森に入るとわりとすぐ現れた。リンドさんが魔法を唱えるとゴーモルンが燃えていった。


「わるい!火力が強すぎた」


魔物の討伐は証拠として、最低でも魔物の体の一部を取って冒険者ギルドに持っていかなければならない。これは黒焦げで難しそう。リンドさんが火力を調節しながらゴーモルンを倒していく。私は明かりを灯しながら地面を探っている。


「ミーナ何をしてるんだ?」


「薬草を探しています。最近出費が多いので、少しの足しになればなと」


「そんなの俺が」


「リンドさんばかり支払わせて悪いです」


結局、薬草は見つけられなかった。ついでにと思ったが夜の薬草探しは難しい。ゴーモルン討伐は25匹といい成果が出た。ゴーモルンを血抜きをし魔石を取る。そのままの足で冒険者ギルドに向かった。


「こんばんは。ゴーモルン討伐の依頼分です。お願いします」


「ゴーモルン25匹と魔石25個ですね。お預かりします」


ギルド職員さんは奥の部屋に行った。


「お待たせいたしました。依頼の報酬は銀貨一枚になります。よろしいでしょうか?」


私は銀貨一枚を受け取った。この報酬は悪くないが、もっとお金を稼ぎたい。ダンジョンに行くしかないのかな。


ギルドからの帰り、店の前にいたポーリーさんと出会った。今回の領主様から表彰があって、しばらくこの町にいることを伝えた。高級な宿なので普通の宿に移ることを提案したが、ポーリーさんに断られこの宿で宿泊を続けることになった。


「レクトくんから聞きましたよ。孤児院襲撃では大活躍だったみたいじゃないですか〜!表彰もおめでとうございます。パーティーも参加されるみたいですね」


「そうなんです。貴族の方も来られるそうですが衣装はドレスアップしなくても大丈夫ですか?」


ポーリーさんは奥さんを呼んだ。


「ここの領地は田舎だし、そこまでドレスアップしなくても大丈夫だわ。前回のお食事会の時みたいな格好で良いわよ」


ほっと一安心。お言葉に甘えて、表彰式の日に化粧と髪を結ってくださる事になった。本当にありがたい。

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