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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第1章

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宝石店強盗

この三日間で行われるお祭りは21時までとなっている。まだ開けているお店は多く、屋台を楽しんでいる人も多い。


「もう帰ろうか」


みんなで帰る途中「キャー」という悲鳴が聞こえた。走ってその場所に行ってみると、豪華なガラス張りの宝石店の周りに人集りが出来ていた。


緊急事態かもしれないので人混みをかき分けて前に出る。宝石店の店内でピエロの格好をした男三人組が強盗に入っていた。一人の男が女性従業員に刃物を突きつけ、他の男達はショーケースに並べてある宝石を袋に詰めていた。建物の外にいる人達は「騎士団と町の警備隊を呼べ」と騒がしくなっていた。


外からの声に反応し


「変に攻撃でも仕掛けたら、この女がどうなるか分かっているのか?」


強盗の一人が女性従業員の首に刃物を突きつける。


「従業員を人質にとられてたら下手に動けないな」


レクトさんは困った顔をしていた。トマットさんは丸い玉を握りしめ立ち止まっていた。どうすることも出来ない状態に周囲の人達も困惑していた。


「俺がやる」


リンドさんが手を動かしながら魔法を唱える。すると強盗の背後から土の手が伸びる。まず土の手は刃物を握り、男と刃物の取り合いになる。そして他の複数の土の手が男達を掴んで拘束する。


「なんだこれは!」強盗たちはパニックになりながら土の手に取り押さえられ、身動きが取れなくなった。女性従業員は急いで店から脱出する。すかさずレクトさん、ランデルさん、トマットさんが建物の中に入る。刃物を遠くにやり魔道具のロープで強盗たちを捕縛した。


建物の周りにいる人達はこの救出劇に歓喜した。その間に騎士団が到着し人混みをかき分けながら駆けつけた。


「これを君が!」


リンドさんの土魔法をレクトさん達や騎士団の人達が感心していた。


「こんなもの朝飯前だぜ」


さすが200年前の魔法騎士団長!こんな事は言えないので心の中で拍手した。


騎士団は宝石店強盗の現場検証で聞き込みを従業員や私達、そして建物の外にいた人達から詳細に聞いていた。強盗も捕まったということで私達は早く解放された。


「それにしても、リンドさんのお手柄でしたね。あの魔法は古代魔法ですか?」


レクトさんやトマットさんがリンドさんに質問攻めをし、リンドさんは戸惑っていた。


「ちょっと、この後僕達の部屋に来てくれませんか?」


なんだろう?と疑問に思いつつ、レクトさんたちの後について行った。

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