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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第1章

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虫の魔物

「魔物の魔石って心臓付近にあるんですね。私は魔石がどの部分にあるか分からないので、倒したものは血抜きとかして冒険者ギルドに持っていってました」


「魔石はモンスターによって位置が違うよ。額や手の甲なんかにもあって色々だ。物理的攻撃や魔法によって魔石が壊れて消失してしまったり、倒したものから確実に取れるかどうか分からないんだ」


まだ油断は出来ないがノペリモンキーを倒したので気がすごく楽になった。道中を歩いていると血を吸う虫の魔物のダダンボウや小さい犬のような魔物のチョーコスが出てきたりした。リンドさんの魔法で難なく倒していった。


「テントはこの辺に立てるか」


少し開けた場所があったのでテントを張った。今日はノペリモンキーで遅れを取ったため、いつもより遅い時間まで歩き、二人とも疲れ切っていた。リンドさんに見張りをお願いし、テントに入って眠ろうと目を閉じると外から燃えるような音がした。起き上がりテントの入り口を少し開けて覗くと、ダダンボウとリンドさんが戦っていた。ダダンボウはリンドさんの炎魔法にあっけなくやられていた。戦いを終えたリンドさんの所に向かう。


「リンドさん大丈夫でしたか?」


「ああ、大丈夫だ!しっかし、ここは虫の魔物が多いな。ダダンボウの他にスエトバエもいたし。次の町に行ったら虫の魔物除けを買った方がいいかもな」


もしかするとたくさんの虫の魔物と戦うかもしれないので薬草と魔力回復の薬を渡した。


「大変だったら言ってくださいね」


「おう!」


私はテントに入り床に着いた。


ーーーーーーー

ーーーーー

ーーーー


「とってもお疲れですね」


見張りの交代の時間になり、リンドさんのもとへ行くと明らかに疲れきっている。


「 あー!疲れた。あれからダダンボウがかなり出てくるし散々だったよ。あいつら、近くで倒すと黄緑色の液体が飛んできて服がベチャベチャだよ。高火力の魔法なら液体が飛んで来ないから、魔力も結構使っちまったぜ。夜明け前になった今は全然出てきてないから大丈夫と思う」


ふらついた足取りでテントの中に入っていったリンドさん。一人で大変な戦いだっただろう。周囲には複数の焦げた虫の魔物や灰が落ちていた。一人で大変だったと思う。休ませてくれたリンドさんの優しさが垣間見れた。


日が昇り朝食を取ることにした。保存食の硬いパンに干し肉、乾燥した果物。全部が固くパサパサなので口の中の水分が奪われる。竹筒に入った水を飲みながら食べ進めた。食材はこれから同じ保存食と少しの野菜しかないので昼も夕方も同じものになる。栄養バランスや何より飽きてしまったのでサーマンの町を目指しながら食材の確保をしていきたい。日中は敵は出ずただぼんやり過ごした。


気づけばもう夕方。リンドさんがテントから出てきた。


「ミーナ見張り大丈夫だった?」


「はい。一匹も出ずのんびり過ごせました」


夕食を済ませリンドさんと出発の準備をする。


「提案なのですが、町に向かいながら食材の調達をしませんか?栄養的にもですが、同じものばっかりで飽きてしまって」


「それは俺も考えていたところだ。たまには違うものも食べたいし。あと昨日のダダンボウの液体が臭くてねばねばして拭いたんだが、なかなか全部は取れなくて不快なんだ。水辺に行って汚れを取りたい」


道中にも虫の魔物は多く液体に戸惑いながら足を進めた。

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