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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第1章

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リンドさんの回復方法

「リンドさんって 、薬草とか使えるんですか?」


うーん?と曖昧な返事をするリンドさん。


「旧王家の墓にいた頃に食料の調達で怪我をして森に生えている薬草をすりつぶしてみたら大丈夫だったよ。この体は、なぜか寝ると大体回復しててな。ゾンビ化しているし色々調合されている回復薬じゃあダメージありそうだな」


これから長旅になるので話し合って、人気のない裏道で回復は何が良くて何がダメかを試してみることにした。左腕の包帯を外す。ダメージを受けた時すぐ使えるように、薬草をすり潰したものを片手にスタンバイ。リンドさんの少し紫や茶色がかった肌に効果が低いポーションを一滴


「うわー!しみる」


リンドさんは左腕を抑えながら飛び跳ねる。すぐさましみる箇所に薬草を塗る。痛みは収まったみたい。左腕を見ると見た目は変わってないが、回復薬は使えないみたい。本人はまだ大丈夫そう。続いて 回復魔法。魔法をほとんど跳ね返すロープを外してもらい、今度は右腕で試すことになった。私は最小限になるように回復魔法を慎重にかける。回復魔法もダメなようでリンドさんは右腕を抑えながら飛び跳ねていた。右腕を見ると紫色の部分がかすかに赤みを帯びていた。すぐに薬草を塗り込む。


「ごめんなさい。最小限にと思ってかけましたが痛かったですね」


「いやいや。お試しだし謝らなくていいって。自分の回復に何が使えるか分かっただけで役立つし。薬草多めに買わないとな」


リンドさんの腕に包帯を巻き直し、再び道具屋へ向かう。多めに薬草と包帯、日用品などを買い出し、食料の買い出しに食料品店へ。日持ちする保存食や調味料を購入して、また食器や鍋も持っていなかったので、以前リンドさんのねずみの被り物を買ったガラクタ堂へ足を運んだ。


「いらっしゃいませ〜。おっ!これはうちで売っていたねずみの被り物だね〜」


頭にバンダナをかぶった店主がひょっこりカウンターから顔を出してきた。カウンター下で作業しているらしく、少し話をすると「ごゆっくり〜」と言いながら再びカウンターの下へ消えて行った。いつ見ても面白そうな物がたくさんある。リンドさんは目を輝かせながら、店内を見渡す。この町の飲食店以外の大体のお店は20時までなので、じっくり見たいがあまりゆっくりできない。調理道具など選んでいく。まだ少し時間が余ったので店内の商品を見て歩く。リンドさんは珍しいものを手に取り、じーっと凝視している。私は調理道具の買い足しで荷物が嵩張るので軽さの付与がついた大きいリュックを探す。商品のリュックを手に取り眺めていると、リンドさんが両手いっぱいの商品を抱えてきた。町に行く途中での野営の折りたたみのテントに防水雨具などどれも必要なものばかり。前の冒険者パーティーの時の物はほとんど持ってなかったので、とても助かった。大きめの軽さの付与のついたリュックや生活必需品など大量の買い物になった。


「リンドさんのおかげで良い買い物になりました。冒険者パーティーでは料理担当だけだったので野営の知識がなくて助かりました」


「俺は騎士団にいたから、そこら辺の知識はあるよ。時代が進んでるから当時より便利な品物ばかりで、もう少し他の商品も見てみたかったな」


明後日にこの街を出発するので、もう少し散策しようとのことで夕食を求めて町をぶらり。匂いにつられて歩くと屋台に行き着いた。そこには何台か屋台が連なっており、お互い食べたいもの買うことにした。リンドさんはシーフードパエリア、ガウー肉の串焼き、ポテトの揚げ焼き。私はモロー貝のパスタとサラダを購入し、設置してある木製のテーブルで食事を取った。

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