表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/228

第3章47話-2:遠距離2



フィオリト岩原の中央付近までやってきた。


太陽が天頂てんちょうから大きくかたむき、青空にオレンジ色が混ざり始める。


そのとき。


「ん……」


視界の遠くに、大きなシルエットが見えてきた。


巨大で、翼がある。


――――竜だ。


おそらく刃竜だろう。


俺の進行方向にいるな。


……と思っていると。


「……!!」


刃竜の眼前で、白い光がまばやいたと思った次の瞬間、激しい轟風ごうふうをまといながら何かが飛んできた。


それは白く輝く銀閃ぎんせん――――やいばである。


白くかがやく刃が、かまいたちのごとく飛来してきたのだ。


俺は軽くよこステップをおこなって、そのかまいたちを回避する。


空振からぶったかまいたちは、俺のすぐなな後方こうほうにある岩壁をバターのごとく切断した。


10メートルほどもある岩壁が、なかほどから斜めに崩れ落ち、断面があらわになる。


すさまじいあじである。


(これは……俺に対する攻撃だな)


と俺は判断する。


刃竜による遠距離えんきょり攻撃こうげき


数百すうひゃくメートル先のまとを攻撃できる射程範囲しゃていはんいの広さ。


寸分すんぶんたがわぬ位置にねらつエイムの正確性せいかくせい


ただかまいたちをってきただけであるが、刃竜の強力きょうりょくさをうかがい知ることができる。


……なるほどな。


たしかに、あの竜は強い。


だが、もちろん、サイコキネシスの敵ではない。


「誰に喧嘩を売ったか、思い知らせてやらねばならんな」


と、つぶやきながら、俺は歩みを再開する。


逃げも隠れもするつもりはない。


堂々と、刃竜のいるほうに向かう。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ