第6章224話:圧倒
俺はさらに周囲の傭兵たちを念力格闘術によって殴打する。
拳。
キック。
肘鉄。
膝蹴り。
1秒も経たない間に、打撃によって5人以上の傭兵が絶命する。
「なっ!?」
「つ、強え!?」
傭兵たちが恐怖をあらわにした。
「弱いと思ったのか?」
俺は傭兵の一人をハイキックで蹴り飛ばした。
吹っ飛び、もんどり打って岩肌に激突した傭兵は、首の骨を折って死んだ。
「先に殺そうとしたのはお前たちだ。ゆえに虐殺されても恨むなよ」
俺は不敵に笑いながら、そう告げる。
そして次々と傭兵たちを亡き者にしていく。
ゴルディアスが叫んだ。
「う、うろたえるな! 相手は一人だ。冷静に戦え!」
「そ、そうは言われましても……」
と傭兵たちはたじたじになっている。
そのとき、傭兵の中にいた弓兵の一人が、俺に矢を放ってきた。
思ったより速い魔法矢であり、一瞬、俺は面食らったものの、横ステップをして回避する。
ゴルディアスがふたたび叫んだ。
「そうだ! 飛び道具だ! 中距離以上を保って攻撃しろ!!」
この命令には傭兵たちはうなずいた。
それぞれ飛び道具をアイテムバッグから取り出し、構える。
――――ふたたび矢が飛んできた。
今度は、さきほどの矢とは違う。
大弓から放たれた大矢であった。
やはり魔力が込められた矢であるが、さっきの矢に比べると威力も速度も段違いだ。
高速で俺のもとへと接近してくる大矢。
だが。
「……!」
俺はその大矢を完璧に見切り、身をそらして避けつつ、右手でキャッチした。
俺の右手に握られた大矢。
それを射手へと投げ返した。
「なんだと!?」
矢を投げ返すという反撃行為に、ゴルディアスが驚愕していた。
俺の投げた大矢は見事、射手の心臓を貫いて絶命させた。
「や、矢を投げ返した……!?」
「投擲の威力も半端じゃねえ……なんだよこいつ!?」
「ベルナダ王ってこんなに強えのかよ!!?」
傭兵たちがざわざわとわめき始めた。
「喧嘩を売る相手ぐらい選ぶべきだったな?」
と俺は不敵に笑いながら言った。
「お前たちは、一匹残らず殲滅する。一人も逃がしはしない」
そして念力格闘術の構えを取り、戦気と殺意をにじませる。




