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第5章126話:ルールと集合

さらに俺は、対戦のルールを確認する。



◆◆◆


総合闘技大会では対戦相手を殺害してはいけない。


ただし国王決定戦こくおうけっていせんだけは例外である。

命賭いのちがけの戦いをせいした者が、国王になるべき」という方針のもと

国王決定戦では、対戦者たいせんしゃとなる二人のどちらかが死ぬまで戦いは続く。


◆◆◆




総合闘技大会は全国から強者つわものが集まるので、殺し合いをしてしまうと、強い戦士が失われ、人材の損失になる。


したがって1回戦~3回戦までは「対戦相手を殺してはいけない」という規定が設けられている。


戦闘不能せんとうふのうに追い込むか、気絶させるか、降参宣言こうさんせんげんをさせることで勝敗が確定するらしい。


―――――ただし【国王決定戦】だけは別。


国王決定戦では、大会優勝者たいかいゆうしょうしゃ現国王げんこくおうが戦い合うことになるが、どちらかが死ぬまで戦いは続く。


つまり完全な殺し合いであり、必ず対戦相手を殺害しなければならない。


ここに人材の損失を憂慮ゆうりょする考えはない。


合理的ではないが、戦士としての魂を重んじる側面がよく現れている。


「……」


俺は読み終わって、パタッとルールブックを閉じた。


ふとバルコニーの外――――ベルナダ王都の街並みへと視線を向ける。


(半月後、この国は俺のものになる)


それは予言や願望ではなく、確信だ。


俺が敗北することなど、万に一つも有り得ない。






そして。


宿でのんびりと時を過ごすこと半月後。


大会当日がやってくる。


午前8時。


正門前せいもんまえに集合した選手たち。


国王を目指すために、全国からやってきた猛者もさたち。


ギラギラした連中が多く、熱気ねっきが高い。


人数は1000人近くいるようだ。


その中の1人が俺である。


なお、ノルドゥーラとヴィシーは宿にて留守番るすばんだ。


「これより、総合闘技大会を開始する!」


と役人らしき女が宣言した。


拡声かくせい魔石ませき】によって声を拡大している。


ゆえに彼女の声は、この場にいる全員に響き渡る。


「まずは武器と防具を配布する。全て新品だ。更衣所にて着替えを済ませ、戻ってくるがいい」


総合闘技大会では、自分で用意してきた武具や衣服は使わない。


大会側が用意した武器と防具を使用することになっている。


これは装備の性能で差がつくことを防ぎ、純粋な戦闘能力のみで勝負させる目的だ。


俺も当然、着替えることになる。


―――――数十分後。


着替えが終わった選手たちが、ふたたび外に集結した。


俺の衣服は、戦闘装束せんとうしょうぞくである。


上半身は黒インナーのうえにかわ胸当むねあてをつける。


下半身はズボンだ。


念力格闘術ねんりきかくとうじゅつによる徒手空拳としゅくうけんかせる、身体にフィットした衣服。


役人らしき女が告げる。


「今回、総合闘技大会に参加する選手の数は1200人ほどいる。これをざっくり4つのグループへと分ける」


第一グループ。


第二グループ。


第三グループ。


第四グループ。


四つのグループに振り分けられる。


俺は第三グループに配属された。


ちなみに第三グループは300人ほどだ。





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