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非日常世界へようこそ  作者: 紫音
第一閉
9/34

「抗いーー抗争」


「はっ!!ここは一体???」

辺りをキョロキョロするが暗くて何も見えない。どうやら、縛られているみたいだ。

「目を覚ましたようね?」

遠くから女性の声が聞こえた。

「へぇ。こいつか。」

目の前に少年が歩いてきた。

「あっ!貴方はあの時の占いで映った!」

目の前には水晶玉に映った少年がいた。

「こいつが、バグか?」

「ええ。そうね。」

「へぇ?んじゃ、時間も惜しいしさっさと終わらせるか。」

ガサガサと音を立てて、少年が物を取り出す。

「あっ!それは、大切な商売道具!」

少年の手には水晶玉が握られていた。

「なっ!何をする気ですか?」

「大人しく見ていろ。」

少年は手に持っていた水晶玉に向けて、手をかざした。水晶玉が宙に浮き、少年の手から黒いオーラがドンドンと包み込む。

「え?え?一体なにがおこってるんですか?」

目の前の光景が信じられない。

「お前も協力してもらうぞ。」

黒いオーラが占い師をも包み込む。

「うっ!うわぁーーー!!」

占い師もろとも包み込まれた。

「・・・これでいいのか?」

「ちょっとやりすぎじゃかしら?」

少女が暗闇から歩いてきた。

「反乱者を出すよりはマシだろ。」

「まぁ。そうね。」

「奴らの様子は?」

「今のところ動き出す様子はないから安心していいわね。あの傷だとしばらくは動けないでしょうからね。」

「なるほどな。・・・・ところで、あーキャル?キャラ?えーっと・・・」

「・・・キュルアーね。彼なら、一足先に他の核の調査に向かってもらったわ。」

「なるほどな・・・・俺も向かった方がいいな。」

「あなたは一回休憩してなさい。」

「?なぜだ?」

「上からの命令ね、一応。」

「まじかよ。」

少年がため息をついた。

「くっ。」

少年が頭を抱え込みうずくまる。

「大丈夫?」

「あっあぁ。」

少年が立ち上がる。

「くそッ!相変わらずきおくが無くなるしおぼえてらねぇ。」

「仕方ないわよあなたは、」

「まぁ、そうなんだが。」

「次の核は決まっているわ。今は焦らずに休みなさい。」

少年はどこかにさっていった。

「さて、私はどうしまょうかね?」



また、ーー不思議な夢をみた。

(まただー今度は景色がはっきりしてる?暗闇で何も見えない。)

「今度こそ。」

「そう易々と失敗してられないからね。」

目を凝らして見ると誰かが会話しているのが見える。

(誰?こんなところで何を話してるの?)

ザサァーっと砂嵐が立ち込める。

(っ!まただ。結局わからない。)

アリスはゆっくりの意識を取り戻した。ペットの上にいた。身体が思うように動かない。全身にとてつもない痛みが走る。

「よかった。目が覚めたのね。」

魔女が話しかけてきた。

「大丈夫?水飲める?」

コップに入った水を差し出してきた。

「あっ。ありがとうございます。」

コップを受け取り水を飲む。辺りをキョロキョロする。どうやらここは、あのビルの拠点だろう。

「梨杏とローンは?」

アリスが魔女に聞く。

「大丈夫。あの子達も無事よ。」

ふぅっと胸を撫で下ろした。

「もう1人の男性は?」

「大丈夫。その方も大きな怪我をしてるけど意識はあるわ。」

「よかった。全員無事なんでね。」

「よかったと捉えるべきなんだけど、もやもやするな。」

ローンがアリスに向かって歩いてきた。

「あなた?寝てなくて大丈夫なの?」

「一応大丈夫だ。軽く動ける程度にはなっているからな。」

「そう。ならいいのだけど。あまり無理はしないでね。」

ローンが頷く。

「アリスも無事でよかった。」

ローンがアリスが寝ていたベットに腰をかける。

「とりあえず3人とも無事でよかった。だけど、生かされた感じがするんだよな。あいつらが本気でかかってきたら今頃俺たちはーーー」

鳥肌がたった。確かにローンの言う通りだ。あの時あの3人が本気で襲い掛かってきていたら今頃3人もと救済の糧になっていた。

「確かにそうね。今は無事であったことだけでいいんじゃないかしら?」

アリスとローンが下を向く。

「ここは、どこなのだ?」

1人の男性が目を覚ましたようだ。2人と魔女が男性の方に目をやる。あれだけの戦いの後なのにほとんど目立った傷がない。

(あんなに激しい戦いなのに、ほとんど傷がない?そんなことある?)

「よかった、目を覚ましたのね。」

魔女がホット胸を撫で下ろす。

「貴方の怪我が1番酷かったから。心配でーーー。」

「むぅ?よくわからんが心配をかけたみたいだな。すまなかった。」

男性が起き上がり魔女に向かって頭を下げる。

「よかった。全員無事なのね。」

2階から、梨杏が降りてきた。

「梨杏!あなた。目が覚めたのね。ずっと寝てたから心配で。」

魔女が梨杏に向かって走り出す。男性がキョロキョロしている。

「ここは、何かの建物なのか?」

「そうね。とりあえずまず話しをしましょうか。」

梨杏が魔女に支えながら降りてきた。


「まず、みんな無事でよかった。」

「ニカル貴方もありがとう。」

「・・・我は何もできなかった。礼ならそのトランプの魔女とアゼグに言え。」

ニカルがアリスに話す。

「それじゃ、説明を進めましょう。まず、ここは廃墟ビルなんだけど、私たち3人の拠点のして利用してるわ。」

梨杏が説明を始める。

「拠点とはーー。なるほど。ここで色々と準備をしたり生活をしたりしておるのだな。」

男性が納得する。

「随分と詳しいなーー。」

ローンが答える。

「あなたも別の世界からきたの?」

梨杏が質問する。

「我か?そうなるのか。確かに別の空間?からこの世界に降り立ったのだが・・・・」

男性が腕を組みながら、答える。

「でも突然、何もない空間から現れた。」

「確かにあの時図書館の天井から急に現れたわよね。」

あの時の確かに、突然図書館の天井からガラスが割れるように謎の空間からあわられた。

「我は、あの世界であの少年と戦っていたのだ。突然目を覚まして気がついたら。何もない荒野一面の世界にいた。しかし、どこから何者かに呼ばれている気がしてーー気づいたらあの少年が目の前に現れていた。」

「自分の名前なんかは記憶あるのか?」

ローンが男性に対して質問を投げかけた。

「うーむ。申し訳ないのだが、あまり鮮明に記憶がないのだ。」

「そんなことあるのか?」

「信じられないけど。」

アリスが息を飲む。

「うむ。我も信じられないのだが、名前も何故戦っているのか?なぜ存在しているのか?全くもってわからないのだ。」

男性がうつむいて答えた。

「なるほどな。信じられないが・・・どうやら本当みたいだな。」

ローンが腕を組みながら唸る。

「あまり納得はできないんだけども・・・」

梨杏が小声で話す。

「アリスはどうする?」

ローンが投げかけてきた。

「私?うーん?確かに不可解な部分は多いけど・・・・こっちとしては共通の敵がいることはとてもわかりやすいし・・・何より抗い者は1人でもおおいほうがいいんじゃないかな?」

「一理あるわね。」

梨杏が返答する。

「うむ。仕方あるまい。」

ニカルが話す。

「よし。決まりだな。これからよろしくな!」

ローンが男性に向かって手を差し伸べる。男性はキョトンとした表示を浮かべる。

「あー。そうか。わかんないのか。これは握手ってやつで・・・」

しどろもどろに答える。

「なるほどな。よろしく頼むぞ!」

男性がローンの差し出した手を握り握手を交わした。

「仲間になったのはいいけど、いつまでも男性と呼ぶのは少しめんどくさいわね。」

梨杏が考える。

「そういうものなのか?」

男性が首をかしげる。

「確かにそうだな。うーん。雷・・・雷鳴・・・あっ!ライメイってのはどうだ?」

ローンがハッと思い付いたように話す。

「なるほどな。いいかもしれんな。ではこれからライメイと呼んでくれ。」

ライメイは深く頷いた。



「あらあら、まぁ仲良しだこと。フフっ以外と早く回復したわね。これからどんどん抗ってみなさい。その抗いが、私たちを強くする。」



パリィーンどこかでまた何が割れた音が響いた。

「うわっと!イテテテ。」

どしんとキュルアーが落ちてきた。

「あれれ?またこの世界につながってたのか。」

「あら?キュルアー?そろそろ迎えにいこうとおもってたのだけど・・・・想像以上に早く帰ってきたわね。」

「いやーすみません。失敗してしまいました。

「失敗?何が起こったの?」

「それが・・・・ピースをみつけたのはよかったのですが。こちらから仕掛ける前に核を破壊されました。」

「え?」

少女がすっとんきょうな声を上げた。

「僕がこの世界に来たってことは、ピースもこの世界に来てるってことになりますが・・・それでも見失ってしまいました。」

「連続でピースを見つけることできてるのはいいことだけど・・・こうも自由に動かれるものなかしら?」

少女が頭を抱える。

「はぁー。まぁ起きたことは仕方ないわ。どんな見た目をしてた?」

「見た目ですか?確かーーーーー。」

「っ!!フフフ!なるほどね。」

「?どうかされましたか?」

キュルアーが首をかしげる。

「いえ?なんでもないわ。少し放置してもよさそうねと思っただけ。ところでキュルアー、少し手伝ってもらいたいことがあるのだけどーーー。」

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