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黒曜石の呪縛  作者: 紗 織
本編 3
102/129

<第102話> 気になっている点

「確かに・・・。」

 研究員達は、ハッとした顔つきで青野刑事部長の言葉を聞き入っていた。



「以前の捜査で口惜しい思いをしたのはとても良く分かった。

 しかし古閑村長は、その当時の政治家ではない。


 たまたま彼が『政治家』であったからと言って、間違った先入観を持ってはいけないんだ。


 どんな時でも、その事件で得た情報を集めて、正しく分析していかなければならないんだよ。」



「おっしゃる通りですね・・・。


 すみませんでした。」



「そんな、謝ることではないよ。


 これから気を付けてくれればいいだけの話だ。


 まだ捜査は始まったばかりじゃないか。

 一緒に頑張って解決していこう。」


 青野刑事部長は、明るく言った。



(ふむ・・・。

 これから会う刑事さんは、当時のバディである刑事補殿が左遷された事もあり、きっとこの研究員達よりも強く『政治家』に対する悪印象を持ってしまっているのだろう・・・。


 これから向かう村長宅で私は、ちゃんと中立の立場で古閑村長と刑事さんのやりとりを観察するようにしなければいけないな・・・。)


 青野刑事部長は、古閑村長宅で自分が果たすべき役割の重要性を実感していた。




「話が事件から随分脇道にずれてしまったね。


 すまないが、事件の話に戻るよ。


 実はまだ君達に聞きたい事があるんだ。」


 青野刑事部長は、真面目な顔つきに戻って話を続けた。


「私が気になっているのは、この凶器とされている黒曜石の形状だ。」


 青野刑事部長は、持参した捜査資料の黒曜石の写真を見せながらたずねていた。


「現場に散乱していた他の黒曜石の破片も見ていて思ったのだがね・・・


 明らかにもっと凶器になり易い形状の石が現場には多数落ちていた。


 そうするとだ・・・


 『なぜこの石は、凶器として選ばれたのだろう』


 という疑問が浮かんではこないかね?」


青野刑事部長は、研究員達の反応を見ながらたずねていた。


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