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注意一瞬異世界転生

作者: satomi

「あっ」

っと私は思った。瞬間で私は死んだようだ。

注意一瞬ケガ一生。 注意不足でケガどころか、死にました。筒井美咲享年29才。



それなのに…私は何でこの美麗集団と食事をしてるんでしょう?

「イヤだわ、ソフィーナ。ずっとみんな一緒だったじゃない?」

そうなのか?この人は誰?母?超若くて美人なんですけど!!

私のお母さんは、へそを出してこたつで寝るようなお母さんだけど、この人は絶対ない!!

この人はトイレに行かない!!(←動物として無理だけど)

「まさか、ソフィーナ。この父のことも忘れてしまった?」

なんだ?めっちゃイケメンなんですけど!!好みドストライクです!!

でも、父なのか…。残念。因みに筒井美咲はシングルマザーだったので、父は知りません。

「でも、この兄の顔は覚えてるよな?」

スイマセン。覚えていませんって超イケメン。父ジュニア(当たり前)。将来は絶対いい男になりますと保証書がついてる!!

で、私は庶民的な顔デスカ?

鏡を見て、驚きのあまり二度見した。鏡は本物かとも周りの使用人?にも聞いた。

このソフィーナという子は金髪碧眼。ボンキュッボンのナイスバディだった。

使用人にソフィーナの欠点を聞いても出てこなかった。雇用関係なら当たり前か。

家族にも愛されてるみたいだし。必ずやイイ子なんだろう。これで裏表のある子だったら嫌だー!!



「今日は学校だぞー。兄と一緒に登校しよう」

何もわからないので、兄と登校することにした。そうそう、家はランディン公爵家。家柄もいいんですか。そして、兄の名前はノクス。父は、ナオト。母はサツキ。

何故父母だけ日本語でもありそうな名前なのか不明。

「学校に着いたぞ。覚えてるか?ココが学舎だ」

兄よ…。目立ってます。二人で並ぶと恐らくキラキラが乱反射です。

「ごきげんよう。ノクス様。あら、妹君は復帰なさるのね。よかった、心配したのよ?」

誰??兄がそっと教えてくれた。

「ライア侯爵令嬢。俺につきまとってる」

はぁ、モテそうだもんね。ストーカーか。大変だなぁ。

でも公爵家だもんね。

「兄さまには婚約者がいるのではないですか?」

「ソフィーナ!記憶が戻ったのか?」

残念ですが、違います。高位貴族というものなのでしょう?ならば幼い頃より婚約者が決まっているのでは?という29才の推測です。

照れながらもこの兄さまは答えてくれた。

「ああそうだ。私の婚約者は隣国パオの第2王女で、幼い頃より文を交わしている」

え?会ったことないの?

「会ったことはないが、文より人柄の良さがわかる!きっとよい妻になってくれるだろう」

代筆かもしれないじゃん。

「えー?実際に会った方がいいですよ!実際はイメージと全然違うかもしれないですよ?後で後悔するよりいいと思うけどなぁ」

と思う29才なのです。お兄さまの反応や如何に?

「そうだなぁ。身分を隠して会ってみるか。人を身分で差別する人かどうかもわかるしな。アドバイスをありがとう。妹よ!」

将来の義姉が変な人だったら嫌だ。

「ところで、私の婚約者は?」

「そんな重要なことまで忘れてしまったのか?」

「私だよ!」

「殿下!」

兄さまが跪いた。私の婚約者は殿下?王子様??

「もしかして、王妃教育で覚えたことも忘れちゃった?」

もうすっかりカラッカラに忘れています。

王妃教育?ってことはこの殿下は皇太子?


その時の私の顔は口があんぐり開いて、虚ろな目だっただろう。

王子様・・・のイメージとはほど遠い男性が目の前にいた。我が家の父の方が王子っぽいと思うのです。

身長と横幅は同じでしょうか?ついでに腹囲とかもこれでは某人気アニメの猫型ロボットのプロフィールのようです。

白馬に乗った王子様とはよく言いますが、この方が馬に乗ると馬が可哀そうです。

白馬には父に乗って欲しい。29才の希望。



皇太子にはダイエットをお願いました。

食事制限から運動まで幅広く。お菓子を食べたい?何を言ってるんですか!カロリーお化けなど摂取しないでください。

現在の脂肪に満ちた体が筋肉で引き締まった体になるまで、私は皇太子と正式に婚約式をしないと宣言をしました。

浮気?勝手にどうぞ。私には目に潤いを与えてくれる父がいますから。


兄さまの方はというと、やはり実際に会うと身分で性格をコロコロ変えるような人だったらしい。ご愁傷様です。流石に落ち込んでいました。なにしろ幼い頃からの文ですからね。それが裏切られたのはショックでしょう。今後どうするのでしょう?

「兄さま、どうするのですか?」

「彼女と婚約を継続することはできない。知ってしまったからな。内面。ストーカー女は嫌だし。父上は何か知らないか?」


困った時の時の父頼みです!

「父さま、兄さまに新しい婚約者を見つけられませんか?」

「そうは言ってもなぁ。パオの王女は条件が良かったんだけど、まさか面倒事を引き受ける代償だったとは…」

面倒事…。確かにあの手の女は面倒だ。浮気もしそう。金・権力に弱そうだ。

「うちは公爵家だし、家柄が結婚条件になるんだよなぁ」

「王家に王女はいないのですか?」

「いるにはいるが…。お前が皇太子と結婚して、なおかつ、その兄も王家と結婚となると政治的にな」

難しいんですね。はぁ、誰かいないかなぁ?ストーカー女じゃなくて。



王家主催のパーティーが開かれ、多くの来賓が来た。

私は目を皿のようにして、兄さまの婚約者になりそうなを探した。

いた。あれは、着物では?異世界転生して初めて見た。

言葉は通じるかな?話しかけてみよう。

「初めまして。私はランディン公爵家が長女のソフィーナと申します」

「あらあら。私は東方の国からきたサナエ=ツツイと申します」

ツツイ?私の前世と同じ苗字。絶対いい人だ。

「突然すいませんが、私の兄の婚約者になっていただけませんか?」

「あら、ごめんなさいね。私はもう売約済みなのよ~。私の妹で良ければ」

いいです!

「妹さんはどちらに?」

「もうすぐ来ると思うけど…」

「姉さーん、この洋服!すごい着にくいんだけど?」

「無理しないで和服着なさいよ」

「和服って、こういうパーティーに合わなくない?」

元気な子だなぁ。とりあえず裏表はないな。

「私はソフィーナ=ランディン。兄さまの婚約者になる方を探してるの。このパーティに出席なさる方はそれなりの家柄の方だし、いいかなって」

「ランディンってランディン公爵家?うわー、ノクス様のファンなのよ~。婚約者なら是非!!」

言質は取った。

「今度是非うちに遊びにいらしてくださいね!」

はて?妹君の名前はなんだ?聞くの忘れちゃった。とにかく兄さまに報告。


「王家主催のパーティーに来賓で東方の国から来てたサナエ=ツツイさんの妹さんに婚約者を打診しました。向こうは乗り気だったよ。近いうちに遊びに来てねっていっておいた」

「で、その妹君の名前は?」

「聞き忘れちゃった。でも、ツツイ家の人で。王家主催のパーティーに出席するような家柄の子だよ。兄さまの事知ってるみたいだなぁ。ノクス様のファンって言ってたから」

「学校の生徒じゃないか?」

「あー、そうかも」



王家主催のパーティーだというのに、私は王子の事はほったらかしだった。反省。

久しぶりに学校に行くと、王子が王子になっていた。

「ソフィーナが婚約式もしてくれないっていうから、私は頑張りました。これでも、騎士団長と互角に戦えるまで成長しました」

ぬいぐるみに別人が入ってたみたいな変化だなぁ。それかさなぎが羽化。

「ソフィーナにしか見せませんよ。ほら、腹筋も割れました。前のように脂肪で指が埋まるようなことはありません」

前は埋まったんかい!

まぁいい。

「約束だから、婚約式ですね」


こうして私は正式に皇太子と婚約をした。


翌日から地獄のような王妃教育が始まった。地獄…。城に部屋を賜ったから、自宅の潤いある生活には帰れないし。嗚呼、父の顔が見たい。29才の気持ち。


兄さまはサツキさんと正式に婚約したらしい。サツキさんというのはサナエさんの妹。サツキさんなら義姉でも仲良くやっていけそう。東方の結構な国の第2王女らしく(振る舞いが王女っぽくない)、父も大歓迎だった。


そして、数年後には

私は皇太子妃、兄さまは宰相となった。

当然(?)家族も増え、私は男と女の双子を産みました。サツキさんのお腹にはまだ赤ちゃんが入っています。

兄さま忙しくて、あんまり家に帰れないみたい。サツキさんが悲しむよって言ったら帰るかな?


陛下も王妃も大喜び。ほっと一息です。しばらくしたら、また妊娠するかもです♡













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