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いずれ最強伝説  作者: piccle
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休暇から帰ってきた後もしばらくはのんびりしたい

「俺様が帰ってきたぞー!」

「「帰ってきたぞー!」」

「え、ダイアさんたちもやるんですか」


 ウィンディーネでの休暇、約二週間

 特に滞在日数も決めず行った俺たちの旅行は、楽しくいつまでも続くかのように思えたが


「飽きた」

「そうだね」

「さすがに二週間は飽きる」

「もう見るものもありませんしね」


 普通に全員が飽きたことで帰還することになった


「いやー、二週間ぶりの王都かぁー。」


 スンスン 


 実際にはそんなことないんだろうけど、なんだか落ち着く匂いがする。外に出かけた後に家に帰ってくると、自分の家の匂いが強く感じられて妙に落ち着く。そんな感覚に似てる


「さて、それじゃあこの後どうする?」


 そんなことをマリカが聞いてくる


 普通だったらそんな質問は出てこない。旅行は行きは楽しく、観光場所も楽しい、が、帰りはただ家に向かうだけなので疲れるだけ

 普通だったら家に帰ってのんびりするってのがセオリーだろう。だが、


「帰りはクロスの<転移門>のおかげで楽に帰ってこれたもんね」


 今回の旅行、大半は<飛翔>での移動だったが、途中で旅行感を出す為に馬車に乗るなどもしていた

 だが、帰りもそんなことをして余計な疲れをしたくなかった俺は、あらかじめ王都に作っておいた<転移門>とウィンディーネで新たに作った<転移門>を繋ぎ、一瞬で帰ってきたのだ


 時間は…


 王都にある大きな時計台を見ると、針はまだ8時を少し過ぎたあたりだった

 まぁ、でも…


「一度家に帰るかな」




 これを言うのも久しぶりだな


「ただいまー!」


 そう言いながら勢いよく家の扉を開けると


<おかえりー!>


 クリスだけが俺を出迎えてくれた


「母さんたちは今日も仕事か」

<そうだよ!>


 そうか。二週間ぶりに帰ってきたから顔を見たいと思ったんだがな


<楽しかった?!>


 無邪気な笑顔でクリスが訊いてくる


「あぁ、楽しかったよ。ただ、」

<?>


 ただ、少し疲れたな。精神的に。

 やっぱり旅行は楽しいけど、家に着くとどっと来るものがある


<そういえば一週間くらい前に冒険者ギルドから使者が来たよ>

「使者?」

<うん!でもみんなは旅行に行ってるから帰ってきてから伝えるって言っておいたよ>

「そうか。ありがとな」

<うん!>


 冒険者ギルドが俺たちになんの用だ?…いや、用なんていくらでもあるか。一応俺たちはダイアモンドのパーティーなんだからな


<旅行中だったからしなかったけど、一応みんなに<念話>で確認をとっておいた方がいいよね>

「あぁ、頼む。俺は、少し寝る」


 やっぱり、家の自分のベッドが一番しっくりくる。身体だけじゃなく心までベッドに溶け出していくようだ。


「やっぱり…自分の家が…一番だな」


 気づくと俺は、深い眠りに落ちていった




「ここは」


 俺が目を開けると、そこは


 灼熱の大地、燃え盛るマグマ、肌を焦がす熱気、まさに、ここは


「灼熱の国、と言ったところか」


 これは夢…いや、正確には明晰夢か。だが、なぜ俺は一度も見たことがないこの風景を見ている。ここは、実在する場所なのか?


「クロス、もういいよ。私はこの運命を受け入れているの。だから、もう、いいよ」


 俺の前にいるこの女は誰だ。俺は、なぜ、地面に押し付けられている


「やれ。」


 誰かがそういうと共に、その女は炎に包まれていった

 なんだこれは。どうなっているんだ。どういう状況だ


「じゃあね。クロス」


 なぜ俺はこれを地面に押し付けられたまま黙ってみている。止めろ。手を伸ばせ


 手を、伸ばせ!




「ダメだ!」

「え?」


 勢いよく手を伸ばした俺の手は


 ふにゅん


 何か柔らかいものにあたった。


「はっ、ここは」

「おはようクロス。起きてそうそう、何をしてるのかな」


 目を覚ました俺の視界に映ったものは、笑顔を浮かべているが非常に怒った様子のダイア、頬を真っ赤に染めたマリカ、そして、あちゃ~、とでも言いたげな表情のアッシュだった


 なんだ。どういう状況だこれ。そもそも


「なんでお前ら俺の部屋にいるんだ?」

「う~ん、それよりもはやくその手をどけた方がいいと思うなぁ」

「え?」


 ダイアに言われたが良く分らず手を少し動かすと


「んっ」


 再び手に柔らかい感触がやってくる

 なんだ?と思いながら手を見ると


「いつまでクロスはマリカの胸をもんでるつもりかな?」


 俺の手はごまかしようのないくらいがっつりとマリカの胸をつかんでいた


「え、あ、いや、すまん」


 慌てて手を離すと、マリカは俺から少し離れ胸をかばうように胸の前で腕を組んで俺を見つめている


「クロスのえっち」

「うっ」


 なんもいえねぇ。こういうときは


「なんでお前ら俺の部屋にいるんだ?」


 話題をずらすに限る


「ふ~ん、そうやってごまかすんだ」


 あ、あれ?だめっぽい


「いっ、いやぁ、そんなつもりじゃあ」

「……今の時間は?」

「今の時間?…一時だね。午後の」

「クロスから私たちに集まって冒険者ギルドに行こうって連絡してきたよね?」

「はい、そうですね」


 そうだっけ?寝る前のことあんま覚えてないや


「何時集合とか何も決めずに、こんな時間まで寝て、何してるの?」

「あぁ、えっと、その、どうもすみませんでした」


 俺の身体は寝起きとは思えないほどスムーズな動きでベッドの上で土下座していた


 はぁ、せっかく寝て回復したのに、これじゃまた疲れちまうぜ


 その後1時間くらい、マリカからは目が合うと目線をずらされたり、ダイアからはチクチク責められた

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