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いずれ最強伝説  作者: piccle
73/114

粛清騎士対勇者 1

書いておいたの忘れてた

続きは、かなり先になる

あと、忙しくてしばらく書けない

「行くぞぉおお!ハァァァアアア!」


 粛清騎士と勇者たちの戦闘は、ガイアと呼ばれる軽戦士の一撃で開幕した

 ガイアが手にしているのは剣と呼ぶには刃渡りが短く、かといって短剣かと聞かれたらそうとも言えないような、そんな微妙な長さの剣だ


 ガイアが粛清騎士に対して繰り出した剣の一撃は、あまり剣が得意ではない俺が一目見てわかるほどに

 完成された一撃だった


 剣の軌道には一切のブレがなく、速さも十分。もし感知能力を持っていなかったら気づくことすらできなかったであろう、そんな高速の一撃を


 スッ


「なっ!」


 粛清騎士はほんの少しだけ身体をずらすことでかわした。その粛清騎士の動作には一切の無駄がなかった。()()()()()()()()()()()()()


 剣は粛清騎士の鎧の表面をこするような勢いで、触れるギリギリを通過していった


 たった一閃、たった一回の攻撃、たったそれだけのことで勇者一人の実力、そして、それを遥かに上回るほどの粛清騎士の実力が判明したのだった


「依頼主からはかなり強いってだけ聞いたんだけどな。情報とぜんぜん違うじゃねぇか。お前、本当に人間か?」

「……」


 そう問いかけるが、粛清騎士は答えない


「これならどうだ!」


 ガイアは先ほどの高速の剣戟を粛清騎士に向けて練続で繰り出す。おそらくダイアモンド級までの冒険者だったら1秒でコマ切れにされているであろう、そんな連続攻撃だったが、


「くそ!あたらねぇ!」


 粛清騎士は完全に見切っているのか先ほどと同様に紙一重で回避し続ける


 相変わらず凄まじいな、粛清騎士のやつ。この前別の貴族の家で粛清をしてるのを見たが、まさか勇者クラスでも全く相手にならないほどとはな


「<ファイヤーランス>!」


 魔法の詠唱が終わったのかユリアと呼ばれていた女が、赤く燃え上がる炎で構成された槍を、粛清騎士目がけて高速で飛ばすが


 ボシュ


 いつ剣を動かしたのか、粛清騎士の身体に触れる直前で炎の槍は消滅してしまった


「俺の攻撃を防御するのには剣を使ってくれないのか?」

「…必要がないからな」

「へっ、そうかよ!ユリア!俺たち三人に視力強化の魔法を頼む!」

「ええ、任せなさい」

「ユース!エリカ!身体強化系を全部使え!」

「!全部使うの!?」

「あぁ、じゃないと相手にすらしてもらえないぞ!貴重な触媒だろうとガンガン使え!費用は全部国が払ってくれるんだからよ」


 そうガイアが言うと、3人は瞬時に<身体能力強化>と、もう一つ


「魔装術」


 というものを発動したらしい

 らしいというのは、俺は<魔装術>というものを知らないからだ。<魔装術>…今まで生きてきて初めて見た。これは勇者たちが発見した技術なのか、それとも王国以外の国では当然にある技術なのかは定かでないが

 <魔装術>の原理は解る


 これは俺のような感知能力がなくとも、ある程度魔力を感知できる人ならば誰でも分かる

<魔装術>を発動した勇者たちの身体中を魔力が、まるで川を流れる水のように淀みなく循環しているのだ


 重要なのはここだ


 魔力を全身に流すこと、そうすることで身体能力が強化されるのだと考えられる


 この世の原理の一つに、全ての物質は魔力を流すことでその性能を遥かに向上させることができる、というものがある。これはその言葉の通り、剣などに魔力を流せば鋭さなどが向上し、盾などに魔力を流せばその防御性能を遥かに高めることができるというものだ

 そして<魔装術>、おそらくこれは、それを人体で成したものなのだ

 魔力を全身に流すことで本来以上の身体能力を発揮することができる

 そういう代物なのだろう。

 だが、ここにはあるリスクが存在する。それは、


 全身をバランスよく強化できなければ身体の動きにズレが生じてしまうという点だ

 おそらくそのズレは、戦闘中には身体が上手く動かせないなどと言った問題を引き起こすだろう

 魔法使いならば大した問題にはならないだろうが、これが最も前で武器を振るい戦う戦士で起こったとしたら、考えるまでもなく最悪の事態を招くだろう

 だからこれは魔力を均一に全身へと送ることのできるほどの、魔力操作に長けた生物でなければ行うことができない技術だ


 そして、もう一つ、魔力を循環させること。これは魔力の消費量を抑える意図でできた技術だと思う

 身体能力をより高めるためには多くの魔力を身体に流す必要がある、だが、それは同時に魔力の消費速度を速め継戦能力を低下させることを意味する

<魔装術>とは魔力を身体に留め続けられるのならば理論上無限に発動していられる技術

 少しでも長く戦えるようにする為改良に改良を重ねた果てに考えつかれたものだろう


 魔力の循環、…できなくはなさそうだが、無意識にできるようになるまでは使えないな、脳のリソースを裂きすぎて同時に使える魔法の数が減っちまう


「ユース!前に討伐した龍種の中で一番強かったやつの素材をユリアに渡せ!」

「!あれまで使うのか!?、」

「ああ!」

「分かった。ユリア!」

「任されたわ」


 ユースが魔法袋から龍種の爪や牙をユリアに渡すと、ユリアはその場に杖で魔法陣と思わしきものを書き、その魔法陣の上に素材を並べていく


 …もしかしてあれは


「儀式魔法か」

「やっぱり儀式魔法の存在を知ってるんだな。そうだぜ、これは儀式魔法、それも俺たちが知ってる儀式魔法の中でとびっきりに強いやつだ」

「そうか」


 儀式魔法、あれは初めて見るやつだな。俺も儀式魔法に詳しいと思ってたんだが、まだまだ俺が知らないものもあるんだな


「天より見守りし我らが神よ。我らの願いをききとどけ供物に見合った加護を我らにあたえたまえ<転身強化>」


 ユリアが詠唱を終えると、四人は一瞬まばゆい光に包まれ


「グォォォォォォォォオオオオ!」

「…なるほど、確かに強力だな」


 次の瞬間には


 身体の至る所から鱗が生えた、まるで龍を人にしたような見た目のガイアが粛清騎士に飛び掛かっていた


「あれは……」


 ただの肉体変化か?いや、


「ねぇ、クロス、粛清騎士がガイアの攻撃を剣で防いだよ」


 それだけじゃないみたいだな。明らかにさっきよりも動きがよくなってる。それに、


「!」


 シュッ


「!」


 剣で攻撃を始めた粛清騎士の攻撃を避けてる。まるで、


「俺の攻撃がくるタイミングがわかってるみたいな動きだな。それも、儀式魔法の効果か」

「さあな、だが、これで少しはまともに戦えるようになったみたいだな!」


 さすがは勇者たちといったところか。<転身強化>、いい魔法を見せてもらった


「さぁ、こっからが本当の戦いだぜ!」



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