寝坊するのは許されない。例え約束してなくとも
「眠すぎぃ!」
朝起きて開口一番に俺の口から飛び出たのはそんな言葉だった
昨日は家に帰った後ごはんを食べてすぐ寝てしまった
おそらく森ではしゃぎすぎて疲れたのだろう
「今何時なんだ?」
壁にかかっている時計を見ると、時計は九時を指していた
「なんだまだ九時じゃん。もう一回寝よー」
そういって布団を掛けなおそうそうとすると
ガシッ
力強く手をつかまれる。
誰だよ、俺の睡眠を妨げるやつは
そう考えながら俺の手をつかんだ人物を見ると
「何してんの?クロス?もう九時過ぎてんだけど???」
非常にご立腹なダイアさんが立っていた
一度目を閉じてみる
ん?なんで俺の部屋にいるの?これ幻?いつも一緒にいすぎてついにダイアの幻覚を見るようになっちゃったの?
もう一回目を開く
非常にご立腹なダイアさんが立っていた
うん。これ本物だ。なんで怒ってるのこの人。俺なんかしたっけ?
「ッスー……ん~、なんていい目覚めなんだろう。この世の全ての存在が俺のことを祝福しているようだ。なぁ、ダイアもそう思うだろう?」
俺は爽やかな笑顔でうやむやにしようとする
「………」
しかし、ダイアは無言である
「あの空を飛び回る小鳥たちをみろよ。なんて気持ちがよさそうなんだ」
再び爽やかな笑顔でうやむやにしようとする
「………」
しかし、ダイアは無言である
「いやぁ、ほんとにあの、すみませんでした」
結局最後はダイアの圧に負けてしまうクロスなのであった
「うめ~!やっぱダイアが作るめしはうめぇや」
今日も今日とて俺はダイアにごはんを作ってもらっている
俺たちの両親は働きに出ており昼間は家にいない。そのため、たびたびダイアにごはんを作ってもらっているのだ
「それで?なんでダイアは俺の部屋にいたんだ?」
「え?家に来たらクロスが見当たらなかったから部屋で寝てるのかなと思って」
「ああ、そうか」
………あれ?俺なんで怒られてたんだ。別に今日何時に来るとか約束してないよな?
「まったく。私が来ること考えてちゃんと起きててよね。私じゃなかったら絶対許してくれないと思うよ」
「お、おう」
そうか、次からは気をつけないとな
ん?????