対 ブレードビースト
移動を再開すること数分、
「あれがブレードビーストか」
「そうみたいだね」
俺たちは一匹目のブレードビーストを発見していた
大きな二つのはさみ、鋭い毒針のついたしっぽ、そして、全身から剣山のごとく生えた刃。コイツを表すなら、そうだな ブレードビースト モデル サソリ とでもするか
「ガウガウ!」
「ちょっと、大きな声で喋んないでよ。居場所尾がアイツにばれちゃうでしょ。…なに?こいつは前に見たのとは違うやつだって?」
「ガウ」
「へ~、それじゃあコイツ以外にもブレードビーストは何体かいるってことか」
というか、魔物の言ってることが少し分かるとか言ってたが、そこまで言ってることが分かるんなら全部分かるでもいいだろ。
ちなみに、魔物たちのデスバトルロワイヤルを勝ち抜いたのは魔狼という狼に酷似した魔物だ。だが、その牙は本来の魔狼よりも数段階鋭く身体も何倍もでかい。傷を修復する際、周りに散乱していた魔物の死骸を材料に禁忌儀式魔法<供物>を使って強化しておいたのだ
そして、俺は永遠に忘れないだろう。ダイアたちが、俺が儀式魔法のために特殊装束を着て舞を踊っているのをおかしな人を見る目で眺めていたのを
儀式魔法って繊細で難しいんだぞ?舞の仕方を少し間違えただけで発動者に呪いをかけてくるんだぞ?
「皆さん、それよりもまずは目の前のアイツをどうやって殺すか考えましょうよ」
「そうだな、アッシュの言う通りだ。誰からやる?」
「あ、そういう感じなんですね。方法じゃなくて誰がやるかなんですね」
「ん?だってアイツ、俺たちが連携するまでもなく殺せるぞ」
そんな風に俺とアッシュが喋っているうちに
「いけ!マーロー!」
「アヲォォォォォォォォン!」
「あ、こら!静かにって言ったのに」
ボコボコ ボコボコ
「ワフ!」
ドサ
「ここが一番魔力が詰まってておいしい?私は魔物じゃないんだから魔物の頭なんて食べないよ。え?それじゃあ死体はどうするのかって?…そいつの毒以外は採取する価値がないから食べちゃっていいよ」
「ガウ!」
ムシャムシャ
マーローがブレードビーストを殺してしまった
思ってたよりも強いな、マーロー。本来、<供物>はリスク、限界関係なしに魔物を上位の位階へと昇華させるがその効果は非常に小さい魔法。それでも百体近くの魔物の死骸を捧げただけあって強化の度合いも凄まじいな。
「これなら、ここにいる全部のブレードビーストを殺すのも早く済みそうだな」
「!全部ですか!?」
俺の言葉を聞いてアッシュが驚いたような顔をする
「別に俺たちなら難しいことじゃないだろ。中には強いブレードビーストもいるだろうが、まぁ、大丈夫だろ」
「!もしかしてだけどクロス…」
俺の言わんとしていることを理解したのか、ダイアは、はっとした表情をする
さすがダイアだな。言葉にしなくとも分かり合えるってのはいいな
「あぁ、ダイアの考えている通り。こっから先は別行動だ」
「だと思った!」
チーム分け 1 クロス
2 ダイア アッシュ クロ クリス
3 マリカ マーロー
「常に側にいて欲しいって言ったくせに」
「ダ、ダイアさん…」
「んじゃ、もし気になることや危なそうな空気を感じたら念話で連絡を取るってことで。それじゃ行動開始!」




