依頼受けてみた2
「着いたー!空気がうめ~!」
そう言いながらダイアがその場で伸びをする
正直途中から道は木に囲まれてたから空気はあんま違わないと思うけど…
「そうじゃなくて雰囲気だよ、雰囲気。やっぱ森の中だと空気が新鮮に感じるんだよね」
「そういうもんか」
「そうだよ。さぁ~初依頼やりますか!」
「おう!」
掛け声と同時に薬草を求めてバラバラに動き出す
さて、じっくり探しますか
そう考えながら一歩めを踏み出して俺はあることに気づく
………俺の心読んでなかった?
一分後
「クロスー!こっち来て!」
俺を呼ぶまでが早すぎるだろ
そう考えながらも俺はダイアの声のするほうに大人しく行く
「どうした?もしかして薬草が分かんないから教えてほしいのか?」
「いや、それはさっき訊いたから分かるんだけど。ねぇ、ここにあるのって全部薬草だよね?」
そういってダイアが指をさす
そんなわけ
ダイアが指を指したほうを見てみると
「え~薬草、薬草、薬草、上薬草、薬草、上薬草、火消し草、薬草、解毒草、などなど依頼に必要なものから薬草よりも価値のあるものまで勢ぞろいでございます」
「やっぱりー?そうだよね~。私こんなすぐにたくさん見つかるとは思ってなかったからさ~びっくりしちゃった」
そりゃびっくりするだろうな。普通薬草を見つけるのなんて一時間で4.5本ぐらいだからな
「ほんとにすごいよダイア。こんだけあれば依頼も成功でしょ」
ギルドで見た依頼書には提出する個数の指定がなかった。だから、最低でも5個は見つけようと思ってたんだが……
もう一度ダイアが指差したほうをみる
ぱっと見ただけでも10個以上ある
「すごい?ねぇ、私すごい?」
ただ、こんなに量があると回収するの大変だ。ダイア、薬草以外の採集のしかたわかるのかな。分かんなかったら俺がすることになるんだよなぁ~。この量を。
再び薬草の山を見る
考えただけでげんなりしてくる
「クロス~ねぇクロスってば~」
「あぁ~すごいすごい。よくみつけたなぁ。本当にすごいよ」
「えへへ~」
…まぁ、こいつの笑顔のためならそんぐらいやってもいいか
「やったな!これでもう依頼完了だから帰れるぜ!」
「あっ、そうか……せっかく森に来たけど目当ての薬草見つかったからもう帰んないとね」
どことなく、ダイアが残念そうな顔をしているきがした
俺は空を見上げる。太陽はまだ高い位置にあった。暗くなるまでまだまだ時間はあるだろう
「なぁ、まだ暗くなるまで時間あるしちょっと森の中で遊んでこうぜ!」
「うん!」
その後一時間ほど森の中を走り回ったり、川で遊んだ結果
俺はへとへとになりながら薬草を背負って帰った
その際、ダイアも疲れてるはずなのにずっとニコニコしていて体力があるなと思った