絶対暴君 4 自らへの縛り
「どうした?そんな不思議そうな目で俺様を見て」
「昼間と今とのクロス様があまりにも違いすぎて」
「あぁ、そういうことか」
まぁ、当然の疑問ではあるか
「それを俺様がお前に教えてやる必要がどこにある」
「ひっ、すみません。すみません。すみません」
「ハハハ!冗談だ。そう怯えるな。俺様の仲間になった時点で俺様がお前に危害を加えないことを誓っただろうが。まぁ、その成約としてお前の肉体は人間とほぼ同じにしたがな。魔族のままじゃ冒険者になれなかったからな」
人間にする際、魔族の角が無くなることを魔族の誇りがどうのこうの言ってたが、魔族の角が大した機能を持ってない飾り物だと教えたらすぐに黙ったのは面白かったなぁ
「まぁ、仲間になったお前には俺の秘密を教えてやろう。他の誰かに言うなよ」
俺が自らにかけた制約は3つある
・<絶対暴君>に関する記憶のすべてを、<絶対暴君>使用時以外では封印する
・<絶対暴君>使用時以外での使用可能な魔力量を最大限制限する
・自ら(記憶がない状態)の意思で<絶対暴君>を使用することができない
これはすべて、俺が人間としての境界を越えてしまわないように作った制約だ
あの日、俺の中で人間としての何かが壊れてしまったんだと思う
これまでの人生で形成された俺の人格がだんだんと別次元の何かに塗り替わっていくのを感じる
このままいったら、
ダイアのことを大切だと思えない日が来てしまうかもしれない
それだけはどうしても嫌だ
だから、俺は、俺自身に制約をかける
「では、なぜ<絶対暴君>を今使えているのですか?」
「そこは<絶対暴君>を条件発動型にしているからだ」
俺が作った条件は
・自身が致命傷を負う、または仲間が死んだのを目視した瞬間に発動する
というものだ
他にもいくつかあるがそれらが発動する機会はないだろう
まぁ、こんなのは後からいくらでも改変できるものなので、今みたいに前回使用時に今日の夜発動みたいにもできる
「俺様はこれ以上<絶対暴君>を使うつもりはない。俺の仲間としてくれぐれも俺が<絶対暴君>を使用しなくて済むように頼むぞ」




