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いずれ最強伝説  作者: piccle
32/114

絶対暴君 3 仲間の作り方

 誰もが寝静まる、漆黒の夜が広がる時間帯に


 ザッ


 一つの動く影があった

 その影が目指していた場所は


「ここか」


 どこにでもある一般的な一軒家

 その影はその家の構造がすべて分かっているようで目的の場所、二階にある部屋へ向かう

 その部屋の扉を静かに開けると、そこでは、一人の青年がベッドで眠っていた


「コイツが暗殺対象か」


 その影は一切の音を立てることなく、その青年のもとに向かうと


 ギランッ


 懐からナイフを取り出す


「才能を持ちすぎて若くして死ぬことになるとはな」


 そういいながらその青年の胸にナイフを突き刺す

 その次の瞬間


「ゴフッ!」


 その影は思いっきり吐血してその場に倒れた




「ほう、俺様を殺しに来たのがどんな存在かと思えば、これは珍しい、まさかの魔族の女とはな」


 何が起きた。まさか、目の前の男が私に攻撃したのか?なんの予備動作もなく?私が見たときはコイツは確実に眠っていたのに?


「致命傷を負っているのに自らが負傷した理由を考えるとは、なかなかに精神の強いやつだな」


 心を読まれた!?


「その精神力に敬意を表し、答えを教えてやろう。お前がナイフが突き立てたものをよく見てみるといい」


 魔族はクロスの言う通りにする


「なっ!こっ、これは」


 あからさまに魔族に動揺が走る


「そう、お前が刺したのはお前自身だったというわけだ」


 魔族の目線の先にあったのは、ベッドにナイフが刺された状態で寝ている自分だった


「さて、お前の疑問に答えてやったんだ」


 意味が分からない


 魔族は困惑した

 目の前にもう1人の自分がいることに、そして、傷が共有されていることに


「今度は俺の疑問に」


 コイツは危険だ。


 ダッ!


 魔族はクロスに背を向けて逃げ出そうとする


「俺様の話が途中なのに無礼だぞ」


 ベキベキベキベキ


「ギャァァ!」

「身体が頑丈な魔族といえど、痛みはちゃんとあるんだな。痛みを消したほうが会話しやすいか」


 が、両足を無理やり捻じ曲げられて歩けなくされる


「これで逃げられないな。そもそも俺は疑問に思っていた。俺が殺したゴブリンロードは完全に成長しきっていなかったとはいえ、それでも魔王種ではある。すべてに対して強い耐性をもつそんなやつを負傷させた存在がどこかにいると俺は思ってたんだよ。それはお前か?」


 答えちゃいけない

 魔族は口を噤もうとするが


「はい」


 口が勝手に動いてしまう

 なぜ!?


 魔族は困惑する


「あぁ、言ってなかったがお前の身体は俺が望んだままに動かせる。抵抗しようなど思わないほうがいいぞ」


 そう言いながらクロスは魔族の指の一本をへし折る


「ンンンンッ!」

「それはお前の意思か?」

「いいえ」

「誰の指示で?」

「魔王軍の幹部であるエアル様とガルムズ様の指示です」

「あぁ、あいつらか」

「そんで今日俺にあって危険分子だと判断したから暗殺をお前に任せたのか」

「だいだいそうです」


 ダメだ。これ以上は。私は魔王軍の機密を知りすぎている

 魔族は懐から二本目のナイフを取り出す


「ん?さっきので分からなかったのか?そんなの俺様には効かないって」


 グサッ!


 魔族は自身の首にナイフを突き刺した


「あぁ、そういうこと。これ以上喋らないように自害しようってわけか」


 これで私は死ぬだろう。魔王様、どうか私たちの大願を叶えてください


「あぁ、どうしよう。もう聞きたいことはないなぁ」


 魔族は自らの死を受け入れていた。それなのに


「そうだ。お前名前はなんていうの」

「アッシュです」

「ふ~ん」


 なぜ死ねない!


 いつまで経っても死が訪れない


「それで死ねるわけがないだろ。お前、痛みを消したから分かってないようだが、本来なら最初の傷で死んでるぞ」

「なにが!」

「ん?なぜ喋れる。制限し忘れたか」

「お前はもう私に聞きたいことはないのだろう。なら、もう」

「あぁ、もううるさいなぁ」


 ぶちゅ


「ひっ!」

「おぉ、痛みがなくともこれは恐れるか」


 クロスはアッシュの左目に指を突き刺した


 ぐちゃぐちゃ ぐちゃぐちゃ


「う~ん、そうだな。よく見るとお前の顔は整っているな」


 クロスはアッシュの目に突き刺した指をぐるぐると動かしながら喋る


 ガタガタガタガタ


「お前、俺の仲間になれ。お前が俺のパーティーに入れば美形が三人の美しいパーティーになる」

「こ、ことわる。私は魔王様に忠誠を誓った。貴様の仲間になどならない」

「そうか?それは残念だ」


 そう言いながらクロスは


 ブチッ


 潰したアッシュの目を引き抜く


「そういえば文献で読んだことがあるな。魔族の目を喰うことで魔眼を手に入れることができると。試してみよ」


 クロスは目をよく咀嚼して飲み込む


「なんも起こんねぇな。ただのガセか。まぁ、でも、魔族の身体は特殊な魔法を使う触媒に使えるらしくてな」


 ガタガタガタガタ


 アッシュはその時点で理解していた。クロスが言わんとしていることを


「素材が新鮮なほど魔法の効果は高くなるらしい。俺ならお前の肉体をバラバラにしたうえで生きたままにできるな」


 ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ


「おいおいきたねぇな。初めの威勢のあったお前はどこにいったんだよ」


 アッシュは恐怖のあまり失禁してしまう


「もう一度聞くが、俺の仲間になるよな?」


 アッシュに選択肢などなかった




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