身体の変化
「うっ、ここは」
俺が目を覚ますと。そこには
こん棒を今にも振り下ろそうとしている異常種がいた
えっ?意識を失う前どうにかなりそうな雰囲気でてたやん
動揺しすぎてえせ関西弁が出てしまう
「人生グッバイ宣言」
俺がそういうと同時にこん棒が振り降ろされ、次の瞬間
「何これ」
異常種が内臓をぶちまけて死んでいた
「あぁ、これ」
俺は完全に理解する
「夢だわ」
そこでようやく俺は目を覚ました
身体を動かしてみる
だるさはあるけど痛みとかはない
これは、俺、助かったのか
真上を見上げる。これは
「知らない天井だ」
「そんなことないと思うけどね」
近くからアメリアの声が聞こえてくる
「ずいぶんと特徴的な寝言を言うんだね。クロス君は」
え?寝言聞かれた?めっちゃ恥ずいんですけど~
「調子はどう?」
「ちょっとだるいけど大丈夫です」
そういいながらアメリアのほうをみると
「うわぁぁぁあああ!」
そこにはゴブリンがいた
「ごめん、ごめん。ちょっとした冗談のつもりだったんだけど、君がそんなに驚くなんて」
そういいながらゴブリンの頭の被り物をアメリアが外す
「もう、ゴブリンはこりごりだぜ」
どうしてここに自分がいるのか訊くと、気絶した俺を発見したアメリアさんが、ギルドの医務室まで運んでくれたらしい
本当に感謝の言葉しかでないぜ
「クロスが無事でよかったよ」
気づいたらダイアも医務室の中にいた
ダイアには心配かけちゃったな
「おう!俺はぴんぴんしてるぜ。回復魔法までかけてもらったから傷もないしな」
「え?回復魔法?」
「違うのか?俺、気絶する前、死ぬ一歩手前ってぐらいの重症だったからよ~。今傷がないのは回復魔法をかけてもらったんだとおもってたんだが」
「死にかけって、そんなに危なかったの?」
「もうヤバいね。聞いてくれる?俺の話。ていうか聞いて」
そこから俺は、気絶する直前までのことを話した
その間、二人は静かに俺の話を聞いてくれた
「な?やばいでしょ?」
「…ゴブリンロードを倒す瞬間は覚えてないの?」
アメリアが訊いてくる
ゴブリンロードってあの異常種のことだろうか
「いや、さっきも言ったけど殺される直前で気絶したから分かんないんだよね。結局どうやって倒したんだ?」
まぁ、正直そこにはあんま興味ないんだけどね。アイツが死んでるんだったらそれでいいし
ていうか、それよりも俺は今、気になることがあった
「なぁ、ダイア。俺の魔力量おかしくね?」
「今?」
なんでか分からんが俺の魔力量がメチャクチャ増えてる
もともと俺は常人の10倍ぐらい魔力を持ってたけど、今は50倍ぐらいになってるのだ
そこまで急激に魔力が多くなると今度は魔力操作ができなくなりそうなもんだが、むしろ前より滑らかに動かせているような気すらする
しかも、俺の身体の変化はこれだけじゃない
俺は近くにあった椅子に触れてみる
なにこの感覚
俺の手が触れたところすべての構造が手にとるように分かる。まるでこの椅子が俺の身体の一部になったみたいだ
もっと言えば手に触れてない部分、直接触れてない分そこまで細かくではないが何がどこにあって誰がどこにいてみたいな空間の情報までもが脳内に流れ込んでくる
気絶する直前ほどじゃないが、それでも世界と自分がつながっているみたいな、そんな感覚が目を覚ました瞬間からずっと続いているのだ
そして、極めつけはコレ
今度は右手の甲を見る
なんか俺が寝てるうちに変な文字が刻まれてるんですけど
「クロスのその紋章なんだろうね?」
「?いや、これはどう見ても文字だろ」
「えぇ~?どうみても紋章だよ。それに文字には本当に見えないよ」
そうかな?
「クロス君、とりあえず今日はおうちに帰りなよ。詳しい話はまた明日、聞かせてね」
「大丈夫?立てる?」
「いや、ケガしてないんだから立てるだろ」
そう思って身体を起こして立つが
「ん?」
妙な違和感に襲われる
なんか足が変な感じする
そう思って足元を見ると
「何これ!なんか浮いてるんですけど!」
俺は地面から数センチ離れた状態で立っていた
マジで俺の身体どうなってんの?




