第10話 魔石の使い方
10. 魔石の使い方
セトはヨシノに魔石の使い方を説明しはじめた。
「いいかい、ヨシノ。魔物を倒すと魔石に変わるんだ。この魔石は基本的にはギルドに持って行くとお金に換金してもらえる。たいていの冒険者たちは、この魔石を集めて、ランクを上げていくんだ」
ヨシノはうんうんと頷きながらセトの話に耳を傾けた。
「でも、中には、特別な効果がある魔石があるらしんだ。でも、これは一般的な話じゃないから知らない人がほとんどだけどね。だから、ヨシノも他の人には内緒にしておいてほしい。いいかい?」
ヨシノは首を大きく縦にふった。
「このレッドスライムの魔石は、ランプに使ったり、これをどこかに投げると火がおこったりするし、水風呂の中にいれると、ちょうどいい湯加減のお湯にかえてくれたりするとっても使いやすい魔石だんだ。それに、このゴブリンの魔石。これは、敵に当てると、敵の動きが2秒ほど止まる。その間にやっつけたり、逃げたりできるからとても役に立つんだ。だから、このゴブリンの魔石はいつでも使えるように持っておくとといいよ」
「ありがとう。セトさん。それならこれはわたしには必要なアイテムだね。でも一つ質問があるんだけど、もし投げてもうまく当たらなかったら、なくなっちゃう? 動いている敵に当てられるほど上手に投げられる自信がないんだけど・・・」
「ああ・・・そうだね。でも安心して。当たらなかったら、このませきは転がってるだけだから、また後で拾えばいいだけだよ」
「それらなら良かった」
「じゃあ、そのまま進もうか」
ナオミに言われて、三人はまた洞窟の中を歩きだした。
この前に洞窟に来たときは怖くて仕方がなかったけど、今はかなり安心感を持てていた。
(何かあったらこの魔石もあるし、手に魔石を持ってるだけでちょっと安心できる。良かった!)
その後は、しばらく何も出てこなかった。
そして、見覚えのある広間に出て来た。
「あっ、ここ」
「ここを知ってるのか?」
「うん。ここで、わたしこのお金と綺麗な石の入った袋を拾ったの」
「ふーん そういえばおかしいねぇ 前にここに来たときは、このアイゼンヘーレの洞穴は行き止まりの道が二つしかなくて、片方は突き当りのところに大きな穴が開いていたんだけど・・・それもなくなってるんだ。どうしてだろう?」
「ひょっとして、ヨシノがこの世界に来たのと関係があるかもね。転移門とかがあるっていうから、それが開いたということなのかもしれないし・・・」
「うーん。ここって、以前 竜の巣窟って言われてた場所じゃないのかなぁ。なんかそんな気がするんだ。自分では見たこと無いから分からないんだけど」
「あのぉ・・・そしたら、わたし、このどこかの門をくぐれば自分の来た場所に戻れるってこと?」
「そうだねぇ、もし転移門というのが本当にここにあって、それが見つかればだけど」
「どっちにしても、もう少し探してみよう。ヨシノは帰りたいんだもんね」
ヨシノはそのナオミの言葉に大きく頷くのだった。
いったん筆が止まっています・・・ 人気がないようで。
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