小苦行病
小さな苦行を求めてしまう職業病が、どうしても出てしまう。
職業は格闘家だ。
だが、殴ることはかなり苦手である。
殴られることに関しては、かなり好きすぎる。
わざと打たれに行くときもあるくらいだ。
負けたことは一回もない。
一回のパンチなら仕方ない。
そう思いながら、一回のパンチに全ての力を込めるからだ。
殴ることを苦行とするなら、殴られることは快楽と呼べるほどだ。
だから苦行をあえてする。
悪いことをすれば、それは苦行だ。
信号無視をした。
100円拾ってネコババをした。
職業病は悪いことが出来ないこと。
普通は反対なのだろうが。