宿屋の出来事3
第20話
はぁ~、酔っぱらいのいたずらか…人が折角楽しんでるのに
そうつぶやきながら酔っぱらいの男に近寄った。
「おっさん、いたずらなら他のそれらしい店でやりな、ここは楽しく食事とお酒を飲む場所だ…」
俺がそういうと周りがそれに同意しはじめて野次馬ができはじめた。
「アア、何様のつもりだてめえ、部外者は引っ込んでろ!」
そういいながら手をつきだしてきたので、俺は相手の手をひねって拘束した。
「いてててて、放せ、くそ、放せよ‼️」
「おとなしく酒を飲むなら放してやる、後そこの店員に謝れ‼️」
「わか、わかったから、放してくれ、謝る、謝るから」
「ご、ごめんなさい…」
「だそうだ、どうする?」
「おとなしくしてくれるのなら…私は構いません…お仕事もありますし」
「わかった」
俺はそういうと手を放し解放した。
「これに懲りたらもうアホな行いはするなよ、酒に飲んでも飲まれるなってね」
周りの野次馬達から拍手喝采をいただいた。
「よ、兄ちゃんかっけーな」
俺は周りがうるさかったのでそそくさと自分の席にもどっていった。
「トオヤ」
遥か……………遥か遠くの星空で想いを抱く女性が空に祈っていた……。
「こんなとこにいたのか…」
「お兄さま…無事だといいのだけれど…」
「あいつのことは忘れろ…もう1ヶ月も帰ってこない…死んだんだよ…あいつは」
「死体も見つかってないのに、そんなこと言わないで…」
泣きながら女性は訴えている……それを辛そうに見ている男…
トオヤが消えて一月がたとうとしていた…
コンコン…コンコン…食事を食べ終えてベッドで横になっているとノックがした。
「待ってて、今開けるから」
そういいドアを開けるとそこにいたのは…