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見破られた演技と至福の抱擁?

勇者は草原を目指した!どうしますか?


とめる


ひきとめる


あしをひっかける


がびょうをまく


おしろをおしえる


やしきをおしえる


たちはだかる


だだをこねる


みおくる


たびのぶじをいのる


いしをなげる


たねをわたす


ついていく


ようすをみる←


それぞれの個室ミラージュガードドームを風呂ドームに連結して個室ドームから風呂ドームにいつでも入れる様に仕上げた。

誰かが個室ドームから風呂ドームに入るとその個室ドームの使用者だけ風呂ドームに一緒に入れる様に配慮した。

ユージとケイが落ち込んでいたがユリアも何故か少し残念そうな顔をしていた。


これでユージとケイの期待するラッキースケベは無くなった。

(フッまだまだ青いな。ユージ、ケイ。)


俺達は朝食を済ませて皆の洗濯が終わってから出掛ける事にした。

着の身着の侭なので仕方がない。

この世界の服はやはり着られない。

少し動くと破れてしまう。

皆の洗濯が終わりビッグ・ミラージュ・ガード・ドームを収納して出発する。


「じゃあ出発するぞ~♪」


「「「「OK!」」」」


「全機ユニバース・ベヒモス目的地に向かい前進。発進後低速から高速まで緩やかに速度を加速せよ!」


ユニバース・ベヒモスが徐々に加速していく道なき道で荒れているのだけどユニバースベヒモスの車体は激しく揺れない。凹凸があれば多少揺れるが平坦なアスファルトの上のを走っているようだった。


ユリアの時計の時間をスマホに入力すると時間が解る様になった。

一時間おき位に少休憩をし目的地に向かった。

だがユリアの時計の時間と太陽の高さがまるで合わない。

出発して三時間程経つが太陽のはまだ朝の様な高さだった。

(フム…地球よりも大きな惑星なのか…自転が地球よりも遅いと考えるべきか。迷うな?)


と考えていたら


『まもなく目的地に到着致します。まもなく目的地に到着致します。』


とカーナビからアナウンスが流れて来た。

前を見ると確かに草原だった。

と言うかずっと草原だったのだが。

森のもあったがほぼ草原だった。

遠くの山も岩山の様だった。

(フム…これは思ったよりも深刻な状況なのかも知れないな。)


『目的地に到着致しました。目的地に到着致しました。』


俺達はユニバースベヒモスから降りてリンメル草原に降り立つ。


「ウヒョー!草しかねぇ!!滅茶苦茶遠くまで草しかねぇ!!」


ユージが叫ぶがその通りだった。

まさに草原。

森も見当たらない。

人の気配も獣の気配も無い。


「マジで草原しかねぇこんな所…人が住む訳がねぇ。」


ケイが言う通りだろう。

ユニバースベヒモスの高速走行で時間にしてトータル約六時間弱かかる。

馬や馬車では何日間も旅をする事になる。

歩きではとてもじゃないが無理だろう。

王様から聞いた話しでは森や山に盗賊や獣やモンスターも生息しているらしいがそれらは見当たらない。

ここまでの道も無く近くに川は一応あるが大勢の人を賄う程の水量ではない。

だからとてもこの世界の人が開拓しようとはしないだろう。


「でもこうやって寝転ぶと気持ちいい~」


ユカが草の上に背中から寝転んで全身を伸ばし気持ち良さそうに目を閉じるている。

まるで草のベッドに気持ち良さそうに寝ている様だ。


「ん~虫もいなさそうですね?バッタとかいそうなのに。」


「ん~そうだな…見当たらないな~。」


ユリアの指摘の通り蟻の様な小さな虫も見当たらない。

生命感の無い草原だ。

俺は片膝を立てて座り土を触る。

俺は土壌探索スキルを使う。

(フムこれは思ったよりも深刻だな土壌状態は不良か。だから低い草しか生えていない理由か。さて、いや待てよ試してみるとするか。)


「…土壌が不良状態だ。これじゃ世界樹はとてもじゃあないが植えられ無いな。」


「おじさんここ不良状態?」


「ああ、完全な不良状態だな。手入れされて無いんだから仕方がないが…」


ユカに土壌の状態を教える残念そうにうつ向く。


「おっさん…無理っぽい?」


「このままじゃあ駄目だな。何か肥料か養分を補充出来れば良いんだけどな。」


ユージは大きなため息を漏らした。

節介来たのに不良状態の土地だと知れば無理はない。


「アラヤさん広さは良さそうだよな?」


「うん、この広さなら十分良いと思う。」


「ここが最良状態になればですか?」


ケイとユリアは前向きに状態を良くする事を考えている様だ。

広さは申し分無い。

十分な広大な土地だ。

見逃す手は無い。


「うん、そうだな。フム。…ゴブリンか何かが居れば肥料に出来るんだけど…いないな。まぁ取り敢えず召喚ジェネシスベヒモス。この草原を耕せ!」


俺の前にジェネシス・ベヒモスが音もなく召喚されると皆が


「「「「えっ!」」」」


と皆から不思議そうな声をハモる。


ジェネシス・ベヒモスが凄まじい動力音を上げ轟音を立てて轟々と耕し前進していく。





暫くしてジェネシス・ベヒモスの轟音が遠ざかって行くと


「えっ?おじさん!えっ?呪文とかポーズは?」


ユカが不思議そうに聞いて来る。


「おっさん!えっ?あのカッキィ(格好いい)呪文とかポーズは!?」


ユージも不思議そうに聞いて来る。


「あんた…まさか…」


ケイが可哀想な人を見る目で俺を見ている。


「え~アラヤさん…もしかしてあれは!」


ユリアが残念そうに何かを気付いた様だ。

(君はやはり!やはりそうなのかユリア!)


「ん?あー祝詞(のりと)の詠唱?」


俺は胸の前で腕組みしてジェネシス・ベヒモスを見ながら応える。


「「「「それ!」」」」


「まぁ…それはほら、ノエルの代弁者であり執行者ー!!って(てい)で演技しなきゃ威厳がないから…ね?皆みたいに俺の陽炎が見えないからまぁほら…派手に見える演技?」


俺は腕組みしたまま右手の人差し指で頬を軽く掻きながら演技だとカミングアウトした。


「「「あれが演技ー!?」」」

「…あんた頑張ってたんだな…知らなかった…」


ユージとユカとユリアが凄く驚いている。

ケイは頭を左右に振っていた。





ピピッピピッピピッピピ

(フム?ノエルからのメールか珍しいな。)



『守谷克哉さん!どうして詠唱しないんですかー!!もう一度詠唱し直して下さい!!ジェネシス・ベヒモスは箱庭に戻します!


豊穣の女神貴方のノエルより』



俺が顔を上げて草原を見ると草原を耕しながら前進していたジェネシス・ベヒモスがいつの間にかにいなくなっていた!!







俺はメールをもう一度見て愕然として膝から力が抜けて崩れ落ち右掌で胸を押さえスマホを握ったまま左手で大地に手をつけ体を支えた。


俺を見ていた皆が慌てて駆け寄って来た。


「おじさんどうしたの!!どうしたの心臓苦しいの!!フィジカルヒール!!フィジカルヒール!!ジェネシスベヒモスが!おじさんジェネシスベヒモスがいないよ!!」


ユカが治癒魔法をかけてくれた。


「おっさん!!大丈夫かおっさーん!!ジェネシスベヒモスがいねぇ!!」


ユージが俺の背中を擦ってくれている。


「アラヤさん!どーしたんだ!!あんたどーしたんだ!!何が起きたんだアラヤさん!!くそっ敵か!エネミーチェイス!!何処だ!何処だこの野郎!!」


ケイが回りを警戒しながら前から左手を伸ばして俺の右肩を支えてくれている。

大気が激しく揺れ大地が激しく震える。

ケイの右拳が陽炎を纏い真っ赤に燃える様に輝いている。


「アラヤさん!イヤまだイヤ!アラヤさん!しっかり!まだイヤ!まだダメイヤっ私まだっ!アラヤさーん!!」


ユリアが泣きながら俺を後ろから抱き締めて…を押し付けてくれている。

(なんだと!これほどとは聞いていないぞ!)


俺は声を出そうとしたがユリアに締め付けられて呼吸が出来ない!声が出ない!

(むっ!くっ!ええい!)


「…が…い…」


「「「「えっ?」」」」


「………が無いんだ…」


「「「「えっ?」」」」


「ノエルの…メールに」


徐々にユリアの締め付けが緩んで声が出だした。

(侮れないな!ユリア。)


「「「「メール?」」」」


「ノエルの…メールの…名前のあとの」


「「「「名前のあと?」」」」


「無いんだ…♥️が…無いんだ…何か…やったのか?俺は…」


ようやくユリアの腕の力が緩み喋れる様になった。

(これが…胸だというのか?まるで巨…ではないか!)


「「「「なんてメールだった?」」」」


「『もう一度詠唱し直してジェネシス・ベヒモスを召喚して下さい!!』て…怒ってるっぽい…」


「「「あー!納得!!」」」

「…アラヤさん…」


ユージとユカとユリアが納得して何故かケイが右掌で両目を塞いで上を向いている。


「…詠唱しなきゃ…詠んじゃいけなかったのか?」


俺は恐る恐る皆に聞く。


「「「した方が良いと思う」」」

「…アラヤさん…」


ユージとユカとユリアがした方が良いと即答する。

ケイはまだ上を向いている。


「…マジで?」


ユージとユカとユリアが大きく頷いている。

ケイはまだ小刻みに震えて上を向いている。


「おじさん。ノエルちゃんが言ってるんだからちゃんと唱えなきゃダメなんだよ。多分唱えなきゃズルいって怒ったんじゃない?」


ユカが大きく頷いて優しく諭す様に唱えろと言う唱えないとズルいと言う。


「おっさん。ノエルの為ジャン。唱えろよ。呪文カッキィし。おっさん唱えろって。☆LV10のだしよ?」


ユージもノエルの為だと格好いいから唱えろと言う☆LV10だから唱えろと言う。


「……アラヤさんあんた…頑張れ……」


ケイは優しく俺の左肩を右手で二回軽く叩いて遠い目をして励ましてくれた。


「///そうですよ。アラヤさん。唱えて下さい。ノエルちゃんも私も詠唱聞きたいです。それにポーズも見たいです。///」


ユリアは背中から俺を抱き締めてくれている。

両腕の力でぎゅうぎゅうと締め付け…を押し付けて聞きたいとポーズも見たいと言う。

(くっ何!まただと!?躱せない!ここまでとは…やるな!ユリア!)


俺は声を絞り出す様に言う。

ユリアは締め付けるより…を押し付けている。

(フム、このプレッシャーは悪くない。馬鹿な俺が喜んでいるだと!ユリア…君は一体?)


「…やる…やるよ…俺…やるよ…判ったよ…判った!やってやる!!」


「「「やったー♪」」」

「アラヤさん…頑張れ…」


ユージとユカとユリアが跳び跳ねて喜びケイが一粒の涙を溢して大きく何度も頷いて応援してくれた。


「良し。大丈夫。もう大丈夫だ。ありがとう皆。大丈夫だ。」


「「「「頑張れー!!」」」」


俺はそう言って脚に力を込めて立ち上がる。

すると大気と大地が小刻みに震え出す。

俺は大きく深呼吸をして目を閉じる。

ノエル為に。

ユージとユカとケイとユリア皆の為に。


大気と大地が激しく揺れる大気と大地と水の精霊と妖精の悦びを身体全身で感じる。

(感じる。俺にも感じるぞ!お前達はまだ残っていたのか。道理で水や草木が豊富な理由かなるほど。)




俺は目を見開き右腕を真っ直ぐ前に伸ばし左手で右手首を掴むと右掌を草原に(かざ)して言霊に魔法力を込めて紡ぐ!!

俺の周りに風の渦が放射状の円を描いて吹き乱れる。


『我の声に応え我の元に来たれり。我の箱庭(スマホ)から出でよ!機獣ジェネシス・ベヒモス(期間限定☆LV10)


光りに包まれたジェネシス・ベヒモスが凄まじい動力音を轟々と上げて現れた。


轟々と大地の底から轟く様な凄まじい大気と大地を揺るがす重低音の動力音。


包んでいた光りが消え轟々と燃える業火の様な深紅の巨体が姿を現す。


後部アタッチメントに獰猛な鉤爪と回転式の刃を鈍く耀かせ備えている。


「「「来たー!!ジェネシス・ベヒモスー!!」」」

「頑張れー!!アラヤさんー!!」


ユージとユカとユリアが跳び跳ねて喜びケイが腹の底から応援してくれた。


俺は右腕を真っ直ぐ前に伸ばして草原を人差し指で指し示して


『機獣ジェネシス・ベヒモス!かの痩せた草原を蹂躙し耕せ!!』


後部アタッチメントが大地に轟音を立てて剛爪が突き刺さり喰らいつき回転式の刃が唸りを上げて高速回転をし大地を斬り砕き大量の土砂を巻き上げジェネシス・ベヒモスは轟々と大気を揺らす凄まじい轟音を轟かせ蹂躙しながら前進していく!


「まだまだー!!」


「「「「えっ?」」」」


『見せてくれる。本当の数の暴力(廃課金者の真の力)と謂うモノを!!』


俺は全身に力を込めて両拳を腰溜めに構え目を閉じて俯き加減から上を向いて低い大きな声を腹から吐き出す。


「「「「数の暴力ー♪♪」」」」


ユージとユカとユリアが跳び跳ねて楽しそうにしている。

ケイは腕組みをして大きく頷いている。

俺を見る皆の目が子供の目の様にキラキラしている。



俺は目を見開き右腕を真っ直ぐ前に伸ばし左手で右手首を掴むと右掌を翳し言霊に魔法力込めて紡ぐ。


『我の声に応え我の元に来たれり。我の箱庭より全20機出でよ!機獣レギオン・ベヒモス(期間限定☆LV8)!!』


「「「「何回 回したの!?」」」」


はっきりと言う覚えてません。

ジェネシス・ベヒモスを引き当てる為にガチャを連打していたから。


光の帯が草原を切り裂く様に横切り光の帯の中から数多の雷鳴が轟く様な轟音が響き夕陽の様な深紅の帯の様に巨体が列なり現れる。

大気を揺らす20機の重低音の動力音。

後部アタッチメントの回転式の刃が獲物を欲して鈍く輝く。


ジェネシス・ベヒモスの一回り小型版のトラクター。

ユニバース・ベヒモスの三倍以上の巨体だ。


横一列に並んだ獰猛な20機の機獣レギオン・ベヒモスが揃い現れる。

轟々と腹の底迄響き渡る動力音を一斉にあげる。

20機全機の後部アタッチメントが一斉に大地にその爪を轟音を上げ突き刺さし高速回転式の刃が唸りを上げて大地を斬り砕き大量の土砂を巻き上げる。


俺は草原を右手の人差し指で指し示し


『全機 機獣レギオン・ベヒモス!!かの痩せた草原の全てを並列走行で耕し蹂躙しつくせ!!』


轟音を立ててレギオン・ベヒモス達がジェネシス・ベヒモスと同じ方向に20機が並列走行し轟々と地響きを上げ朦々と土煙を上げて耕しながら前進し蹂躙して行き草原は見事な畑に変わっていく。




『フフフフフフフふはははははははは。これが!これが本当の数の暴力(廃課金者の真の力)と謂うモノだ!甘いのだ(痩せた土地)愚か者共め!(ただ広いだけの草原)!ふははははははははは。我が全て、全てこの地を耕しつくしてくれるわ!!これが我の前に立ち塞がるモノ(ただの草原)末路(新たな畑の出来上がり)だ!ふはははははははは!ふはははははははは!』


俺は右掌で両目を覆い仰け反る様に笑いながら低音の声で言う。

俺の周りを強風が放射状の円を描いて吹き乱れる。

俺の声に呼応するようにジェネシス・ベヒモスとレギオン・ベヒモス達の凄まじい動力音が響き渡り大気が激しく揺れ大地が激しく震える。


「「「凄過ぎるよ!!魔王みたいだよ!!」」」

「///キャーアラヤさーん♥️!!凄く素敵で~す♥️///」

「ちょ!!ファ?まっ!ユリア?えっ!えー!」


ユージとユカとケイから魔王みたいだと言われたがユリアから素敵だと誉められたから良し。

ジェネシス・ベヒモスとレギオン・ベヒモス達は耕しながら見えなくなって行った。






ピピッピピッピピッピピ

ノエルからのメールだまた怒られるのか?



『守谷克哉さん!これです!この貴方が見たかったのです!もっともっと素敵な貴方を見せて下さい♥️

豊穣の女神貴方のノエル♥️より』



これだ!!俺は右腕を真っ直ぐ上に…


「「「「まだ早い!!」」」」


俺は腕を上げる前に皆に突っ込まれた。

右肘が微妙な角度で上を向いている。


「え~…まだ何もやってないのに…」


「「「「やることが解れば突っ込むでしょ!」」」」


俺は皆から突っ込まれて怒られた。




俺はふと空を見ると俺達が映っていた。

勇者は大きな畑を作った!どうしますか?


はたけをうめる


はたけにくさをうえる


はたけにはなをうえる


はたけにじゃりをまく


はたけにけものをよぶ


ゆうしゃをつれてくる


おしろをおしえる


やしきをおしえる


みまもる


はたけにしおまく


まちをつくる


むらをつくる


ようすをみる←

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