表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/61

目指すべき頂き

勇者達は突撃を開始始めた!どうしますか?


いっしょにとつげきをする


ならんでとつげきをする


とつげきをするまねをする


みおくる


くつろいでまつ


たいくつしのぎにらいふるすこーぷをのぞく


ぎりーすーつをきてみる


じめんにふせてらいふるをかまえる


なにがとびさる


うしろでじめんがふきとびえぐれる


ようすをみる←

彼の捕らわれしアルガリア帝国。

建国以来戦争を行い領土を拡張してきた国。

他の国の建物と変わり映えはしない。

通り際に眺めた程度に城壁都市や村を見て感じた。

この世界の建築に魔法を多様するため加工工程に差が無い。

基本技術が失なわれている。

過去の建物を建設する事が出来ない。

過去の建物の素材がないのと加工技術が失われてしまっている。

時代が古くなればなるほど建物や武器などに使われていた素材の強度が高い。

現在の魔法使いでは加工をする事が出来ない様だ。

世界最強と云われている金属オミエルコンの加工も魔法を使い粘土細工の様にこね繰り回し成形して製造している。

熱で成形していない。

俺達とはモノの製造工程がまるで違う。

その為に魔法使いが原理を理解していなければ製造する事が出来ない。

火薬も他の世界での兵器も製造は出来ない。

金属製の車両や航空機が無い理由。

しかし魔法を使い加工でき原理が理解出来ればこの世界でも射出兵器も製造は容易に出来る。

しかしこの世界に順応した到来者や現地人に効果がある程度のモノしか作れない。

強力な兵器となるとあのようなモノに辿り着いたのだろう。

見てしまえばソレを模倣する。

お互いにアレを所有し使用する。

ソレを強化し更に兵器化を行いソレが通用すると勘違いをし世界を支える神の力を手に入れようと愚かな行いを始めた。

愚かな行為の反動を受けるのは愚かな行為を行った者が受けるのなら仕方がない事だが厄災として襲い来るモノは人を選ばない。

愚かな行為を行っていない人々が捲き込まれ失なわれなくてもいい命が多く失なわれていく。

その命を糧にゲートが次々に開いて行く。

ゲートが開けば周りの魔法力を吸収し続ける。

あのゲートが安定していなければアルガリア帝国に近付けず二の足を踏むところだった。


「クハッー!アブねぇ!陽炎かと思えばデケェゲートだったとはな!アラヤさんどーやらやっとゲート地帯を抜けたみてぇーだ」


「ケイが先頭の異常に即座に気付いてくれたお陰で助かった。あのゲート地帯が最後のゲートだったようだな。よほどの激戦地帯だったか大勢が犠牲になったんだろうな。ゲート地帯に吸われて名残りは何も残っちゃいないがな」


「アラヤさんがもしもの為にドームをベヒモス達に被せてくれたから反応出来たんだ。何が起きたのかは想像したくもネェけどな」


「戦場跡地だからな。あんなモノを五十年以上前から使っていた愚かモノ達だ。窪地を避けて通過するぞ。」


「あいよーおっさん、あのデケェゲートはしばらく安定してんだろ?今のうちに真っ直ぐ首都を目指すのか?」


「いや、ここに囮を置いてからだ。首都から帝国軍を釣り上げる。軍隊を蹴散らしながら進む事も出来るがそれは避けたい。奴らの為に養分(・・)をこれ以上撒き散らせたく無い。俺達本隊は周り込んで首都の裏から近道をして球コロと彼を救出する。」


「こちらの動きを読ませない様に彼を救出するんですね?アラヤさん」


「その通りだ。ユリア。今回は球コロと彼の安全がかかって来るからな。彼を無事に救出出来るかどうかが鍵だ。救出出来なければいつも通りに球コロを奪還したあと召喚の間を完全破壊する。彼が無事かどうかによるところが今回の別れ道だな」


「無事だといいねおじさん。リュートさんに会わせてあげたいね。二人は友達なんだよね?」


「ああ、ユカそうだな。子供の頃に毎日の様にゲームで遊んでいたらしい。お互い大人になってしまったが友情は変わらない。二人のお陰で両国が均衡を保っていられたのだから。二人が防波堤になっていたのはノエルからのメールにも書かれていたからな。最早帝国がこれ以上海の神殿に進行する事を諦めさせればいい。彼と球コロを帝国から引き離せば帝国は厄災で自壊していくだけだ。まさか帝国があそこまで腐っていたとは思いもしなかった。俺も。」


「私達の世界でも人とは欲望の枷が外れると度々狂気をあらわにします。想像も出来ない様な。」


「確かに。ミリーシアの言う通りだ。どこの世界でも戦争と言うものは人の心の奥底の狂気を引きずり出す。戦火が続けば続くほどに。だが帝国は…よし、そろそろ作戦通りに召喚(よびだ)す、とするぞ!『我の名に応え出でよ!我の声に応え箱庭より出でよ!破壊の獣!箱庭に散り居る全ての☆LV2(通常恒常ガチャ)ワイルド・ベヒモス、ミラージュ・ガード・ドームを纏い雄々しく連なり出でよ!顕現せし大地を縦横無尽に駆け巡れ!!』ヨ~シ、行ってこーい。」


「ウワーおっさん判っちゃいたけども、判っちゃいたけどヨ。これの方が数の暴力じゃあネ?」

「おじさん、今度ナニにお金を使ったらこうなるのか説明しなさい。」

「アラヤさん。いくら廃課金勢だっつても加減があるんじゃねぇかな?あんた大金持ったガキンチョか?説教はあとからな?」

「アラヤさん、還ったら資産管理とかご相談にのりますよ?任せて下さい!」


なぜだろう?ワイルド・ベヒモス達を見たユリア以外の皆からドン引かれたようだ。

解せぬ。

猛々しい駆動音を吹かし上げワイルド・ベヒモス達は

ミラージュ・ガード・ドームを連結して十数本の列車の様に砂塵を巻き上げ駆け回る。


「「「「あっ!え!耕さないの!?」」」」


「ああ、この周辺の土地は不良どころか死んでいる。詳しく調べるまでもない。アレとゲートでとどめを刺した様だ。土煙でなく砂塵が舞っているし轍-わだち-を着けないベヒモスの轍が残っているだろう?戦場跡手前から砂漠化が進行していた。この大地の表層2~3mは土ではなく砂だ。今は耕すだけでは無駄に終る」


「確かにワイパーで払い飛ばせる…確かに砂だな…アラヤさんこんなヒデェ土地は始めてだ。」


「こんな…海も近いのに…」


「ユリア、海が近いからこそ嵐で海水が巻き上げられ撒き散らされればその土地はどうなる?」


「あ、塩害ですね…」


「そうだ。防風林もないこの大地はジェネシス・ベヒモスの刃で深く耕しても大地深くに塩分を更にかき混ぜる事になる。ここの土壌改善にかける時間は今じゃない。今はやるべき事が優先だ。ユリア。」


「///はい、アラヤさん///」


「おじさんじゃあ、お城も耕しても無駄になるの?」


「その通りだユカ。今のまま耕しても意味がないからな。アレが到来者達の鎮圧に使われてしまえばせっかくの城を粉砕した良質の養分や魔法力養分も全て新たなゲートの養分になってしまう。アレを使用を封じ込めたあとに城は修復不能にまで粉砕して軽く慣らす程度に耕して行くけどな。」


「「「「やっぱり耕すんだ!」」」」

「「「「「「「やはり!アラヤ様!」」」」」」」


「本当に砂漠みてぇーだ。風で模様が出来てる。砂丘って所みてぇーだ。リンメル草原の手前の土地よりも手がかかりそうだな。おっさん…」


「確かに。だがユージ。ここはリンメル草原の手前の砂丘よりも深刻だ。砂丘は放置していると緑化が進む程度には養分はあるんだ。短いが草は生えていただろう?あの程度の砂丘ならばらっきょうを育てられるがここは無理だ。砂に塩害それだけでもなさそうだ。」


「マジかよ。いったいアレを何度使えばこうなるんだよ」


「私達も大地が人の手でこのような砂漠地帯になる魔法など広域破戒魔法を用いても土壌が風化するなど…聞いた事も見たこともありません。」


「これが本当に死滅した大地だ。ミリーシア。大地の魔法力も全てが吸い尽くされて死滅した大地だ。他の土地でも微かに感じ取れた魔法力も養分も感じられない。ここは最早、手の施し用が無いのかも知れない。」


俺は窓の外に広がる死滅し砂漠化した大地の救いがあるのかを思案を考慮する案件の一つとして記憶に刻んだ。

俺はノエルからの合図のメールの着信を受けいつもより魔法力を強目に声に込め発言を始めた。


『愚かな為政者と愚かな与する者共に告げる。我は豊穣の女神ノエル様の代弁者であり執行者である。このように死に絶えし大地で支配者を気取る愚か者共に命じる。そなたらの始祖らが神の神殿より盗み出し内包されし大いなる力を空になるまで玩具のように弄びし勇者選定球を即刻返納せよ!海の神殿を汚し更に海の神をも殺害の目論見は露見している!!そなたらの作り出した忌まわしき大量殺戮兵器生体内包魔素破壊生態内包魔素破壊(マテリアルブレイカー)弾を乱発し合い星を汚し精霊や妖精達を滅せたと思い驕り高ぶり神の支えし海も汚し始めた事は赦し難い!既に勇者選定球の魔法力の抽出も到来者達からの抽出も出来はせぬ!厄災『魔王の配下の復活』は最早、止まらぬ。己らが撒いた種だ。愚かな為政者共、己らの命で贖うがよい!今己らの眼前で立ち上ぼりし砂塵の嵐と共に我らが勇者選定球を奪還に向かう!大人しくその命と共に差し出すがよい!我が執行者として直々に向かう!』


首都の裏に回り込み俺達はミラージュ・ガード・ドームを連結し外壁裏門から突入した。

外壁が壊れる音などが鳴り響いただろうがドームの中の俺達には外の騒ぎは何も聞こえていない。歩兵らしいモノ達が向かって来ていたが俺達はただドームを持ち上げ走り抜けていく。

次々と歩兵らしいモノ達は弾き飛ばされて行く。

城の裏も突撃して城の内部に侵入する。

今回は先に武器庫を簡易ミラージュ・ガード・ドームで包み込み武装を先に封印して行く。

この城は食糧庫などは後回しでいい。


「ケイ!彼の反応は何処だ?」


「えーと、『広範囲選別(マスターゲットサーチ)索敵探知(フルオープン)!ホイ見っけ。生命索敵探知(ライブラリーサーチ)!アラヤさん一応は生命反応はあるがやっぱり意識はないな。どうする?」


「リュート君との約束だからな。生きているならば連れて行く!ケイ場所は!」


「あいよー!3階の奥の部屋だ!警備もいない!城の中は5階以下の下層は今は敵対者はいない!」


「皆な3階まで突っ走るぞ!」

「「「「オー!」」」」

「「「「「「「ハイ!アラヤ様!」」」」」」」



俺達は駆け足で城の中を歩兵達を弾き飛ばしながら駆け抜け目的の部屋に辿り着いた。

金属製の両閉じの引き戸扉を蹴破り部屋の中のカプセルの様なベッドに寝かされている彼を見付けた。

彼は痩せ細り口に両腕に点滴の様なチューブが刺されていた。


「おっさん、どうする?俺とケイでベッドを持ち上げてこのまま連れて行こうか?」


「うん、それしか無いな。医療知識がないからな。あの点滴は栄養分のようだ。確か勇者組合員(ヒーローズ)の中に医療関係者がいた筈だ。後で彼らと合流して彼の今後を見て貰おう。次は球コロの奪還だ!」


「「「「オー!」」」」

「「「「「「「ハイ!アラヤ様!」」」」」」」


俺達は階段を駆け上がり妨害も気にせず上層8階を目指した。


この城の召喚の間に球コロはある。

球コロは8階の広い部屋の奥に鎮座している。

破壊すべき召喚の間に。


「よし、『ライブラリーサーチ』…ふん、『敵対者探知(エネミーサーチ)』『敵対者索敵(エネミーライブラリー)』アラヤさん8階の奥の広間はブラックと敵だらけだ!正面の通路両側の一部屋一部屋に敵が6人~8人づついるが減り続けてるぜ。パーティーはオッパジマッテやがる。」


「よし、8階に着いたら廊下の通路の広さを駆け抜けられるだけの大きさに広げて目的の部屋に突入する!部屋から奴らが出て来ても個別に相手をする必要はない。城の中には制御下に置かれた到来者はいない。街の中や城の内の現状見れば判ると思う。いつもの隷属のアクセサリーの個別破壊ももうしなくていい。城ごと焼き尽くすから。厄災はもう止まらない。止めようがない。」


「おっさん…勇者達は殺し合いはしてねぇよな?」


「ああ、ユージ。到来者や隷属者達が標的にしているのは隷属のアクセサリー装着者だ。彼らの気の済むまで放っておいていい。奴らは助ける価値もない。ミリーシア達は作戦通りカプセルベッドの輸送と4人の援護を頼む。攻撃魔法は初歩魔法を。球コロを手に入れたあとからなら初級魔法を乱射しても構わない。ケイ、ユリア、ユージ、ユカは陽炎を出力六割で纏ってくれ。戦闘は俺が引き受ける。試しておきたい事もあるからな。」


「おっさん無理すんなよ?」

「おじさん、無茶は駄目だからね?」

「アラヤさん、あんた一人で抱え込むなよ?」

「アラヤさん、皆を任せて下さい!私が守ります!」

「アラヤ様、後武運を!」

「「「「「「後武運を!」」」」」」


「では、『オペレーション・キャッスル・ブレイク』開始!皆、行くぞ!」

「「「「オー!」」」」

「「「「「「「ハイ!」」」」」」」


最奥の大きな両開きの扉に目掛け俺達を包み込んだミラージュ・ガード・ドーム・トレインが広い廊下を静かに走り出した。

アケマセテオメレトウゴザイマフ今年もよろしくお願いいたします。


それでは初詣に行きます。


おい、待て!…逃がしたか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ