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まだまだ隠していた力

勇者が本気を出そうとしている!どうしますか?


とりあえずとめる


とりあえずにげる


すばやくにげる


とらっくのきーをさがす


じょうおうさまをのせたとらっくがはしりさる


だまってみおくる


ぼーぜんとたちすくむ


かんがえるのをやめる


ばくふうがおそってくる


ようすをみる←

リザメルは自分の犯した失態に気付いていない様だ。

俺とケイ貼り付けになっているジケメダは気付いていた。


「フハハハハ!余はガメルの力ををも手に入れた!最早この様な無駄に重い勇者などの武装具は余には要らぬ!そなたらなど最早余の相手になどならぬは!跪き(こうべ)を垂れよ!さすれば、そなたらの力を余の戦列に加えても良いぞ!フハハハハ!」」


リザメルは鎧装具などを脱ぎ捨て勝ち誇って俺達に命令をする。

鎧装具の重さが理解出来ているのに自身の状態に気付いていない。


「ケイ、すまないがあいつらも俺が片付けよう。これから先はただの殺戮だ。ケイにはそんな事はさせられない。ユリア達の所へ行ってくれ。」


俺は今から始める事はまだまだ若いケイに経験させる必要が無い事としてこの場から立ち去る事を促した。


「…ふぅ、わかった。アンタが抱え込むんじゃねぇぞ。俺はこのまま陽炎は維持して城の探索をある程度済ませてマッピングして行く。何かあればメールをするからな。それじゃ、アラヤさん任せた。」

「行かせると思ったか!フンッ!」


背を向けたケイの後頭部をリザメルが飛び掛かり渾身の力で殴り付けた。

するとリザメルの右腕は肘辺りまで砕け散った。


「ぐわぁっ!!余の拳が、右腕が砕けるなど!?何故だぁあ!」


リザメルは自身の身体に起きた変化に気付いていなかった様だ。


清浄魔法(オールクリーニング)。ケイ、つかぬ事を聞くが陽炎の形状を戦闘服などに変えられるか?」


ケイの後頭部がリザメルの血液で汚れ大惨事だったので汚れを落とす魔法をかけた。


「う~ん…無理っぽいな。少しの形状変化なら出来そうだけど。こんな感じに。それよりアンタ、残りの魔法力は大丈夫なのか?」


ケイの陽炎は改造した○ビルファイターの様な形状になった。


「おお、なかなかいい感じだ。陽炎は多少なら任意で変化をさせられる様だな。この程度の魔法力の消費なら問題無い。さぁ行け。ケイ。ここは任せろ。」

「ああ、任せた。」


黄金に輝くケイは走り去って行った。

リザメルが床に座り込み治癒魔法をかけようと試みていた。


「ヒール!フィジカルヒール!何故だ!魔法が使えぬ!フィジカルヒール!」


串刺しのまま再度出血が激しくなり意識が朦朧となったジケメダが顔に貼り付いたマスクを無理矢理顔の皮膚と一緒に無理矢理引き剥がしリザメルに話しかける。


「兄上…兄上の力が失われたのはガメルを食らったからです。」


ジケメダに真っ青な血の気の引いた顔を向けるリザメル。


「なんだと…ガメルを食らったからだと?帝国最強の勇者のガメルを食らったからだと?」


「兄上…ガメルは、神の怒りを買い今まで手に入れて来た力を全て失い更に人を喰らって力を手に入れられぬ呪いを受けたのではないでしょうか。兄上…ガメルを喰らった兄上にもその呪いが効力を…グフッ…兄上…逃げてくれ…私がこの場を…ふんぬゥゥウ!!」


槍の刺さった壁ごとジケメダは貼り付けから抜け出し一歩一歩ゆっくりとリザメルに近付いて行く。


「フィジカルヒール!兄上…さぁ、これで出血は治まりました。お逃げ下さい。」

「ジケメダ…すまぬ!」


謁見の間の扉に向かい走り出したリザメルの上半身が爆裂して吹き飛び下半身だけが床を転げ回った。

理由は至極単純。

イカれた兄弟愛などに空気を読まない()が向日葵の種を躊躇も遠慮も無く撃ち込んだからだ。


「あ、兄上ー!貴様、負傷し逃亡した者に慈悲は無いのか!!」


ジケメダが俺に叫ぶ。

俺は言う。


「人を喰らうイカれた皇帝にかける慈悲など一切無い。お前にかける慈悲も一切無い。」

「己!勇者め!私は兄上とは違うぞ!勇者の力を保っている!オーラスーツも纏えぬ出来損ないなど相手にならぬ!」


怒りに自分の状況が把握出来ていないジケメダが俺に突進してくる。

俺は右腕をジケメダに向かって伸ばし言葉を紡ぐ。


「お前馬鹿だな。陽炎だけが力じゃ無いんだ。『我が声に応え箱庭より()でよ!我が前に顕現せよ!我が(しもべ)カイザータウロス!(期間限定☆LV9)』本物の召還魔法を目にしてあの世に行け食人鬼め。」


漆黒の夜の闇の様な巨躯に燃えるような紅い体毛に頭に黄金の角が左右に生え両手で大きなハルバードを携え身長三メートルほどのミノタウロスが俺とジケメダの前に出現した。

荒い鼻息でジケメダを威嚇している。

ファンタジーファーマーファクトリーで飼える家畜魔獣(ペット)の一種類。

オスメスのつがいを揃える為にかなりの実弾(大金)を注ぎ込んだ当たり家畜魔獣。

普段は家畜小屋でハルバードを横の壁に立て掛け大人しく座って藁を両手に持って食べている。

メスのカイザータウロスは子牛のカイザータウロスに乳を吸わせている。

なんとも微笑ましい姿をしている。

魔獣大行進(スタンピード)の時などにも(つがい)でハルバードを勇ましく振るい大いに活躍するのだ。


『フハハハハ!!これが本物の召還魔法というものだ!愚かなる支配者に連なる者を討ち倒せ、我が(しもべ)カイザータウロス!!眼前の敵を…』

「な、なんだと!魔獣召還魔法だとっ!?有り得ぬ!!そんな馬鹿ぐわぁっ!!」


台詞の途中なのに俺と同じく空気を読まないカイザータウロス(俺のペット)はハルバードであっさりとジケメダの胴体を左脇腹に突き刺さった槍ごと真っ二つに斬り裂いた。


「ブモー!!」


俺は良い仕事をしました!と言わんばかりの雄叫びをあげるカイザータウロス。


「ヨ~シヨシ!よくやった良い子だ。『箱庭へと還れ!カイザータウロス!』ありがとう。」


撫でろ、さぁ誉めて撫でろと言わんばかりに頭を下げていたカイザータウロスの頭をワシワシと撫でてあげる。


「ブモモモー!」


嬉しそうに満足げな雄叫びをあげるとカイザータウロスは陽炎の様に薄れて消えていった。


「さてと取り敢えず隷属の装飾品をコイツらから剥ぎ取って壊すとするか。無駄に多く着けているから面倒だな。そのあとで球コロの台座の下に描かれていた魔方陣をスマホで撮影するとして、さてと始めるか。」


追い剥ぎの如く謁見の間に転がる死体達の隷属の装飾品を剥ぎ取り破壊していく。

一つ残らず破壊したあとで球コロの台座の下に描かれていた魔方陣をスマホで撮影したあとでその魔方陣も跡形も無く破壊しておく。


「良しミッションクリア。あとは皇帝達の部屋の物色と召還の間を破壊して皆の所に行こう。」


俺は独り言を呟いて謁見の間を出て謁見の間を向日葵の種を撃ちまくり破壊しつくした。

この謁見の間に来る途中に本来の謁見の間が有った。

ケイのマッピング通りに右側の壁の豪華な扉の先は豪華な調度品や装飾品で飾られた廊下が続き豪華な扉がかなりの距離をとって並んでいる。

俺はいつもの様に部屋にある隷属の装飾品を全て破壊して書物類をストレージに投げ込んで行く。

風呂らしき場所に行くと浴槽と言うには浅すぎる座っても腰くらいの湯を張る程度の浴槽が有った。

やはり浴槽には長い牙のライオンの口から湯が出ていた。

それらもストレージに投げ込んで行く。

その本来の謁見の間の左側の扉から螺旋階段があり廊下を進むと厳重に施錠された部屋にたどり着いた。

厳重に施錠された扉ごと蹴り壊し中に入る。

召還の間は三十畳程の広さの部屋だった。

壁や床には多少のひび割れなどが有った。


「今までの城よりも硬質な石材が使われているようだな。この程度なら向日葵の種で破壊は可能だな。」


右足に魔法力を籠めると床に蜘蛛の巣状に亀裂が入る。

部屋の中央の床に大きな魔方陣がありその魔方陣に繋がる供給路の様な魔方陣が床から壁に向かいそして天井に描かれていた。

部屋の中を歩き回り書物などをストレージに手早く投げ込んで行く。

大人数の到来者達を拐って来た魔方陣を俺は躊躇無く最大量の魔法力を籠めた向日葵の種を乱射して復元出来ない様に破壊していく。

召還の間を破壊しつくした俺は螺旋階段を登り食糧庫と武器庫に立ち寄り簡易ミラージュガードドームを配置していく。


「ふぅ、一人で探して回るのは少し楽しいが歩き疲れるな。」


俺は缶ジュースを飲みドーナツを二つ食べて城の探索を続ける。

ケイのマッピングには無かった隠し部屋を見付けてワクワクしながら中に入ると到来者達が所持して来たモノらしき武具を大量に見付けた。

俺は今この帝国に生き残っている到来者達が何人いるのかが少しだけ気になった。

到来者達の武具は一つ残らずストレージに投げ込んで行く。

城の中の探索が終わり外に通じる廊下を歩いて城門までたどり着いた。

そこにはユージ達が待っていてくれた。


「おっさん、少し時間かけたのか?」


ユージの問いかけに俺は答える。


「いやぁ思った以上に武器庫と食糧庫が分散して作られていたからドームの設置に手間取った。」


「ああ、確かに増築している部屋が武器庫と食糧庫だったな。武器庫が多過ぎて俺もマッピングに嫌気がさしたぜ。」


「全くだ。増築するのも良いがまるで迷路だったな。」


俺は片足づつゆっくりと伸ばしストレッチをする。

するとユカが魔法をかけてくれる。


「フィジカルヒール。おじさんどう?楽になった?」


ユカが心配そうに聞いてくる。


「ユカありがとう。お陰で楽になった。」


ユカの頭を優しく撫でる。


「えへへ。」


ユカのいつもの笑顔を見れてホッと息をつく。


「///アラヤさんがご無事で何よりです!どうしてあの球コロは解放出来なかったんですか?///」


ユリアが球コロの謎を聞いてくる。


「まぁ俺の推測なんだが球コロの台座の下に魔方陣が描かれていたんだがその魔方陣を経由して召還の間から魔法力を吸い上げていたようなんだ。だから球コロは魔法力の過剰放出を起こさなかったようだな。」


「///そうなんですか!じゃあ今なら球コロは解放出来るんですね?///」


「ああその通りだ、ユリア。皆、帝国の人々がいない今のうちにドームの中で球コロを、隷属されている人々を解放するぞ!」


「「「「オオー!!」」」」


ドームの解錠ノック回数を変更して俺達は作業に移る。

作業を始めて以外にも早く球コロの明滅が速くなる。

ユカとユージは球コロに背中を預け話をしている。

ケイも球コロに背中を向けて陽炎の装甲を改造している。

ケイの陽炎の装甲は着脱出来る様だ。

ユリアが目を瞑り偽の選定をしている時にいきなり球コロが激しい閃光を放つ。


「ぐわぁっ!!目が!!目がぁあ!!俺の目がぁあ!!」


俺はユリアを見ていて閃光を真面に浴びてしまった。

右手で目を覆い左手で辺りを探りウロウロ歩く俺。


「アッハハハハ!おいおい、おっさん。テンプレだな!」

「プフっ!アラヤさんよ、ったく何度目だよ。ユカ、いつものアラヤさんにやってやれ。」

「アラヤさん!大丈夫です!動かないで座って下さい!」

「ハイハイ、おじさん座って。ブラインドキュア!おじさんゆっくり目を開けて。」


ユカの暖かい掌を目蓋に感じゆっくりと目を開ける。


「おじさん、どう?」

「アラヤさんどうですか?」


心配そうに聞いてくるユカとユリア。


「ああ、大丈夫だ。見える。俺にも見える!」


ユカのお陰で見える様になった目の前にユリアの大きなお胸が目に入る。

久々にゆっくりとユリアの大きなお胸をじっくりと拝ませて貰う。


「ユージ、ユージ。おじさん平常運転だね。」

「ああ、おっさんは常に平常運転だな。」

「ううん!アラヤさん。見過ぎだからな!それ俺のだからな!」

「///大丈夫ですよ、アラヤさん。しっかり見てください。///」

「ファア!えっ?ユリア?いいの?ユリア!」

「ケイ君。服の上からだよ?服の上。」

「ああ、ああそうか服の上からか。そうか…ん?服の上から?うん。」


ケイは取り敢えず納得した。

作者は黒い胃液を吐いたと医者に告げると火曜日に胃カメラをする事になった!


若干怯える


言わなければ良かった


少し後悔する


月曜日の夜の9時から絶食


夜ふかし出来なくなる


ようすをみる←

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