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集まった全てのピース

勇者はパズルを楽しんでいる!どうしますか?


よこでみる


まえからみる


うえからみる


うえからみくだす


おおきなうちわであおぐ


にらまれる


くちぶえをふくまねをする


とらっくにちかづく


とらっくにのる


えんじんをかける


ぎあをばっくにいれる


あくせるをべたぶみする


ようすをみる←


勇者達を戦場に送り込めば互いに勇者達を失う事となっていた。

その失った勇者達の補充する為に一度に大量の勇者召還をするより他はなかった。

膨大な魔法力を集約する為に五年周期に勇者召還を行うとした。


リザメルは即位したがほぼ中央戦闘前線砦で指揮をとっていた。

ジケメダと宰相を含めた大臣一派はリザメル皇帝が帝都にいない事をいいことに帝国の富と権力をかき集め帝国国内の力がある領民を隷属し隷属から解放された勇者達を騙し再度隷属しジケメダ一派が独占していた。

ジケメダ一派は近隣諸国で召還された能力の高い勇者達をも帝国の威光をちらつかせ奪い獲り勇者を増やしていたが戦場には勇者達は送られる事はなかった。

しかし勇者達が足りないと言うジケメダの書簡で戦場の勇者達を帝都に送り返していた。

その頃から小規模の海の厄災と火の山の厄災が起こり始める。

ジケメダ一派は先々代皇帝が五年周期での勇者者召還を行うと取り決め守らせていた制約を無視し皇帝の許可も獲らず毎年勇者召還を行い始めた。

ジケメダは新たに隷属した勇者が他人にその勇者の力を譲渡するという能力を試す為だけに使い遊び半分面白半分に隷属され抵抗出来ない勇者達を〘粛清〙と称して殺し始める。

勇者を殺したジケメダの身体に変化が起こる。

ジケメダ一派が遊びのゴブリン狩りをしていた。

ゴブリンから襲撃を受けたジケメダは難なく十匹以上のゴブリンを一人で討伐した。

ジケメダは自分の身体が強く頑強に成長している事に気付くと帝国内の勇者達を帝都に集め〘粛清〙と称しジケメダが処刑する。

リザメル皇帝が帝都にいない事をいい事にリザメル皇帝の隷属している勇者達までも〘粛清〙した。

リザメル皇帝から力を削ぎ他国の召還された勇者達をも〘粛清〙と称して間引きし始めた。

そしてその国にあった勇者達の武器を検分と称して没収し強力な武器の代わりにオミエルコンの武具などを送り付け他国から力を奪いジケメダ一派は戦力増強を始めた。

久々に帝都に戻りリザメル皇帝の元で十年周期の勇者召還した勇者達の中に隷属をはね除ける勇者が二人存在した。

一人は小さな男の子ともう一人は無骨な歴戦の戦士と思える三十代後半の男性の勇者だった。

二人に名前を名乗らせ様としたリザメル皇帝だったが幼く見えた男の子の勇者は思いの外賢く


「リュート。それが僕のプレイヤーネーム。名前は知らない人には教えない。ゲームでの基本だから教えない。」


と偽名を名乗り隷属する事が出来なかった。

そしてリザメル皇帝は戦士の男性勇者にも名乗る事を許すと伝えたが


「貴方が皇帝であるなら我は最強の戦士の名を名乗らせて貰うとしよう。ガメルそう呼んで頂きたい。」


と真名を名乗らない勇者だった。


ジケメダが怒り声を出した


「隷属出来ぬのならこの私が粛清してくれる!力をを寄越せ!勇者ハガメル…何ぃ!動けぬ!?」


勢いよく椅子から立ち上がり剣を抜いたジケメダはそのまま動かなくなった。

召還の間で椅子に座っている者達も身動きが出来ない。

男の子が右腕を真横に真っ直ぐに伸ばし手は拳を握っている。

男の子の全身から蒼い深海を彷彿させるオーラが立ち昇っている。


「今粛清って言ったね?〘敵〙が弱い者を殺す時に使う言葉だね?ならお兄さんは僕達の〘敵〙だ。〘敵〙のお兄さんに従う者達は全員動くな!」


召還の間にいた者達とその隷属されている勇者達は動けなくなる。


「この私が何だ?何をすると言うのだ小童。」


ガメルの槍の穂先がジケメダの顎したに微かに触れる。

ジケメダの右肩が外され激痛が走る。


「アグガッ!き、貴様ー!」


怒り狂うジケメダの襟首を掴みガメルは持ちあげる。


「小童、お主を殺めるなど造作もない。ここにいるお主の同族全て。小童お主の態度次第でこの部屋は血の海になるがどうする?出来ればあの肝の据わった幼子にはその様なモノは見せたく無いがお主はどうだ?」


その言葉のあとガメルの全身から紅い炎のようなオーラが立ち昇る。

ガメルは召還の間ににいるもの全てを人質にした。


「ググッ…解った…私が悪かった…」

「力を見定められぬ者は戦場では生きられぬぞ?小童」


ガメルは手を放すとジケメダは床に尻から落ち治療魔法を受けていた。

その後二人は暴れるなどせず促されるままに召還の間から移動し謁見の間でリザメル皇帝の話しを素直に聞き今の帝国は戦時下にあり相手国から今まで受けたことの無い計略や夜襲などで戦線の維持が難しくなっていることを話し力を貸して欲しいと話すと二人は心よく受け入れた。

男の子〘リュート〙が戦況を詳しく知る為には大きな地図が欲しいそして駒を沢山用意して欲しいと言い地図の上に駒を敵、味方の配置に置き始める。

それを見ていたジケメダは


「ふん、子供の児戯に付き合っては要られない。」


とジケメダは謁見の間を出て行く。

ジケメダの言葉を聞くと皇帝のリザメルを皇帝とも思わない横柄な態度を示しリザメル皇帝の許しも得ずに勝手にジケメダ一派は謁見の間から出て行った。

そんな大人達のやり取りを無視して広い謁見の間の床に広げられた地図の上を男の子は歩きながら駒を丁寧に配置し終わった男の子だけが読める文字を地図に書き込むと地図が光り配置した敵味方の駒が勝手に動き始めた。

まるで駒が意思を持った様に。

男の子が話しを始める。


「これ今の戦況だよお兄さん。このままだと負けちゃう。ウ~ンここのユニットが邪魔だな。〘ここの敵ユニットを三ユニットで囲み潰せ!〙」


と指揮棒で駒を軽くつつくと駒達は男の子の指揮通りの動きを始め男の子の指揮通りに三ユニットで敵のユニットを囲み倒して行った。


「お兄さん他の戦闘しているとこの大きな地図も用意して。負けそうなところを早めに。ここの戦線を押し戻したら他もする。」


とても小さな男の子の言葉とは思えない勇ましく心強い意思のある言葉だった。


「おじさんは戦士?」


とガメルに男の子は語りかけ


「ああ、戦士だ。よく判ったな。」


じっとガメルを見つめる男の子。

何かに気付いた様に勇者の力を使う。


「〘ポテンシャル・サーチ〙戦士じゃないよ!〘ランスナイト〙槍騎士だよ!凄い強いユニットだよ!でもおじさんはこのゲームだと他のユニットとのバランスが崩れちゃうな。このゲームだと強すぎるからおじさんはお兄さんの側でここから出て行ったおじさん達からお兄さんを守ってあげて。」


「うむ、心得た。我れは槍騎士か異国で大出世してしまったな!ガハハハハ!」


「あの出て行ったお兄さんもとても嫌な感じがするし嫌な臭いもするいつかきっと悪い事をする」


男の子の言葉にリザメル皇帝は問う


「リュート、余に話せ。ジケメダからどのような感じを受けどのような臭いを感じたのか」


「ウ~ン、ビジョンで視てたドラマとかシネマに出て来る裏切り者とかの感じと何て言うのか血の臭い金属についたまま腐った肉みたいな臭い。とても嫌な臭い」


男の子の話しを聞いた戦士も続けて話す。


「確かにあの者達からは陛下に対しての畏敬など感じなかった。陛下が若いと言うのもあるが裏で姑息な事行い謀叛などを起こす輩と同じ気配を漂わせている。陛下、あやつ等には絶対に気を許されるのではありませんぞ。我れが貴方を御護り致します。この先祖代々伝わる戦士の槍ゼルボルグに誓い陛下に忠誠を捧げましょう。」


戦士ガメルは膝を曲げ座りリザメル皇帝に頭を下げた。

リザメル皇帝は隷属した勇者以外の勇者から忠誠を誓われた事が初めての事で強い衝撃を受けた。

更に小さな男の子の勇者からは〘お兄さん〙と慕われて気さくに話し合える事が嬉しかった。

実の弟であるジケメダは先代皇帝の父から


「お前には器が無い。宰相のそばで働くがよい。精進し皆に慕われる者となれ。宰相、そなたにジケメダの教育を任せる。」


と釘を刺された過去がある。

だがジケメダと宰相や大臣達を取り込みリザメル皇帝の言う事は表向きには従うが裏では様々余計な事をし始めていた。


今のジケメダ一派はリザメル皇帝の手に余る物となりジケメダに対しての抑止力となるモノが欠けていた。

たった二人だがジケメダ一派に抑止力となっていた。

二人の勇者が皇帝を慕い護りたった数年で帝国が戦況を押し返し世界二位の強国の地位を固められた。

リュートは二年で軍事作戦参謀官となりガメルはリュートを支える軍大将となった時に帝国内の都市の武器庫から勇者関連の武器だけが幾つも消えるという事件が起きる。

ガメル大将の槍も消えた。

ジケメダ一派はカリバナス王国との大きな摩擦を引き起こす。

カリバナス王国の勇者の大量虐殺。

カリバナス王に勇者召還を無理強いし召還された勇者を気に入らないと〘粛清〙し更にカリバナス王の勇者達をも〘粛清〙したのだという。

ジケメダの暴挙に腹を据えかねたカリバナス王国から帝国との同盟を破棄すると通告状が届いた。

輸出は行うが食糧やオミエルコン原石の価格を大幅に引き上げその価格を帝国が受け入れられないのであれば今後帝国への輸出は行わないジケメダ一派は今後カリバナス王国に近付かせないジケメダ一派の謝罪とジケメダ一派の所有する隷属勇者達の半数をカリバナス王国に引き渡し皇帝の勅命を下しそれを約定書にし帝国からカリバナス国王に謝罪と莫大な額の賠償金を要求してきた。

その書状を汗を滴らせ震えながら読み上げる外交大臣にリザメル皇帝は飽きれ返った。

自分達で起こした事が大変な事態だったと書簡を読んで気付く無能さ加減にうんざりとしていた。

ジケメダに皇帝勅命として今後外交に口を出させ無い事ジケメダ一派の隷属している勇者達の半数を没収とした。

それに激怒したジケメダはあろう事か勇者の能力を謁見の最中に発現させリザメル皇帝に襲いかかろうとした。


「その様な戯れ言が飲めるか!勇者ハガメル!力を寄越せ!〘フィジカル・シールド〙ガメル!貴様などもはや敵では無い!私に物理攻撃は通らない!死ね兄上!その首をカリバナス王国に送り付けてくれる!今日から私が皇帝だ!」


しかしジケメダの動きを読んでいたリュート参謀官が初めてオーラスーツを見せその能力でジケメダは動きを封じ込められた。


「何!動けぬ!くそ!リュート!!貴様か!」


「皇帝に仇なす〘敵〙に属する者よ全て留まれ。皇帝に(やいば)を向けし者の意識を刈り取れ〘ジャッジメントハンマー〙」


ジケメダに巨大なハンマーが襲いかかり凄まじい勢いでジケメダを叩き潰す。

謁見の間に大きな音が響く。


「ピコーン!!」


謁見の間は静寂に包まれる。

潰されたカエルの様な無様な姿で気絶しているジケメダ。

オーラスーツを纏うガメル大将にジケメダ一派の謁見の間にいた勇者達は叩き伏せられ無効化された。


ジケメダは所持している勇者の半数をカリバナス王国に引き渡しに合意せざるえず残りの勇者の半数をリザメル皇帝に引き渡し更に残りの勇者達の半数を隷属から解放としジケメダは隷属装飾品を全て没収され皇帝の許しが出るまで帝国の辺境砦に幽閉処分が下された。


「畏れながら陛下、謀叛人を幽閉というのは甘いと思われます。今後の為に重い処罰を科すべきだと思います。」


謀叛人を幽閉ですませたリザメル皇帝は甘いとガメル大将は進言した。

大勢のいる謁見の間で気絶し全裸に近い状態に身ぐるみを剥がされオミエルコン製の拘束具で全身を縛られ荷物のような扱いで運ばれ連行されていくジケメダを見ていたリザメル皇帝が呟いた。


「ガメル大将の申す通りであろう。それでもあやつは余に残ったたった一人の弟なのだ。」


ジケメダ一派はリザメル皇帝の側近の勇者の真の力に恐れをなし自分達の隷属していた勇者達の1/3の人数を隷属から解放する事と残りの所有している半数の勇者達をカリバナス王国に引き渡す事を誓い直ぐに作業に取り掛かった。

その時の功績でリュート参謀官は大佐の地位をガメル大将は帝国軍将軍の地位を授けられた。

ジケメダは公爵の地位を剥奪され皇帝の弟という肩書きだけが残った。

その後勇者召還を一度だけ行うと召還の間は固く施錠された。

召還された勇者達は少し暴れた(・・・・・)一人(マルガ)以外は隷属されずに三人はリュート大佐の部下となった。


ある日リュート大佐がいつもの様に戦況を動かして要る時に敵のユニットの動きがそれまでとは違うモノになりリュート大佐のユニットを次々に撃破して戦況をひっくり返して来た。

その時敵のユニットの配置攻め込んで来るユニットの動きに懐かしいモノを感じたリュート大佐は幼友達とだけ解る遊びで降参を意味するユニットを配置すると敵のユニットも同じ配置にユニットを置いたのだ。

それを見たリュート大佐は歓喜の声をあげた。

直ぐ様リュート大佐は極秘の命令を出し相手国の軍部の戦況指揮官に書簡を送らせた。

書簡にはリュート大佐の世界の文字を使いこの世界の者が読めない様にと注意を払った。

そしてお互いに大きな損耗を避け最前線から勇者達を引き上げ砦などに配置する事など様々な事を秘密裏行いお互いの国の食糧事情などを知りお互いに自分達勇者の食糧の改善点など伝え合い少しでも無理矢理この世界に連れて来られた人達の延命を行い何とか今日までしのいで来た。


と…リザメル皇帝とリュート大佐が掌サイズの個人記憶記録用球コロを八個の記録を見せてくれた。


一応、時系列は(・・ ・・・・)大体合っていると思います。まぁ、個人の記憶を記録したモノなのでこんな感じに。」


「ふむ、これはリュート君とリザメル皇帝とのモノという事か。成る程な。リュート君歩行に支障はないのか?」


「とのモノ…成る程あれはそうです。そうですね。歩くのは案外長い距離は歩けますね。全力でなければ走る事も出来ます。」


「何!リュート、走れるのか?」


リュート大佐が走れる事が出来る事にリザメル皇帝は驚いたようだ。

俺のスマホにケイからメールが届く。

内容見てウォレットケースにスマホを入れる。


「使徒様?」


リザメル皇帝が不思議そうにスマホの事を聞きたそうにしている。


「ああ、すまない。成る程な。ジケメダはもうしばらくあのままガメル将軍に預けておくとするか。彼の気のすむまでいたぶらせてやろう。リュート君、確認だがガメル将軍はあちら側かな?(・・・・・・・)


「そうですねあちら側ですね(・・・・・・)。完全に。僕はガメル将軍にはとても着いて行きません(・・・・・)いつからなのかは判りませんが。始めからかも知れませんね。あの習慣は。」


リュート大佐はやれやれという風に首を横に振る。


「習慣、成る程な。」


これでピースは全て揃った。


「しかし使徒様、謁見の間の壁からジケメダを抜くだけでも願いませぬか?」


「ああ、そうか。謁見の最中にあれは気になるな。壁の補修は任せる。それと夕べの持て成しありがとう、あれは抜いておく。」


「はっ、えっ!…壁の補修?」


「ああ、壁の補修だ。補修もしなくてもいいかも知れないな。」


「持て成し?それで…補修はまぁ、そうかもですね。」


リザメル皇帝だけが俺の言葉がよく理解出来ていないようだ。

時間は充分に稼げた筈だ。

トラックが勇者に迫る!どうしますか?


とらっくにはしょうとつあんぜんそうちがついていた


とらっくはとまる


ゆうしゃがみている


ぎあをどらいぶにいれる


ふるあくせる


とらっくはすすまない


あくせるをなんどもふむ


すすまない


うしろをみる


ゆうしゃがとらっくのうしろをもちあげている


がたがたふるえる


ぶるぶるふるえる


えんじんをとめる


とらっくをおりる


ようすをみる←

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