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貰えるものは俺達の物!?

勇者が景色を眺めようとしている!

どうしますか?


いっしょにながめる


ならんでながめる


ゆうしゃをまたいでながめる


ゆうしゃとにらめっこする


ようすをみる←

背凭れにされていた全裸の女性達の部屋の中はとても簡素な物だった。

脱いだ鎧を飾って置くような鎧用の台座と質素な椅子と机と質素な箪笥と質素なベッド。

家具の配置などまるでビジネスホテルの様なただ寝て起きるだけの部屋の様だった。

背凭れにされていた全裸の女性は箪笥から青い包みを取り出している。

(フム、女王様の桃尻はなかなかの眺めだな。)


俺は胸の前で腕組みをしてと背凭れにされていた全裸の女性の部屋の中で着替えをしっかりと警護(ガン見)をしている。

城周辺に気配は無い。


「うん、おっさん通常運転だな。」

「うんうん、しっかりガン見してるね♪」

「なんか、この状況に慣れてきた俺がいんだけど…」

「///真っ直ぐ見ているアラヤさん男らしくて素敵♥️///」

「「「「「///アラヤ様はいつも堂々としています!素敵です!///」」」」」

「ユリア!リアーナ達もあの人はただのスケベオヤジだからな!」

「ケイ君。見たいのに見たく無い振りして見てると変態に見えるよ?覗きをしている人みたいに見えるよ?嫌われるよ?気持ち悪いよ?女の子はこそこそチラチラ見られるのはあまりいい気持ちじゃあ無いんだよ?本当にケイ君が見たくなのなら部屋の外で警戒しているといいと思うよ?」

「なっ!えっ!」

「そうですね。私とアラヤ様は毎日お風呂にも一緒に入るので全く抵抗はありません。」

「「「「エルフの男性も水浴びを一緒にしていてもこそこそチラチラ覗き見るケイ君の様な気持ち悪い男性はいません。」」」」


アメリアとティアーナとリアーナとマリアーナにケイは全否定された。

ケイは床に両掌をついて座り落ち込んでいる。

背凭れにされていた全裸の女性の世界の衣装には驚いた。


「触って見てもいいか?キリッ」


俺は背凭れにされていた全裸の女性に優しく聞く。


「///あっ、どうぞ。///」


ランジェリーのブラとショーツはベッドの上に置かれている時は硬質な印象なのだが触るとシルクの様な手触りだ。

(むむっプラスチックでもない。布地でも無い。不思議な材質だな。)


「あんた!何女の子のショーツをこねくり回してんだ!恥ずかしくねぇのかよ!」


俺がショーツを両掌で挟んだり伸ばして遊んでいると落ち込んでいたケイが突っ込んで来た。


「ん?ケイ。手触りが面白いぞ、触って見ろ。不思議な材質だ。皆も触って見ろ。」


「///まぁあんたが言うなら仕方ねぇ♪なんだこれは?///」


ケイは嬉しそうにショーツを受け取り散々こねくり回してユージ達に渡す。


「なんだ?おっさん面白れぇ!置くとかてぇけど持つと軟けぇしかもかりぃ(軽い)なんだこりゃ?」

「わっ!めっちゃ軽い!うわー軟かい~♪気持ちいい♪スベスベ~♪」

「わ~♪シルクみたいだね!ユカちゃん♪不思議~♪」

「「「「「不思議な手触りです!」」」」」


ユージ達も皆でこねくり回してショーツで遊んでいた。


「///材質はナノ・ルーン・シルク・ファイバーと言う物です。私達の衣服の大半がその素材で出来てます。体温調節や発汗調節機能なんかも搭載されています。///」


背凭れにされていた全裸の女性が頬をほんのり紅く染めて説明をしてくれる。


「洗う時はどうするんだ?キリッ」


俺はブラを掌で小さく折り畳み握る。

布地の様に潰れるが掌を開くと形状が瞬時に元に戻る。

(フム、興味深い物だな。伸縮性もかなり高い様だ。)


「///洗う?洗うって水とかでですか?自動洗浄抗菌機能がありますので特に洗う必要はないです。///」


背凭れにされていた全裸の女性はマリアーナからショーツを受け取り履く。

少し大きめだったショーツの形状が彼女の体に密着してピッタリとフィットする。

(フム!はっきりくっきりだな!)


「衣服の全てにその機能が搭載されているのか?キリッ」


「///そうですね。基本機能なので搭載されています。あの…そろそろ…返して貰えますか?///」


背凭れにされていた全裸の女性は恥ずかしそうに言って来るのでもう少し色々遊んで見たかったが仕方が無いのでブラを彼女に返す。

(フム、その表情もいいな!)


「ああ、悪いな。風呂はどうしていた?キリッ」


「///ああ!凄く贅沢な洗浄をするんですね!水を大量に捨てて体を洗うなんて驚きました!///」


背凭れにされていた全裸の女性がブラを頭から被る様に胸元に合わせるとスポーツブラの様な形状だったブラが彼女の胸に密着して豊かな曲線を描き出す。

(やはりなかなか見事な絶景ではないか女王様!)


「ん?元の世界では風呂に入る時はどうしていたんだ?キリッ」


「///ルーン・ミスト・エアシャワーをときどき浴びるくらいですね。衣服に体表面洗浄機能がありますので滅多に浴びません。///」


「もしかすると君達の世界は水が不足していたのか?キリッ」


「///いえ、水はいつでも空気中から精製出来るので不足する事はありません。食事も色々な物を食べると言う事にも驚きました。///」


「えー!どう言う事ー?」


ユカが背凭れにされていた下着姿の女性の発言に驚いている。

俺も驚いている。


「///少し待ってて下さい。スーツを着ますので♪///」


背凭れにされていた下着姿の女性はブカブカの全身タイツの様な物を脚から履くように着ようとしている。

(フム、せっかくの絶景が隠れてしまったではないか。)


頭以外はスーツに包まれている。

完全なブカブカの青い全裸タイツだ。

背凭れにされていた全裸の女性が両手首を触れると体のラインに密着するように縮み背凭れにされていた全裸の女性がまるでゲームのキャラクターの衣服の様なスーツに身を包まれた。

(おお!これはこれで悪くないな。まるで○ラグスーツではないか!メリハリくっきりだな。)


「ほおう、凄いな。」


「私達には普通なんですけど。あとローブとバイザーで着替えは終わりです。食事はこれを摂取するだけですね。あっ!そんな…二つでは栄養素が足り無い。どうして…」


彼女の右掌にいつの間にか2cm程の四角いキューブが二つ乗せていた。

背凭れにされていた女性は全身タイツスーツの上に膝下まであるマントの様なフード付きのローブを羽織り透明な少し大きな一枚グラスのサングラスを額にかける。

水色の髪に青いスーツ青いローブ正にSF映画やゲームのキャラクターの様だ。

足元も靴の様に形状変化をしている。

(フム、これはこれでなかなかの景色だな。ほう、関節にはサポーターの様に形状変化をしている。他にも機能はありそうだな)


「本当はこれに体に必要な栄養素が含まれているので1日二回で食事で私達はそれで充分だったのに…」


背凭れにされていた全身タイツスーツの女性がキューブを握り締めて悲しそうな顔をしている。


「うーん、もしかするとこの世界の状況が影響しているのかも知れないな。しかしそんな物を精製出来るとはな。そのスーツをあの口髭男達によく奪われなかったな。先進技術の塊じゃあないか。」


「あいつらも持って行こうとしていたんですけど持ち上げられなくてスーツを広げる事も出来なかったみたいで諦めて出て行きました。製造方法まで私は知らないので聞かれても解らないとしか言えませんでした。聞き出そうと何か棒の様な物で私を叩いていたけど全く何も感じませんでした。だから抵抗出来ないのがとても悔しくて怒りが溜まりました。それにバイオDNAセンサーで個人識別登録をしているので所有者以外が着る事は出来ないし例え無理やり奪われても多分使用は出来なかったと思います。」


やっぱりそういう事だった。

様々な生活LVに合わない物が多々合ったが到来者の物を奪い知識を高めていたがオーバーテクノロジーには手が出せなかった様だ。

(何!首輪をしている者が女王様を叩いていた?全く持ってSMを理解していない愚か者達だな!)


「なるほど。あと俺達がストレージと呼んで使っているものがあるんだけどもそう言った物はあるかな?」


「ストレージ…あっ!あります!頭の中に使い方が浮かびました!」


「うん、ストレージは便利だから例えばこの部屋にあるものを全部詰め込む事も容易い。いるものがあればストレージにどんどん入れて行くといいだろう。」


「ストレージ…凄いですね!制限が無いんですね!」


「とりあえずベッドは持って行くといい。」


「ハイ!わっ!凄い消えちゃった!」


「ああ、面白いだろう?あと皆が揃ってからまた俺達に解る事を説明しよう。必要な物がなければ次に行こうか。寂しく待ってるかもしれない。キリッ」


「ハイ!」


俺達は背凭れにされていた全身タイツスーツの女性と全裸だった女子の部屋に向かう。


「あの少し話しを聞いて貰えますか?」


俺は背凭れにされていた全身タイツスーツの女性から真剣な顔で話しかけられた。


「ん?いいぞ。皆先に行っててくれい~♪」


「「「「「「「「「はーい♪」」」」」」」」」


皆は声を揃えて返事をして全裸だった女子の部屋に向かった。

背凭れにされていた全身タイツスーツの女性が話し始める。


「レメスの事なんです。」


「青年の事か。彼氏なんだっけ?」


「はい、一応、」


「一応?」


背凭れにされていた全身タイツスーツの女性が言葉に詰り少し沈黙が流れる。


「…はい、私達が呪いにかかっている間の事なんですけど。…」


大人の勘で俺は気付く(空気を読まない男)


「ん~、あーそう言う事か。」


「解るんですか?」


「なんとなくな。よくあるパターンだからな。それはやっぱり許せないか。許せないよな。」


「…はい。凄く優しくシテくれてましたけど…呪いにかかっている時は皆の事も助けてくれているんだと思う様にしてたんですけど。」


「解放されたらやっぱり許せないよな。」


「…はい、でもあの子達は悪くないでしょ?私はあの子達を責めるつもりも無いです。あの子達は悪く無いです。…許せないのはレメスです。他の子達とどうだったかとか私に話しをしたり笑ってたのを思い出すと…」


「あー青年は君達の意識も記憶も無いと思ってたんだな。馬鹿な奴だ。」


「貴方ならどうしましたか?」


「俺なら口髭男とこの国ごと潰して皆を助け出す。俺は皆でそうして来た。俺の今の妻もそうして助けた内の一人だ。俺の両手も血にまみれている。」


俺は即答して両掌を開いて眺める。

俺は種と魔法で人を殺した。

その事実は消しようが無い。


「えっ!」


背凭れにされていた全身タイツスーツの女性は驚いていた。


「俺達の目的の為に手段は選んでいられ無いからな。君よりも数は多いと思う。これからも俺はそう殺ってでもこの世界を乗り越えて行くつもりだからな。」


「レメスは…やろうと思ったら私達を助けられたと思いますか?」


「憶測になるが出来た筈だ。自分の力が解らないと剣で物を切る事は無いだろ?」


青年は剣で何でも切れると言っていた。

つまり切れるモノは何でも斬った事があると言う事だ。


「それはっ!レメスは…剣で戦うPVPが得意でした!」


「あの自信はそこからか。」


謁見の間で俺に向かって青年が啖呵を切った事を思い出す。


「あの時レメスは貴方達を本気で殺すつもりでした。あの技はゲームの中でのレメスの一番強力な範囲必殺技の筈でした。」


「はぁ、俺達全員を狙ったのか。まぁ避けるまで無かったけどな。」


「私は心の中でレメスに止めてと叫んでいました。」


「まぁ、やっぱりやろうと思えばいつでも口髭男達を殺れた訳だな。」


「私…レメスをもう…彼氏と思えない…です。貴方達を簡単に殺そうとしたレメスの…言葉を信じる事が…出来ません。」


俺は肩を震わせて涙を溢している背凭れにされていた全身タイツスーツの女性を両腕で抱き締めて優しく話す。

(フム、なかなかの弾力だ。女王様。)


「ん。判った。俺達と一緒に来るか?普段は畑仕事をするぞ?楽しいぞ?」


「///えっ!いいんですか?///」


涙を拭いて俺を笑顔で見上げる。

背凭れにされていた全身タイツスーツの女性は俺を抱き締める腕に力を込めた。


「ああ、ちゃんと個室もあるし家具はここから貰って行こう。プールもあるし♪」


「///えっ!プールが!私泳いだ事がありません!泳いでみたいです!///」


まだ涙を溢しているが笑顔になる背凭れにされていた全身タイツスーツの女性。

(フム、涙よりも笑顔だ。いや、無表情も捨てがたいな!女王様!)


「楽しいぞ~♪近い内に滑り台を作る予定だからな。」


「///楽しみです!///」


「それじゃ皆の所に行こう。」


「///ハイ!あの貴方をなんて呼べば良いですか?///」


「ん、俺?アラヤ。呼び捨てでも何でもいい。アラヤだ。」


「///アラヤさん!私は少し考えます。待ってて下さい。///」


「了解♪」


俺と背凭れにされていた全身タイツスーツの女性は皆の所に向かった。



部屋の中は背凭れにされていた全身タイツスーツの女性の部屋と変わりはなかった。

全裸だった女子は全裸で全身タイツスーツを広げて袖を見ていた。


「どうかしたのか?」


俺は全裸の女子に聞く。


「えっと、待っている間にホログラムシステムが起動していないのを確認してたの。やっぱりゲームじゃあ無い事が解って…」


俺は全裸の女子の頭を優しく撫でる。


「ああ、俺達も認めたくは無かったよ。だけど前に進む為に認めるしか無かった。でも俺達は諦めていないからな。だからここにも来たんだ。やるべき事をヤるために。それじゃ服を着て前に進むとするか?風邪引くぞ?」


「うん、判った。服を着る。」


「ああ、俺達がここにいる。安心して着るといい。」


全裸だった女子はショーツを履いてブラを着てピンクの全身タイツスーツを着る。

マントの様なフード付きのローブを羽織り透明な少し大きなサングラスを額にかける。


「ストレージの使い方は解るか?」


「わっ!頭に使い方が浮かんで来た!解る!」


「持って行きたい物をストレージに入れるといい。この城は無くなるからな。」


「判った!」


ピンクの全身タイツスーツの女子はベッドをストレージに入れた。


「それだけでいいのか?」


「うん。他にはいらないから。」


「判った。次に行こう。」


「うん!」


背凭れにされていた全身タイツスーツの女性とピンク全身タイツスーツの女子は廊下を普通に歩いていた。

会話や表情から緊張がかなり薄れて来た様だ。


「あのおじさん、少し聞いて貰える?」


「ん?いいぞ。皆先に行っててくれい。」


「「「「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」」


俺はピンクの髪の全身タイツスーツの女子の話しを廊下の柱に凭れて聞いた。


「あのね…私、その、リデアに謝らないといけない事があって…でも…なんて話しをしたらいいのか解らない。」


「あー、青年の事だな?」


「えっ!何で知ってるの?」


ピンクの髪の全身タイツスーツの女子が驚いている。


「ついさっき彼女から聞いた。彼女は君達を責めるつもりは無いと言っていた。青年を許せないと言っていた。」


「でも…レメスは優しくシテくれてたから…あたしの事を好きなんだと思っていたから…」


「男だからなその時は(・・・・)優しいだろ。青年から告白はされたのか?」


「ううん。…僕が守る、側にいる。それだけを聞いた。好きとかは聞いて無い…あたし…レメスを好きだった…だから凄くいっぱい怖かったけど…レメスが…守るって言ってくれたから…頑張れた…」


俺はピンクの髪の全身タイツスーツの女子の頭を優しく撫でる。


「呪縛中は命令された事以外抵抗は出来ないらしいからな。誰かに何かをされても命令を受けてなければ…されるがままだからな。」


「違う命令されてた。馬面男にレメスと…しろって…喜んでやれって…」


「なんだと!!」


城が大きく震える。

俺は青年が誰と何をしてきたのかが理解出来た。

青年の言動や自信に満ちた行動や態度。

何故青年が隷属の呪縛に縛られていなかったのか。

見えなかった点と線がようやく繋がった。


「きゃっ!」


ピンクの髪の全身タイツスーツの女子がよろめく。


「あっ!悪い!」


俺はピンクの髪の全身タイツスーツの女子を抱き止める。


「今のなに?」


「今のが俺の怒りの魔法力の漏れた反動だ。」


「魔法力ってこんなに凄いの?」


「俺達は一度も隷属の呪縛を受けた事がないからな。それに陽炎もあるからな。」


「陽炎?オーラの事?」


「ああ、青年がオーラと言っていたな。それだ。」


「凄いんだね…レメスもこんな事出来るのかな。」


「出来るだろうな。殺らなかっただけだろうな。見える程度の陽炎、いや、武器や防具の性能を引き上げる力があるからな。普通の武器を持たせれば俺達に負けないくらいの力は出せるだろうな。」


「じゃあ!レメスはあたし達を本気を出せばいつでも助け出せたの?」


「本気のヤル気があればいつでもだ。ユージの本気の蹴りを新聞紙、あー、紙って解るか?」


「紙はあるよー!あんまり使わないけど。」


ピンクの髪の全身タイツスーツの女子が可愛い頬をプックリと膨らませる。


「紙程の強度の鎧を軟らかい金属並みに強度をあげられる能力を青年は持っている。ヤル気があればこの城を破壊するくらい朝飯前だろうな。」


「そんな…レメスが…何で…」


「あとから青年に俺達の前で聞くとするか。」


「うん!!」


「逆上した青年と殺し合いになるかも知れない。それでも聞くか?」


「聞く!聞きたい!!」


城が小さく震えている。


「判った。じゃあ皆の所に行こうか?」


「うん!ねぇおじさんの事なんて呼べばいい?」


「おじさんでもアラヤでもいいぞ。」


「アラヤ?」


「そう、アラヤだ。」


「ん~アラヤおじさん!」


「了解♪」


「あたしの事は…もう少し待ってて。」


「ん!了解♪」


俺とピンクの髪の全身タイツスーツの女子は廊下歩いて皆の所に向かった。



次にオレンジ色の髪の際どい伝説の鎧を纏う女性の部屋に着いた。

部屋の中はやはり簡素な部屋だった。


「着替えは終わった様だな。」


「あ!ハイ!レメスが何度も様子を聞きに来るから着替えました。」


「なるほど。」


青年は自分の着替えは終わったのだろう。

面倒見の良い奴の様だ。

(全く無粋な奴だな!)


「じゃあ、ストレージの使い方は解るか?」


「えっ!わっ!頭に使い方が浮かんだ!」


「必要な物がなければベッドを持って行くといいだろう。」


「ハイ!」


俺達は次の部屋に行くとそこに青年と紫色の髪で際どい伝説の鎧を纏っていた女性と赤の髪の際どい伝説の鎧を纏っていた女性と緑色の際どい伝説の鎧を纏っていた女性と黄色髪の際どい伝説の鎧を纏っていた女性が全員全身タイツスーツに着替えて待っていた。

部屋にいた女性達は少し苛立ちを見せていた。


「どうかしたのか?」


俺は紫の髪の全身タイツスーツの女性に聞く。


「レメスが何度も何度も部屋を訪ねて来るから仕方なく着替えました。」

「うんうん。」


オレンジの髪の全身タイツスーツの女性が頷く。


「何度もレメスがしつこく中で見張るから入れろって来るから着替えました。」


黄色の髪の全身タイツスーツの女性が応える。


「来なくて良いって言ったのにしつこく来るから着替えた。」


赤の髪の全身タイツスーツの女性が応える。


「だって!!僕が皆を心配するのは当たり前じゃあ無いか!!あの男は僕の皆の(・・・・)裸を見るって言ったんだぞ!!」


青年が俺を指さしをして逆上している。

城が小さく震える。


「じゃあ!レメスはリデアの所に行ったの!」


紫の髪の全身タイツスーツの女性が青年を問い詰めると城が揺れる。


「それは…」


青年の言葉がなくなる。


「レメス?レメスは私の部屋には来なかったよ?」


背凭れにされていた全身タイツスーツの女性が応える。


「私の部屋にも来無かった。」


ピンクの髪の全身タイツスーツの女子が応える。



「アタシの部屋には中に入れろって言って来た。」


緑の髪の全身タイツスーツの女性が応える。


全身タイツスーツの女性にまだ着替えいない青年は正座で座わらせられて取り囲まれ睨み付けられていた。

(ちっ、全く余計な事を。これだから空気を読まない奴は。フム!俺もか。ハハハハハハ。)


「ケイ君こういう事だよ。」

「あー、なんか、解ったわ。慌てて本性剥き出しにして嫌われたパターンだな。」

「うんうん、しかも彼女以外の女の子にしつこくしたから余計嫌われたって事。ケイ君も気を付けてね。」

「ちょっ!俺?」

「うん、ときどきケイ君もそう言う所あるよ。」

「うっ!ユリア…ごめん…」

「アメリアさんとかティアーナさんとかリアーナさん達に興味があるならちゃんと言わないとプールでチラチラ色んな所を見てると嫌われるよ。アメリアさんとティアーナさんはユージのお嫁さんだからもう駄目だからね。目線で気付かれてるよ。ユージ君プールだとアラヤさんぽくちゃんと見てくるよ。ケイ君が私をチラチラ覗く見たいに見てきたらアラヤさんに話してドームを引っ越すからね。」

「えっ!ちょっ!待ってくれ!!ユリア!」


ユリアはムッツリスケベが嫌いらしい。

電車通勤中に痴漢や盗撮に何度もあったらしい。

それからバス通勤に変えたらしい。

だから余計に目線など気になる様だ。

ケイはユリアに見抜かれていた様だ。

俺はユリアの言葉にケイに対しての極太い棘が感じられた。


「さてと俺達はやる事があるからな。君達のスーツには通話機能はあるのか?キリッ」


「///ハイ!あります!///」


背凭れにされていた全身タイツスーツの女性に聞く。


「じゃあ、君達も俺達と着いて来ると良い。手伝って貰いたい事もあるからな。キリッ。青年は着替えたら彼女達に連絡してこい。」


青年の返事を待たずに俺達は中層階にある口髭男の部屋に向かった。




流石に国王の口髭男の部屋は贅を尽くして装飾されていた。


「オーよし外れた~♪」

「ユージこっちもだ~♪」


ユージとケイはシャンデリアを外してストレージに放り込んでいる。

俺達はいつもの様に本や書類や日記などをストレージに放り込んで行く。


「///情報集めですか?///」


背凭れにされていた全身タイツスーツの女性が聞いてくる。


「その通りだ。国王なら大概の大まかな国内外の情報は手にしているからな。次の国の情報を集めるにはお偉いさんの持ち物が一番の情報源になるからな。ゲームだと酒場とかが情報集めの場所によくなるだろう?」


「///あー!ハイ!ギルドとか集会所ですね!///」


「そう言う事だ。だからお偉いさんの部屋の本や書類を片っ端から集めるんだ。」


「アラヤおじさん、お城壊しちゃうんだよね?」


ピンクの髪の全身タイツスーツの女子が俺に聞く。


「ああ、何か気になる事があるのか?キリッ」


「王妃様には優しくしてもらったから…」


「それなら王妃の持ち物をストレージに放り込んであとから渡すといいだろう。他に優しくして貰った人はいるか?」


「お姫様かな?まだ小さなお姫様凄く可愛いの。」


「なるほど、じゃあ王妃と姫の持ち物をストレージに放り込んで来てくれ。手分けした方が早いからな。ユージとユカとアメリアとティアーナは彼女達に着いて行ってくれ。王妃の部屋のベッドと浴槽があれば頼む!キリッ」


「ハイよー、おっさん!任せろ~♪」

「ハイハイおじさん任せて~♪」

「「アラヤ様!お任せ下さい!」」


ユージ達と全身タイツスーツの女性達は王妃の部屋に向かった。


俺とケイとユリアとミリーシアとリアーナとマリアーナでかなり多い本をストレージに入れて行く。


「おっ♪アラヤさん!金庫があんぜ。トラップサーチ!…大丈夫だ。罠はねぇ持って行くのか?キリッ」


「にっひっひっ、もっちろん~だ!ケ~イ♪キリッ」


俺とケイは怪盗三世ごっこをしながら金庫はケイのストレージに放り込まれる。

小さな図書室程の本をストレージに放り込んで行く。

するとユリアから少し悩んだ声で話し掛けられる。


「…アラヤさん。あの男どうするんですか?…」

「あー青年?勝手にやりたいことやらせる。連れては行かない。」

「良かった。仲良く出来ないと思ってました。」

「あーユリアもか。」

「ハイ。あの男の言ってた事が矛盾だらけだったから。痴漢の犯人とか盗撮をした犯人と同じ感じの言い訳をしていました。」

「それにあの子達にもシテマス。」

「ユリアも聞いたのか。」

「ハイ、さっき少し聞きました。何日か置きに部屋に来ていたと言っていました。ずっと優しくシテくれていたから嬉しかったって。」

「はぁ、そこに漬け込んでいたか。俺もさっき二人から聞いていたけどな。」

「アラヤさん俺もそれ聞いたわ。ユリアが目配せすっから近くで聞いてた。」

「はぁ、あとは彼女達に任せるか。俺達のやる事やろう。」


「「「オオー!」」」


口髭男の装飾品の部屋には多くの隷属のアクセサリーが置いてあった。

片っ端から握り潰し踏み潰して破壊していく。

ミリーシアが少しうんざりした声で話し掛けてきた。


「…アラヤ様、多すぎますね?」

「だな。こんなに隷属の呪縛をしていたら球ころの魔法力も無くなるだろう。」

「だよな。ちっ、だからホワイトシグナルに彼女達がなってたんだな。」


ケイが怒りを込めた声を漏らす。


「だな!だけど本当に多いなー!」

「アラヤさん焼いちゃいますか♪」

「ユリア♪可愛く言っても駄目だからな?火事になっちゃうだろ?」

「てへ♥️」


俺はユリアの頭を撫でる。


「///っ!ハイ!///」

「なぁ~、マジで多いなー!アラヤさん!」

「だー!!もう少しだー!!皆やるぞー!」


「「「オオー!」」」


俺達はヤケ糞になって一つも残さずに破壊した。

寝室で豪華なベッドをいつもの様に戴いた。

寝室の奥に風呂があった。

浴槽はアファルセルの物より少し狭いが深さはあるのでストレージに放り込んだ。


「なぁアラヤさんこのライオン見てぇのほとんどの風呂とか噴水に飾ってあんな?いるのか?これ。」


やはり浴槽に口からお湯を吐き出して注いでいる。


「どうなんだろうな?ゴブリンやオークやミノタウロスは見たけどな。獣は牛みたいなのとか鶏みたいなのとか猪みたいなのとか細い馬みたいなのはいたけど肉食系の獣は見た事がないな。」


「なんなんだろうな?これ。」


ケイがライオンの様な石像を掌で軽く叩いている。


「王族の象徴か伝説の生き物じゃあ無いか?」


「あー竜や麒麟みたいな物か?」


ケイがライオンの様な石像を撫でる。


「多分。解らないけどな。まぁいたらいたでユージが喜びそうだけどな。」


俺はユージがライオンの様な動物をロープで繋いで歩いている所を想像した。


「あー!喜びそうだな。いたらユージ飼うとか言いそうだな!」


ケイも同じ想像した様だ。


「「「あー言いそう~♪」」」


俺とユリアとミリーシアは声を重ねた。

ケイがライオンの様な石像をストレージに放り込む。

俺達は予備のアメニティなどをストレージ放り込んでお湯の溢れそうな風呂場をあとにする。


俺達は口髭男の部屋の先にあった部屋に入り本や書類を片っ端からストレージに放り込んで行く。

手帳があった。

中を読むと宰相の物らしい。

詳しくはあとから読むことにした。

俺のスマホにユージから通話が来る。


「ハイハイ、こちらアラヤですがどなた?」


「あーもしもし?俺~♪解る~♪俺~♪」


ユージだと解っている。


「えっ!俺に息子はいません!切りますよ!キリッ」


「待て!おっさん、俺だっつうの!」


ユージが突っ込んだ。


「なんだ、ユージか。どうした?」


「あーなんだっけ、あーあいつが着替え終わったらしいんだけどどーすんの?」


「あーそしたら武器倉庫に行かせて片っ端から壊させて壊れない武器をストレージに放り込んで持って来る様に言ってそれが終わったら宝物庫の有りかを探せって伝えてくれ。」


「クックックッ、おっさん、あいつの事を気に入らねえみてぇだな。」


ユージが面白そうに笑う。


「あー解るか?」


「うん、すんげぇ判る。何で?」


「そこにいる子達があいつにヤられてるから。」


「はぁ!マジで!!」


ユージの声に怒気が混ざる。


「ああ、青年の言葉と態度で解る。あいつがこの国で自分が一番強いって言ってたのを覚えてるか?」


「あースッゲェ威張って言ってたな。それがどーしてこの子達がヤられてるのに繋がんだ?」


「この国で一番強い。つまり国王よりも強いと青年は言ったんだ。」


「ああ!そう言う事か!」


「それと今さっき「あの男は僕の皆の裸を見るって言った」って怒っていただろ?」


「あー自分の女だつってたのか!」


「そう言う事だ。隷属された事が無い青年は何時でも(・・・・)口髭男達を殺せたって訳だな。」


「んじゃ、何であいつ逃げなかったんだ?」


「逃げなかった理由か?それは、怒られずに誰とでも何時でも好き放題にヤりまくれるからだろ。」


「マジで?それだけの理由でかよ!!」


「ユージが気になっていた女性がそこにいるだろ?」


「あーブラックシグナルの綺麗な姉ちゃん?ヤッパ綺麗ダナー♪可愛いしおっきいし♪」


「うん、聞いてみろ。その子が恨みを晴らしているとき青年はどうだったか。」


暫くユージは背凭れにされていた全身タイツスーツの女性と話しをしていた。


「もしもしおっさん、あいつ普通に最後まで見守ってくれてたって。」


「だろ?人殺しをしたくないって人殺しになりたくなかったって言ってた割りに平然とゲロも吐かずに見てたんだぞ。更にお手伝いまでしてたからな。凄まじい惨劇を見て悲鳴も出さずにだ。その子達に聞いて見ろ。あいつが隷属呪縛中のその子達に何をしてたのか。ユージも頭に来るぞ。」


ユージは全身タイツスーツの女性達と話しをしている。

口髭男の部屋の本や書類よりも少ない物をストレージに放り込んで行く。


「おっさんあとであいつ片付けていいか?今こっちにいる女の子達み~ん~な怒ってる。ヤッベェくらい怒ってる。俺が怖ぇ。」


ユージは全員から話しを聞いた様だ。

城が震えている。

魔法力の放出を感じる。


「まぁ構わないぞ。因みにユリアは気付いてた。」


「マジで!!ユリアさん半端ねぇ!!」


「じゃあ、ユージあとでな~♪」


「ハイよー♪おっさんあとでな~♪」


俺とユージはスマホの通話を終わらせた。

勇者はお城を耕す準備をしている!

どうしますか?


どうぐをそろえる


どうぐをかぞえる


とらっくをよういする


とらっくにどうぐをつみこむ


とらっくをきゅうはっしんさせる


ゆうしゃがきがつく


よそうをする


たねがとんでくる


なんとかよける


じめんにたねがあたる


おおきなあながあく


とらっくがおちる


だれかがくる


なんだかどきどきする


だれかがちかづく


なんだかわくわくする


ほそいろーぷがおりてくる


つかまる


ひきあげられる


だれかがめのまえにいる


ようすをみる←

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