41 報告
リアルが忙しくて商売繁盛です。更新が少し遅れました。
『些細な戦闘は生起したが、特に問題のある行動は認められず、また、南条所長の人となりも良心的なものと思料するため、追加調査の必要性は無きものと判断した。
次の探索先は尾張なり。
なお、この紙は自動的に消滅する。
茶 』
「ふむ、大義であった。ゆるりと休めよ」秀吉はガマガエルが運んで来た密書を読み終わるとテーブルの上に置いた。するとガマガエルが舌を伸ばして密書を掴み煙草盆の灰へ落して焼却した。
「おやっさん、またメンテよろしくな!」
「おお、テスタ元気だったか。」
「まあまあかな、次は名古屋だから念入りにみてくれよ、へへへ」
「そうかじゃあ土産には、ういろうだな。あのプルプルした奴をよ」テスタの前に湯気の出ているコーヒーカップが置かれた。
「ま、気がむいたらな」
『次に、かの者が向かうは尾張と判明した』目立たない男が、黙ってコーヒーを飲んでいた。
『遅かったのう、既に奴らはリニアの名古屋行き切符を買いよったわ』ぷっ、こっちは囮か。
「お客さん、大丈夫ですか?」
「なんでもない、馳走になった」目立ない男は、代金を置くとコーヒーショップを出て行った。
「珍しく、客がいたんだなあ」
「失礼なことを言うな、いつだってうちは繁盛しているんだよ!じゃ、手が空いたから見てやるよ。しかし胸がないなあ、パッドでも入れとくか?」盾造は、入り口の表示板をCLOSEに裏返すと地下へ降りて行った。
「うるさい、タッチーのセクハラ親父!」
「タッチー言うな、おれは盾造だ」
俺たちは、リニアモーターカーの名古屋駅に降り立った。
「マスター、テスタを置いてきても良かったの?」プラチナブロンドの髪の少女が尋ねた。
「まあ、復帰後だしなあ。一応こっちの世界の者に点検させた方がいいと思ったんだ、それに盾造もなぜかしばらくテスタが不在だったことを知っていたようで、心配していたからな」俺はマントの内側を冷風で満たしながらティーガーに答えた。
さてと、名古屋城にはどう行こうか?
「ジョージ君、こっちよ」目の前に茶色のスポーツカーが止まった。なんかカエルの目のようにライトがどび出ている。
「茶阿さん、さすが日本一のガイドさんだ。ここも案内してくれるんだ」茶系統の着物を着た黒髪の女性が早く乗るよう助手席を顎で示した。
「じゃあ、アスラは後で寝てな、ティーガーはこっちだ。」アスラは、小さな仏像に変化すると後部座席に横たわった。ティーガーは俺の膝の上だ。
「ティーガーちゃん、もうかわいいなあ」茶阿がティーガーの髪を弄る。
「じゃあ、行くか!」
ちょっと、転生前の「現世の改造人間探偵は憂鬱」の進行を優先的に進めています。もうしばらくお待ちください。