表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/93

1 出会い

2016.12.29 修正 登場シーンの修正 

ばしゃっ。うわ、水かあ。見ると、愛用の漆黒のマントに泥水が跳ねていた。ここは、どこ?

何だか騒々しい場所に来たなあ。それに、さっきまでいた魔物の気配が一切しないのはどうしたんだ?これは、試してみるか。


 俺は、一瞬微かな抵抗を感じたが思いどおりの結果を得た。

 つまり、俺の目の前を馬車よりはかなり速い速度で走る、馬なしの馬車に雷を当ててみた。

 辺りには周りの喧騒を上回る轟音が、目映い稲光と共にその物体に命中した。


 ふん、泥水など引っかけるからだ。

 さっきまで騒々しいと思っていたが、俺の放った雷光が引きおこした騒ぎの方が遥かに五月蝿かった。まあ、走る箱は原型を留めることもなくわずかに金属の残滓が残るのみだった。

 しかし、急に辺りが薄暗くなったのはなぜだ?回りから楽器の見えぬ音楽があちこちから聞こえていたのが途絶えた。

 だが、しばらくすると以前にも増して騒々しさが増した。

 白い馬なし馬車がうるさい音を鳴らしながら、赤い馬なし馬車を伴ってこちらへ向かって来る。


 反対側からは、下半分が黒色で上側が白の馬なし馬車が、これまたうるさい音を鳴らしながら向かってくる。

 3台の馬なし馬車は、どれも共通して赤いピカピカとした光を撒き散らすものが屋根に乗っていた。

 

 俺は、この辺りのことを知らない。なら知ってる者に尋ねればよい。

 よし、「弁明の機会を与えてやるか」


 「闇に散りし魂よ、骸へ集え!」

 先ほど俺が破壊した馬なし馬車から赤い光が俺の隣で人の形を現していく。


 「ちょっと、なんなのよ? 絶好のタイムトライアル日和なのに雷って」

 赤い服の女が喚いている、まあ自分の場所位は知っているだろう?

「ところで、ここはどこだ。変わった馬車君」

 「何、寝ぼけてるの。ここは日本の首都、大坂に決まってるでしょ」


 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ