12 争い
ちょっと、加筆しました。
私の方が、速い!いいえ、私の方が力強い!「そんなの、どうでもよかろう。ティーガー、可愛いぞ。だから俺の隣に座れ、テスタ、マシン形態だ!」
俺たちは、秀吉っさんの研究所に招かれていた。
「相変わらず、巨大な城だ。高さ八〇〇メートルとか、冗談にしか聞こえんわ」俺たちが降りると、テスタが俺の横に並ぶ、美女二人に挟まれ非常に目立つが仕方ない。
門の前には、定番の茶色いスーツのこれまた美女がお待ちかねだ。「ジョージ君、良く来たわね。行きましょ」
「茶阿、ティーガーがいるから案内は良いよ」
「そんな、せっかく待っていたのに。」「冗談ですよ、行きましょう。どっちですか」「もうっ、意地悪ね、こっちよ」「え、マスター、逆、な、何で?」
ティーガーは少し遅れて歩いた、そこは彼女が産まれ育った場所なので、ジョージのいうとおり目をつぶってもたどりつける自信がある。いや、あった。だが、さきほどから茶阿が案内する道は知らない道順だった。
ティーガーは、所々違うが、紛れもない自分の部屋に来た。砲弾やスペアの機関銃を見て、オイルと硝煙の匂いを嗅ぐと、先ほどまで揺れていた心がすーっと落ち
着く。
「ああ、セキュリティの関係上ティーガーさんの経路は変更されたので道が違っていて驚いた?ジョージ君、あなたたちのことは信用してるけど、信頼はしてないの。そういうことよ、ごめんなさい、不安にさせて(ティーガー)。では、隣でお待ちよ急ぎましょ」
隣の部屋には、秀吉さんがニコニコして待っていた。