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異世界の招待状 4  作者: 月見進時朗
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異世界の招待状 第4話 未来の行方

未来の行方


帝国軍の侵攻から2週間が経っていた。皇帝が乗る飛空挺が落ちて、1週間が経っていた。

ーアストロル帝国帝都ー

アストロル帝国帝国では、通信衛星により世界中にネットワークがある。そして、ジャーナリズムも発達しており、日々ニュースが国民に届いている。CMもあり、近代的な文明だ。


ニュース「今朝のニュースをお送りします!」

「現在、皇帝陛下の行方は不明……生存者も発見されていま

せん!………また情報が入りしだい、お知らせします。」


国民は日々の生活を守る為に毎日働いていました。今回の戦争も皇帝の独断で始まったのだと、認識していました。

軍隊に入った息子や娘の親にしてみれば、遠い戦地での戦争のニュースに、心から心配して、毎日が苦しいだろう。

誰も戦争なんてしたくない。それなのに、戦争は起きる。

一握りの権力者に人生を刈り取られていく……。

憂鬱は黄昏になり。時代は進んでいく。


ー飛空挺墜落地点から近い無人島ー

原生林が多い繁る小さな島がある。

そこに、男1人と赤子とアンドロイドの姿があった。


時間は少し戻って…飛空挺の墜落から1週間たち、1人の男は自分が誰か分からなかった。浜辺で気が付いて、水を求めて島の中へ進んで行った。朦朧とした、意識の中で男は痛烈な頭痛で崖を転げ落ちる。


間一髪……男は誰かに助けられた。……数分後。


男は頭痛の中で目覚めた。


男「うっ……。」


暗闇の中で炎が、揺らめいている。焚き火だ……。

その周りには不思議な人影が、あった。


人影「大丈夫か?」


人影は声をかけてきた。男は、ただ、答えた。


男「ここは?俺は?痛っ!」


痛烈な頭痛は続いていた。


人影は何かを差し出す。見ると人影は綺麗な顔の男で、しかし精気を感じられない。無表情……。人形のようだ。


無表情の男「これを飲め。」


無表情の男は男に小さなカプセルを渡す。


男「なんだかしらないが……飲めばいいのか?」


無表情の男「ああ。飲めば頭痛は治る。」


男は無表情の男を見て、続いてカプセルを見ると……ガバっ

男は小さなカプセルを飲んだ………。


男「!おお……。傷みがやんだ……。」

「!………。俺はエルバーン……。エルバーンだ!」

無表情の男「エルバーンか………。ヒットした………。」

「エルバーン4世、アストロル国の皇帝、現アストロル帝国

皇帝。現在行方不明………。」


エルバーン「皇帝?行方不明?………。」

「そこらへんは記憶がないな。」

「どうでもいいが、お前は何者だ?」

「ここは?何処だ?」

無表情の男「質問が2つ……。答えよう。」

「ここは?の質問だが現在の場所は」

「北緯40度東経140度だ。」

無表情の男「もう1つの質問……。私は今から2000年後に作られた

アンドロイドだ。」


エルバーン「2000年後!?………。アンドロイド?」

「なにかよくわからないが……信じるか……。」


エルバーンは焚き火に手をかざして炎を見つめる、そして焚き火の向こう側にいる赤子に気が付いた。


エルバーン「なぜ?赤子がいるのだ?アンドロイドよ。」


無表情の男「私はアンドロイドという名ではない。デビットと呼ばれ

ていた。」

エルバーン「デビットか。わかったよ。」

「デビットよ!なぜ?赤子がいる?」

デビット「……。その質問には答えられない。」


デビットは赤子を見つめている。そしてデビットはエルバーンを見た。


エルバーン「?」


デビット「……。今始まった戦争はやがて広がり長く続く。人々は希望

を失い餓えて貧しく、心を失っていった。」

「2000年後の未来を掴むためには、時代をさかのぼり、歴史

を変えるのが最善と皆が考えた。」


デビット「そして始まった。歴史の塗り替える戦争が……。」


デビットは空を見て淡々と話した。


エルバーン「………。」

「歴史を変える戦争……。」


デビットは赤子に食事をあげているようだ。

エルバーンはその姿を観ながら考え事をしている。


無人島の夜は更けていった…。


夕べの話を思い出しながらエルバーンは川で身体を洗っている。

記憶がない事が今更に辛い。そして、自分は何をするのか?

何をしたいのか?漠然とした未来の姿を思いながら、川で泳いでいる

小魚を観ていた。


エルバーンはデビットに話をする。覚悟を決めた顔をしている。


エルバーン「デビット……。今の俺は記憶がない。今の世界も知らず、

未来の事をわかるはずもない!」

「だから、今の世界を知りたいのだ!」

デビット「私の中の情報を教えるのは、簡単にできる。ただ、

自分の目で足で世界を見た方がいいだろう。」

エルバーン「うむ!では、まずこの島から出よう!」


こうしてアストロル帝国皇帝エルバーンは動きだした。

世界は戦乱の渦に包まれようとしていた。

現在、未来、人は何処へ向かおうとしているのだろう?

そこにある幸せさえ気づかないで…………。



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