表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気が付いたら幼馴染の一人が妹になりました!  作者: 月唄
俺に妹ができた!…のか?
12/69

それは一人の女の子

ただいま、我が家。

一緒に帰ってきた朱莉は着替えにいったん帰った。

…俺も着替えるかと思いながらリビングに行くと


「…おかえり」


そこには仁王像のような顔をした葵が待っていた。


「ただいま」


というかこいつはいつまで不機嫌なんだよ。いいかげんめんどうだ、俺はこいつが妹になろうがいつも通り過ごしたいだけなんだけどな。


「まだ機嫌悪いのかよ」

「悪くないわよ」

「うそつけ、顔に出てるぞ」

「出てないわよ」


…めんどうだ。


「いやか?」

「なにが」

「俺の妹になるの」


ド直球に聞いてみた、もう機嫌がどうのこうの言ってる場合じゃない。

早く元通りになりたかった。


「…いや」

「なんで?」

「…いや」

「いや、理由ぐらい述べてくれよ」

「やなものはいやなの!」

「…嫌いなのか、俺が」

「そんなわけないじゃない!」


じゃあなんなんだ

葵がそこまで否定する理由がわからない

確かに一人の幼馴染から妹に関係は変わってしまうかもしれない

けど、いいじゃないかそれで。

関係は変わっても俺たちは変わらないはずだろ


「家族じゃなかったのか?」

「…そんなわけないじゃない」

「いいじゃねぇか、本当に家族になれたんだから俺達。喜ぼうぜそこは」

「…わかってない」

「ん?」

「翔は全然わかってないよ!」

「だから言ってくれねぇとわかんねぇだろ!」

「…言えないよ」


それはいつもの強気な葵じゃなかった


「…言えるわけないじゃんそんなの」


そこには般若心境でも仁王像でもなく


またいつもの強気な女の子じゃなく


涙を流した一人の女の子がいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ