前へ目次 次へ 2/16 プロローグ2 私は、恐怖した。 初めてだった。 うっとおしい陽気の中、祖父との仕事帰りに。 薄暗く、地に落ち腐りゆく花びらの道で。 ただ一人歩く少年。 闇でも吸ったかのような頭髪。 白いパーカーと黒いジャージのラフな格好。 溢れ出るおぞましい気配。 鼻血と狂喜でぐちゃぐちゃな面。 そして何より いくら殴り付けても逸らさない、その昏く深い目に。 私は、理解できずに恐怖した。 ……これは、私の勝利の物語。 だから、これは間違いなく、 コイツを、殺す話だ。