さん 探索
無理して書きました。今は反省してます…
ギィ……
分厚い倉屋敷の扉がゆっくり開く。
そして俺と謎の金髪碧眼美少女クー(推定年齢10歳)は倉屋敷の中に足を踏み入れた。
当然だが相変わらず中はゴチャゴチャしている。
「さぁ、来たぞ!我が家の秘宝舘!」
「見たところ、ガラクタしかなさそうだが…」
「言ってくれるね」
今は亡きじぃちゃんの倉屋敷で出会った言葉遣いが異常に大人びている謎の金髪碧眼美少女クー。
寝ているクーのおっぱいを揉んでしまった俺は、警察の猥褻行為を視野に入れた立件を恐れクーにマッハ土下座で謝罪し被害届け提出を阻止しようとした。そしたらクーはあっさりと俺を許し(もとから警察に訴えるつもりはなかったらしい)事態は一見落着したかに見えたがなぜかクーが俺と一緒に暮らすと言い出した。
訳が分からないままとりあえず快諾(?)したのだが身元不明の少女を簡単に引き取る気にもなれず、クーを発見した場所、つまりじぃちゃんの倉屋敷でクーの身分証明に繋がる物を捜すことにしたのだった。
「さて、探すとしますか」
「なんかお宝探しみたいだな、ユキ。少しわくわくしてきたぞ!」
クーの目がにわかに輝きだした。
雰囲気や言葉遣いは大人っぽいが、やはり子どものようだ。かわいらしいもんです。
「よし、クーはそっちを。俺はこっちを探す!」
「わかった、まかせろ!」
──探索開始──
がさごそ がさごそ ごそごそ
(…ガラクタばっかだな。クーに関する物は何も見つからない)
──10分後──
ごそがさ ごそがさ がさがさ
(…ほんとにガラクタばっかな。今のところ一番高価なのがアイス棒の当たり一本ってどうなんだこれ)
──30分後──
ごそごそ ごそごそ がさがさ
(……ん?)
ガラクタの山を探していると、その奥に何か袋に包まれた長方形の物を見つけた。
(なんだこれ)
その袋に包まれた長方形の物を引っ張りだし、袋の中に入っている長方形の物を取り出す。
そして、中に入っていた物を見た時、俺の全身に衝撃が走った。
(こ、これは……!!?)
それはツルツルした紙質の雑誌で、カラフルな巻頭にはセーラー服に身を包んだグラマーな女性達が挑発的な目をして立っていた。
そこにはこう書いてある。
『月刊!女子高生活 〜美少女達の花園〜』
……どう考えてもエ○本です。
(……ネコ耳メイドのコスプレグッズといい○ロ本といい…じぃちゃんにはいろいろと驚かされるよ)
「ユキ、手に持ってるその本はなんだ?」
「ああ、これはエ…うわぁっと!!?」
エロ本を眺めていたら、いきなりクーが後から覗きこんできて驚き慌ててエ○本を隠す。
びっくりした。
「な、な、な、なんでも無いよ?!」
「白々しいな…今隠したやつを見せろ!」
そう言ってクーが俺に飛び付いてきた。
柔らかなクーの体の感触が伝わってくる。実に気持ちいい。
「ほら、早く見せろー!」
「駄目ぇー!子供が見る物ではありません!」
クーの柔らかな感触を楽しみながらも俺は必死に○ロ本を死守し続けた。
だが、すったもんだしているうちにバランスを崩してしまい…
「おお?!」
ガシャァン!!
つまずいてオンボロの棚に突っ込んでしまった。
盛大にガラクタが崩れ落ち、埃が舞い上がる。
やってしまった。
「いてて…く、クー、けがないか?」
「けほけほっ。ん?んん…大丈夫だ。かすり傷一つない」
「そうか…そりゃよかっ…」
クーの無事を確かめて身を起こそうとした時だった。エ○本をにぎりしめていた左手に違和感を感じた。
「?」
見てみると、崩れ落ちてきた壷が割れて、醤油のようなどす黒い液状の内容物が派手に俺の左手とエ○本にぶっかかっていた。
「うぉお?!なんてこったぁ!!」
もはや○ロ本は死んでいた。
「そんな!まだ一ページも開いてないのに…」
「む!ユキ、そんなことよりあれを見ろ!!」
クーが小さな手で俺の肩を引っ張る。
「そんなことって…後で見ようと楽しみにしていたのに…」
恨み言を言いながらクーが指差す方向を見た。
「クー、何があ……!?」
そこには、俺達が突っ込み壊してしまった大きな棚の裏には、二つの大きな黒い長方形の箱が誰かから隠すようにひっそりと置かれてあった。
「なぁ、あれは私が入っていた箱じゃないのか?」
「…そうだよ」
探索開始から40分あまり。ようやくクーに関係ありそうなものを見つけたのだが、
すでにその時俺は、なーんか嫌な予感がしていた。