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魔王はハンバーガーがお好き  作者: 28号
魔王とハンバーガーの章
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Episode02 日課

 この世界にきてから、私の日課はダイナー『ROUTE66』の掃除となった。

 未だにこうして生きていることはもちろん信じられないが、一番信じられないのはこの私が、魔王であるこの私がたった1人の少女に虐げられていることである。

「モップがけ終わったら、トイレ掃除もお願いねー」

 納得いかない。たった一回の無銭飲食でもう1週間もこき使われている。

 その上私の素性を話したというのに全く信じるそぶりもない。

 これは近々、ダイナーの看板を私の邪眼ビームか魔剣で粉砕してみせねばなるまい。そうすればさすがの少女も私の恐ろしさを思い知るであろう。

 そう考えたとたん、私は思わず魔王的な不適笑いを浮かべてしまう。虐げられ続けた所為かドSスイッチが入ってしまったようだ。

 がしかし、それを少女は鋭い洞察力見とがめた。見とがめた上に、舌打ちまでした。

「ほら魔王! はやくしないと、バーガーにチーズ挟んであげないからね!」

 それは困る。私はハンバーガー、それもチーズが挟んである物が大好物なのだ。虐げられるのは不快だが、チーズバーガーと等価交換なら致し方ない気もする。

 そもそも、私には行くところもないのだし、掃除だけで衣食住がまかなえるのなら安い気もする。

 と納得のための言い訳を自分に繰り返し、私はドSスイッチを切った。

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