表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王はハンバーガーがお好き  作者: 28号
魔王と師匠の章
22/102

Episode20  リーダー

 私は恐怖映画というのを甘く見ていた。

 すさまじく甘く見ていた。

「次どれにする? 今の奴の続き? それともエルム街の悪夢いってみる?」

 楽しそうにビデオを選ぶ師匠に、私はもはや息も絶え絶えである。

「恐怖映画というのは、なんだか、胃と胸に来るのだな……」

「なに、怖いの?」

「ジェイソンさんを甘く見ていた。我が魔剣でも、あのチェーンソーに太刀打ちするのは難しいだろう」

「じゃあ、続編行こうか」

 人の話を全く聞いていない。

 と言うか聞く気もなかったのだろう。尋ねる前から、師匠はジェイソンさんに顔がかかれたビデオを持っていた。

「師匠は恐怖映画が好きなのか?」

「スカッとするじゃない、いけ好かないイケメンやチアリーダーがズタズタにされるのって」

「ちありーだー?」

「高校で幅をきかせている女の子達よ」

「強いのか?」

「ある意味ね。高校では、胸が大きくて、ポンポン振りながらスポーツ部の連中とエッチしてると最強になれるの」

「それだけでいい顔ができるのか? 高校とは変わっているな」

「でも、あんただって胸が大きくて可愛い子が好きでしょう?」

 とんでもない。

「そう言う女子と一緒にいるとジェイソンさんに狙われるのだろう? 絶対に嫌だ」

 私が真面目に力説すれば、師匠は笑いながら私の横に座る。

 それから師匠はリモコンという遠隔操作装置で恐怖映画をスタートさせる。

 恐怖の再来である。

「師匠」

「ん?」

「手、握っても良いか?」

「あんた、本当に魔王なの?」

「魔王だって、勝てないものはある」

 伝説の勇者とジェイソンさん。

 この二人の前では、魔王なんてただのゴミだ。

 特にジェイソンさん、彼は本当に怖い。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ