表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
むりやり自宅警備員  作者: 白かぼちゃ
はろう、異世界
17/62

れんたんくん再登場かな?

 昼食も食べ終わったのでお茶を飲んで一心地。

久しぶりの和食も堪能したしそろそろ本題に入りますか。


「ミリア、聞きたいんだけどこの森の人って普段何食べてるの?」


 実はこれがかなり気になっている。

肉や野菜を食べてくれるなら全然問題はないのだ。

現にミリアも俺と同じものを食べてくれたし(食べてくれそうだったから昼飯に誘ったのだが)、アスも肉を食べてくれていた。

でももし虫とか食べる人がいたらどうしよう。

それにグランさんとかモグラだしミミズを食べるなんて言い出したら……。


「そうね~。基本的にはみんな人間と同じようなものを食べるわよ~」


「…………『基本的には』の部分と『同じようなもの』の部分を詳しくお願い」


「そんなに警戒しなくても大丈夫よ~。『基本的には』っていうのはお肉しか食べない人がいたりするだけだし、『同じようなもの』っていうのは人間には毒になるようなものも食べる人がいるってことなの」


 よかった、正直人間にとって毒になるものは微妙なラインだけどほかの料理と並行してミミズのソテーとか作らなくてもよさそうだ。ほんとによかった。


「あとは気をつけた方がいいのは量ね。私なんか小食な方だけど大きな人だとたくさん食べるわよ~」


 予備に作っておいた稲荷ずしを壊滅させたミリアでさえ小食?

いったいどんな……痛い。

……ミリアってほんと小食だよな、あれだけでもつのかな?


「じゃあ量を調整できるようにしといたほうがいいね。

ほかに気をつけた方がいいことある?」


「後は普通に人間のための店みたいにして問題ないわよ」


「そっか、じゃあまたメニューが完成したら連絡するね。

開店の宣伝をしてもらいたいんだ」


「ふふふ、私に任せなさい」


「ありがと。今回のお礼は稲荷ずしでいいかな?

今はもうないけどまた作っとくよ」


「うれしいわ~。じゃあそろそろ失礼するわね。

お店ができたら食べにくるわ~」


 いつも通り魔法で出て行ってしまった。

いらない子と化しているドアが哀愁を誘う。

大丈夫だよ、開店したらみんな使うからね。





 片付けも終わったしメニューを考えようかな。

とりあえずは魔法で作った食材で料理することにしよう。

味見したらゲームオーバーといった事態を避けるために。

それに魔法で作った材料にすれば在庫を持つ必要がなくなる。そうなればメニューが増えてもいろいろ仕入れておかなくていいし材料が痛むこともない。ビバ魔法。


 肝心のメニューだけど知らない料理が多いと思うから、料理ごとに野菜、穀物、肉などマークをつけることにしよう。

肉食だったりする人たちにいちいち説明するのもどうかと思うし。

あとは料理の簡単な説明とだいたいの量も書かなくちゃな。









 ……よし、完成だ。我ながらよくできていると思う。

しっかり清書した自信作だ。

さっそくミリアに電話しよう。


 プルルル……


「もしもしミリア? 何度も悪いね」


『平気よ~。メニューができたの?』 


「そうなんだ。だからさっそく宣伝してもらおうと思って」


「わかったわ。何を伝えればいいかしら?」


 ……びっくりした。いつの間にか背後にいるミリア。

そっか魔法使えば一瞬だもんね。


「伝えてほしいのは『3日後の昼に開店すること』、『開店から3日以内に来てくれた人にはサービスがある』ってことかな」


 考えた結果値引きではなくデザートでもサービスすることにした。

単に値引きするより、食べなれていないであろう日本の料理を少しでも食べてほしかったからだ。


「わかったわ。そいえばこのお店の名前はなんなのかしら?」


 それは前に看板を作ろうとした時からずっと考えていた。

以前は生きるためだけに店を開こうとしていたが今は違う。

世界中を見て回れるようになりたいと思っている。


「『ベイビーバード』にしようと思う。俺の故郷の言葉でヒナ鳥って意味なんだ。

いつか世界中に飛び出せるようにね」


「ふふふ、いい名前ね。きっと飛び出せるわ」


 少々恥ずかしい。正直やりすぎたと思っているけど、まぁ悪くはないだろう。


「じゃあ宣伝しておくわね」


「報酬はどうすればいい?」


「私からの開店祝いってことにしておくわ。遠慮しなくてもいいわよ」


「えっと……、ありがとう。また今度ごちそうさせてね」


「楽しみにしてるわ」


 これは油揚げメニュー開発しておかなきゃな。

こつこつ恩返ししていかなきゃそのうち頭が上がらなくなりそうだ。


「ところで完成したメニューを見せてくれないかしら?」


「いいよ、自信作なんだ」


 見るがいいその優美な文字と完璧なレイアウトを。


「この文字ってユウくんの故郷のものかしら?

東方のものに似てるみたいだけど……誰も読めないと思うわよ?」









「…………う、うああああああああああああ」





 そのあとメニューはミリアが書きなおしてくれた。

看板作る前でよかったよ……うん、よかったよかった……。



最近たくさんの方に読んでいただけているようでうれしいです。

これからも宜しくお願いします!


※よろしければ評価・感想お願いします。していただけると白かぼちゃが喜びます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ