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二人だけのカノン

作者: ことは
掲載日:2026/05/06

夕暮れに響く 二つの旋律

教室に伸びる 影が寄り添い

想いを紡ぐ 吐息となって消える


君との出会い 手にしたバイオリンは

小さい頃の思い出だけが 私の中に残る

君の艶やかな音色には とても追いつかない

それでも カノンとなって 君と奏でる

夕暮れの教室 二人だけの秘密

文化祭の時まで それまでの秘密



君の奏でる音色は いつも優しくて

その音色に負けないくらい 君も優しくて

調弦が怖くて こぼした言葉に

君は私を守ってくれた

その繊細な指先が 私のバイオリンに触れた時

私の心は 君の温もりに包まれたよ

君が好き

そう気づいたとき 私の心も

カノンのように 君を追いかけて 奏で始めた


君がバイオリンを交換しようと言った日

君のは高いものだから 緊張すると 嘘をついた

本当は 君のバイオリンだから 手が震えたの


夕暮れに響く 二人の旋律

教室に伸びる 影が寄り添い

想いが膨れ 届けと願い 揺れる



嬉しかったよ 楽しかった

それよりも いつも幸せだった

すれ違う廊下 交差する視線

微笑みは重なり 二人だけの秘密


ふたつの旋律は 寄り添い始め

重なり合った吐息が カノンを奏でる

もうすぐ 文化祭が始まる


君の夢 コンサートをしてみたい

叶えてあげたい夢 叶えたい夢

私の夢 君と二人で…


夕暮れに響く 一人の旋律

教室に伸びる 影は彷徨い

想いが溢れ 届かないと知った



君の居ない教室 初めてオレンジ色だと気づいた

夕暮れの旋律は もう重なることはない


伝えたかった 伝えられなかった

たった一つの想い

もう届かないなんて 信じたくない


神様 一つだけ叶えてください

君の生きた日々に 私を帰してください

せめて この大切な想いを届けられるように…


愛してる



夕暮れの空に 今日も奏でる

教室で独り 君に届けと

想いを抱いて 君と居た いつかのカノンを…


夕暮れの初恋 今も想うよ

教室に二人 今も居るようで

一人で奏でる カノンに乗せて そっと囁くよ

ずっと愛しています これからもずっと…

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