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第2話 冒険者にはほど遠く

城から追放されてしばらく。


路地裏で泣いていた僕は、ある決意をする。


いつか見返してやる


そう心に刻んだ僕はこれからどうしようかと考える。


「お金が無いから、まずは稼がないと…」


こういうときはまず冒険者になるのが第一だな。たくさん読んできた小説にはそうある。


冒険者という仕組みがあるのかもわからないが、まずは冒険者ギルドについて町の人に聞くのがいいだろう。


路地から出て、広場になっている所に向かう。


学ランが珍しいのか人目を引くが。


途中、露店のおじさんに客引きされたので、商品を見るついでに聞く。


「冒険者になりたくて遠くの村から出てきたんですよ。冒険者ギルドとかってどこにあるか知ってますか?」


小説を読んでいたからかスラスラと嘘八百が出てくる。


「あ?冒険者になりてえのか?それなら――」


よし、ギルドの場所を聞き出すことに成功した。


おじさんと別れを告げた僕は、ギルドを目指す。


「ここの通りの奥に…」


広場から繋がる大通りを行くと、レンガ造りの二階建ての屋敷が見える。


おじさんいわくここだな


表に看板はあったけど文字は読めなかったから入るまでわからないな。


僕はドキドキしながら大きな木製の扉を開く。


すると空気は一変、ざわざわと騒がしい音が響いてきた。


「おお、ここがギルド…だと思う」


その雰囲気に気圧されていたが、首を振るい奥のカウンターへ向かう。


「あら、冒険者ギルドによう…こ…そ………」


受付らしきカウンターに居たお姉さんは、僕の全身と顔を見て顔を一気に不機嫌にした。


ああ、ここの世界でも一緒なんだな。


残念に思いながら、話しかける。


「冒険者になりたくて、どうすればいいんですか?」


「冒険者登録ですね、この書類にサインを。そして登録料がかかります」


え?サイン…できないが…。


それよりも登録料だよ!どうしよう…。


「文字がかけないんです、代筆してもらってもいいですか」


「はあ、まあいいでしょう。それで登録料は?」


「い、いくらですか?」


「銀貨1枚です」


代筆は可能らしい。しかし、銀貨1枚か…。無一文なのでどうしようもない。


「じつはここに来るまでに全て使ってしまいまして…。なんとかなりませんか?」


「なりません」


とても冷たい表情で、受付嬢のお姉さんは告げた。


「じゃあ、働きます!、働くので働き口を斡旋してもらえませんか?」


そう言うと、一層冷たい表情になって、言われた。


「ではあちらのカウンターへ」


そう言うなりお姉さんは引っ込んでしまった。


そんなに嫌な顔しなくてもいいじゃないか…。


案内されたカウンターには屈強な男の人がいた。


男の人なら差別しないかな…。


「ん?ここは職業案内所だ。働き口ならまかせときな」


良かった、第一印象はクリアしていたみたいだ。


「今お金がなくて…、冒険者じゃなくても受けられる依頼とかありませんか?」


「なるほどな。しかし、今はそんな依頼は無くてだな」


やはり無いか。


残念そうにしている僕を見て、お兄さんはガサゴソと依頼が書かれている書類を探り始めた。


「あー、待て待て、あるかもしれない………。あった!…あ、これはなあ、お前には…」


「いいです!」


ギルドのお兄さんは、ホントに良いのか?と言っていたが、それしかないのならそれを選ばざるを得ないだろう。


えーと、なになに?


お兄さんが言うには城壁内での壁の修復作業だそうだ。


端的に言うと土木作業だ。


う、うう。しかし、やるしかない。


ギルドを後にした僕はその作業場へと向かう。


1時間ほどして城壁まで到達した。以外とこの都市は広い。


ギルドからもらった受付した証拠の木札を握りしめて。


と、大きく城壁が崩れているところがある。そこが仕事場所のようだ。たくさんの人がいる。


「あのー!ここで働きたいんですが!」


「あー?なんだ?」


働いていた人たちが一斉にこちらを向き、近くにいた人が答えてくれた。


「ちょっとまってなチーフ呼んでくらあ」


「ありがとうございます!」


そして来たチーフとやらは身長2mはあろうかというスキンヘッドの大男だった。


「ギルドの紹介状は持ってるんだろうな」


「はい!」


木札を見せるとチーフは頷き、こっちだ、と案内してくる。


よし!働いてお金を稼ぐぞ!

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