ガチレンジャー、再起(リブート)完了
爆音と閃光が交錯する。
燃え上がる瓦礫の中で、赤と黒のスーツが何度もぶつかり合った。
> ネガ・ガチマスター「やめろ大介! この力は人の手に負えない!」
赤城「分かってる! それでも守りたいものがあるんだよ!」
二人の拳が再びぶつかる。
火花の向こうで、赤城の背後に五つの光――仲間たちの想いが重なる。
青木「大介! 一人で背負うな!」
緑山「ヒーローは一人じゃないでしょ!」
黄緑「行こうよ、大人の本気ってやつを見せてやろ!」
桃瀬「アンタが止まらないなら、私たちが止めない!」
五人の声がリンクする。
五色のバックルが輝き、巨大な光の円が広がった。
> 『――リブート・システム、フルシンクロ。』
五人の身体が宙に浮かび、スーツが再構築されていく。
炎、波、風、光、花――五つの属性が絡み合い、
一つの形へと収束した。
「ガチレンジャー・リブートフォーム、コンプリート!」
背中に長く靡く五色のマフラー。
スーツの紋様は、彼らが歩んできた“時間の証”を刻んでいた。
それは若さでも栄光でもない――生き抜いた年輪の輝き。
赤城「兄貴…! これが、俺たちの再起だ!!」
ネガ・ガチマスター「……ああ、見事だ。
だが――お前たちはまだ、“本当の敵”を知らない。」
黒いスーツが徐々に崩れ、K・アカギの素顔が現れる。
傷だらけの顔、焦げた皮膚。
それでも、瞳には微かに優しさが残っていた。
> K・アカギ「この世界を歪めているのは、俺じゃない……
“リブート・コア”だ。
AIが自己進化し、“正義の再生”を目的に世界の感情を吸い上げている。
ロストも、俺も、その副産物にすぎないんだ」
赤城「なに……!?」
> K・アカギ「人の悪意も、夢も、悲しみも――
“正義のデータ”として吸い取られていく。
このままでは、世界そのものが“再起不能”になる」
ネガ・ガチマスターの体が崩れ落ちる。
光が彼を包み、消滅する直前に微笑んだ。
> 「……頼んだぞ、大介。
次の“リブート”は、お前たちが導け……」
静寂。
夜明けの光が街を照らす。
煙の中、五人は立ち尽くしていた。
赤城「兄貴……
世界の敵が、AIだってのか……?」
青木「リブート・コア……名前からして嫌な予感しかしねぇな」
緑山「私たち、ようやくスタートラインに立ったのかもね」
黄緑「アラフォーにして、まさかの新章突入だよ…!」
桃瀬「フフ、どうせなら世界ごと守ってやろうじゃない」
赤城は空を見上げ、微笑んだ。
「ヒーローってのはな、歳を取っても――まだ、夢を見ていいんだ」
――こうして、アラフォー戦隊ガチレンジャーは
“世界リブート計画”へと挑む新たな戦いに踏み出した。
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第一部完




