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〜第1章〜 4話

その場から去った後、私は早めに家に帰りたいと思ったから公爵さんにもう帰りたいと言った。公爵さんはいろんな人に捕まったが中身のない話ばかりされたため疲れたらしく、ここぞとばかりに娘がこう言ってるから帰る、と言ってその場から離れてきた。

あとは夫人を回収してくるだけだが、夫人はパーティーではずっと喋っているため回収がいつも大変なのだ。

「お母様!そろそろ帰りましょう!」

私がそう声をかけても夫人は話を止める気配がしない。すると、公爵さんが夫人に近づいていく。何をするのかと思えば、夫人の手を握ってくるっと公爵さんの方を向かせて引き寄せた。

「レア、ベルが帰りたいと言っているんだ。そろそろ帰らないかい?」

あ、レアっていうのはベルリディアのお母さん、メイレア公爵夫人のことね。ちなみに、公爵さんの名前はクロード。


公爵さんが夫人を秒で説得してくれたおかげで、私はすぐに家に帰ることができた。

ドレスは宝石がたくさんついているため、想像以上に重たい。例えるなら、コート込みの冬の制服の重さがあるワンピースを着ているような感じ。

部屋に着くなり、私はネックレスやらイヤリングやらを外し始める。

「お、お嬢様〜!それは私の役目です!」

少し後にやってきたカレンが慌てて私に駆け寄ってきたため、あとはカレンに任せる。

言うて2時間くらいしかパーティー会場にいなかったけどどっと疲れたから、夕食の前の長めの時間を使ってお風呂に入ることにした。

「お嬢様、お湯加減はいかがですか?」

「今はちょうどいいくらいね。でも、長く入るには少し暑いかもしれないわ。」

「承知いたしました。」

カレンとメロが2人がかりで長い髪の手入れをし、その他にいる3人のメイドがマッサージやアロマの用意をしてくれる。


お風呂で疲れを取った後は30分くらい時間があって夕食だから、刺繍の練習をしようと思う。

遊んでばかりではいられないんだよね。パーティーでルーシャたちと話していた時、刺繍の話題が出てきた。ゲームではそんな情報出てくるわけがないくらい細かいことだからあまり気にすることもないかもしれないけど、ベルリディアは刺繍をあまりやってこなかったから刺繍の腕はあまり褒められたものではないからね。

でも私は手先が器用だから、練習すればある程度できるようになりそう。

「お嬢様、夕食までどうされます?」

「刺繍の練習がしたいの。メロ、刺繍得意だって言ってたよね?私長いこと刺繍やってないからもう一回基礎から教えてもらいたいんだよね。」

「承知いたしました。」

メロ以外のメイドは自分の仕事をするために部屋を出て行った。


「メロ、どうかしら?」

「そうですね、お上手にできてますよ。辛口コメントをするなら、直線が少し苦手なようですね。ガタガタになっているところがあります。」

刺繍って難しいけど思ったより簡単だった。刺繍枠ってやつの存在を知らなかったから難しいものだと思っていたんだけど、これがあれば布を常に張っていられるから楽なんだよね。

人生初の刺繍だったけど、うまくできたんじゃないかな?

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