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繰り返しの元聖女は聖騎士改め暗黒騎士を守りたいのに溺愛される  作者: 氷雨そら
第1章 聖女は聖騎士を救いたい
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聖騎士の瞳は初対面なのに煌めく

ご覧いただきありがとうございます。本日19時に2回目の投稿をします。

 

(ち……近いんですけどぉ?!)


 アルフリートは、瞳を強く煌めかせたまま、リディアーヌを見つめている。


 こんなに近いと、場違いにも胸が高鳴ってしまう。リディアーヌは、頬に熱があつまるのを感じながら、それでもアルフリートから目が離せなかった。


「あ……あの。聖騎士、さま?」


(うぅ、なにか喋って欲しいよ)


 どの人生でも、この瞳になったアルフリートに、リディアーヌは翻弄されてしまう。


 夜空の色の瞳はとてもすてきだけれど、リディアーヌは輝ける太陽のような、その黄金色の煌めきが大好きだった。


『あなたはいつも、ひとりで全てを守ろうとする!私だって共にありたいと願っているのに。』


 アルフリートにそう言われたのは、何回目のことだっただろうか。あの時も、アルフリートは、瞳を煌めかせていた。


 共にありたいと言われても、それは聖女と聖騎士の関係だから勘違いしてはいけないとそう思う。


(多分、戦いにおいて協調性のない私に、怒っていたのよね)


 たしかに戦いになると、誰も失いたくはないリディアーヌが、先走ってしまう場面が多々あった。


 その度に黄金の瞳へと変わったアルフリートに助けられるのも定番となっていた。


「共に…………か」


 そう言われたのは炎を扱う魔王軍の幹部と戦う直前、たぶん4回目の人生でのことだった。


(私だって、アルフリートさまの力になりたい)


 そう思うのに、リディアーヌはいつもアルフリートを怒らせてしまう。


 穏やかなアルフリートが、こんな風になってしまう原因は、なぜかいつもリディアーヌにあるのだから。


 でもそれならば今なぜ、初対面のはずのリディアーヌに対しアルフリートは瞳を怒りで煌めかせているのか。


「闇の……聖女だから?」


 思わず呟いてしまったリディアーヌだが、聖騎士であるアルフリートにすれば、女神を殺す闇の聖女は、憎むべき存在なのかもしれない。


 それは、ずいぶん納得のいく理由だった。


 でも、そう呟いた言葉の直後アルフリートの瞳はさらに煌めく。



「あなたはっ……」

「ふぁっ?」



 憎まれても仕方がないのだとあきらめたはずなのに、予想に反してさらに近づいたアルフリートの唇が、リディアーヌのそれに触れて。


(変な声を出してしまったわ……じゃなくてっ。これはいったいどういう状況なの?)


 今までの人生で、アルフリートとこんな風に口づけしたことなどなかった。


 リディアーヌはいつもアルフリートを守りたいと思っていて、アルフリートも聖女であるリディアーヌを守りたいと思っていて。


 でもそれは今みたいな行為につながる気持ちではないとわかっているつもりなのに。


 唇と唇が合わさった理由をアルフリートに聞いてみたいのに、リディアーヌの唇から魔力が大きく奪われて意識がもうろうとしてしまう。


「アルフリート……さ……ま?」


(もう少しだけ。そばにいてほしい、できれば永遠に、余韻を味わっていたい。お願い……。また、置いて行かないで……)


 でも、大量の魔力が失われたせいで体温は急激に下がって、意識を失うリディアーヌはその言葉を言うことはできなくて。


 黄金の彼の瞳から一筋の真珠のような滴が流れていたことすら認識できなくて。


「あなたを逃がすことができない俺を許して」


 そうつぶやいた言葉も、もはやリディアーヌには聞こえていなかった。


 そしてその後からリディアーヌの日常は奪われてしまった。


 だから王国で最も実力があり、王族の信頼が厚い聖騎士がその姿を消したという噂が王国全土を駆け巡ったにも関わらず、しばらくの間リディアーヌはそれを知ることができなかった。


最後までご覧いただきありがとうございます。もし次回も見たいと思っていただけたら☆を★にしていただけるととてもうれしいです。

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