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短編集『ニアリーイコール』

飽きに罹りてメランコリー

作者: ふとんねこ


 飽きたのよ


 元々飽き性なのは自覚しているけれど


 今回は予想以上に早かったわ



 あなたとの時間は楽しかった


 けれどね


 それが次第に煩わしくなってきたの



 あなたが楽しそうに紡ぐ言葉の一つ一つ


 一生懸命で素敵と思っていたけれど


 今ではただ疲れたと感じるの




 飽きたのよ


 元々互いに利は無い関係だったけれど


 確かに少しの間は楽しかったわ



 あなたは未だに楽しげ


 けれどね


 その様子に私は冷めてしまったの



 あなたが私に贈ったもの一つ一つ


 善意であったのでしょうけれど


 私の心を削ったことはご存知?




 永遠にさようなら


 そんな一言すら要らない


 私はあなたを忘れるわ



 永遠に忘れられないのは


 私の退屈にしなだれかかる


 この空虚な憂鬱だけ



 永遠に癒えぬ病なのかしら


 身勝手な私の飽き性


 治らなくとも構わない




 いずれ互いを忘れた頃に


 離れた視線を縒り合わせ


 ご機嫌ようと微笑んで


おもむろに、そう、ただおもむろにこう思っただけ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 自分の心と重なって、やたらと身に沁みました。 好きです。こういうの。 特にラストが、良かったです。
[一言] みんなが楽しくワイワイやってる中で、ふと一人我に返った時のような寂しさを感じました。 相手は変わらないのに自分が変わってしまった虚しさを、美しい言葉で表現できているなあと思います。 綺麗な詩…
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