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▷||の魔法少女  作者: オッコー勝森
第一部
4/151

「元魔法少女は妖精族には強く出る」

 改稿。


「……さっき魔法少女に変身しようとしてたよね」

「なんでそんなに不機嫌そうですの? いえ、あなた無表情ですけれど」

「ほっといて」


 無表情なのに、機嫌の良し悪しがバレるとは、些か言葉にとげを込めすぎたかもしれないと反省したものの、その自戒が適用されるのは次回からということで、眉を曲げる橘さんに対し、一先ず素気無く対応する私。

 先ほどのこっ恥ずかしい出来事は、墓場まで持っていくと決めた。


「あの、そこに落ちてるボロボロのでかいハムスターは……」

「あおり運転事故のもと」

「しかし、人為的な暴力の匂いがぷんぷんするのですけれど」

「あおり運転事故のもと」

「あくまで事故で押し通す気ですのね」


 まるで悪魔のようだと、戦慄するこの少女にも、拳圧くらいは浴びせたくなったけれども、この後の雰囲気を険悪にする悪手となりかねないため、頑張って我慢する。

 橘さんはまた周囲をぐるりと睥睨し……観念したように目を瞑った。

 そして。


「悪い? ですの」


 胸を張り、居丈高に突き返してきた。

 美しいくらいの虚勢だ。美しき巨星、ベテルギウスなどと比べると、月とすっぽんどころか、単に同音異義語なだけで、まったく異なるものなのだが。彼女の長く、赤っぽい髪が少し揺れる。

 こいつ、開き直りやがった。


「悪いに決まっている。騒ぎになるよ」

「騒ぎになる程度、別にどうとでもなりますわよ。どうでもいいですわ。むしろその方がワタクシの注目度も上がるとしたら、願ったり叶ったりですわ!」

「注目度って」


 困惑する。

 他人の視線が集中する、こんなに怖いことはないのに、怖くないのかそのことが。期待の重圧、失敗したらという恐怖、本来の自分を出せない息苦しさエトセトラに、この子は二の足、三の足を踏まないとでも言うのか。

 私は怖い。

 恍惚として染まった頬に、彼女は自分の両手を当てる。万人から惜しみない拍手を受けている、痛々しい妄想にでも浸っているのだろうか。


「ええ、ワタクシは、皆から注目されるだけの、衆目を集めるだけの力を手に入れました! 自らの優れた力を見せつけ、羨望の眼差しを浴びたい! この気持ちの、いったい何が間違っていると言うのでしょうか!?」


 甲高い声で、聞いてもないのに、自らの心情を吐露し、正当化する少女。少々狂気じみ過ぎている印象を受けるけれども、なるほど、承認欲求が強いタイプなのだろう。

 渦巻き、暴れているタイプなのだろう。


「でもあなたは止めた。魔法少女のお披露目を。ワタクシがあの時、何をするのか、いち早く予測することが出来たから」


 キッと鋭い視線で睨み付けられ、ビビり上がってちびってしまいそうになるが、しかし耐える。ここで下がってしまったら対話は負けなことくらい、コミュ障な私でもさすがに分かる。


「あなたも魔法少女か、それに類するものなのでしょう?」

「……そうね。類するどころか、係累してきて困るものなのだけれど」


 バレているのは予想していた。変身阻止に加え、ごく一般の女の子ではありえない動きをして見せたのだ。たやすく推測可能だろう。

 素直な肯定の返事が気に食わなかったのか、橘さんは目を剣呑に細める。加えて大股でこちらに歩いてきて、顔をグイと近づけてきた。

 肉薄してきた。

 近い、とても、そう、まるでキスでもするかのように。


「なぜですの?」

「なぜとは?」

「あなたは見せつけたくありませんの?」

「そんなことはしたくない」


 強がりでもなんでもなく、本当にしたくない。

 自分の持つ異様な力がバレてしまったら、周囲は私に恐れを抱くかもしれない。新しい同級生も、新しい先生も、きっとパパとママも。

 取扱注意、腫れ物、パンドラの箱。

 派手で毒々しい巨大なバルーンが如く、存在が宙に浮く。

 そんな未来が目に見える。橘さんみたいに、力を持った存在として称賛を受けられるなど、安易かつ楽観的に考えることは出来ない。

 しかし、大きな期待を寄せられるにしても、大きな恐怖で避けられるにしても、いずれにせよマイナスでしかない。心に影を負うか、存在に陰をなびかせるかに、大した違いはないのだ。

 魔法少女として自らを公表するなんて、とても許容出来ることじゃあない。


「私が欲しいのは、私を含めた(・・・・・)普通だけ」

「普通……? ふん。無表情といい、つまらない女ですわ」


 失望と、冷たい目つきを浴びせられて、心が萎縮する。さっきから縮みっぱなしで、もう消えてなくなりそうだ。

 やっぱり苦手なタイプだった。


「先ほどの動きから察するに、あなたはとてもお強いのでしょう。でもメンタルはまるでダメ、クソザコ極まりないですわ。今度はワタクシのお披露目を、邪魔しないでくださいな」


 さっと体を翻し、ピンと伸びた背筋を見せつけ、歩き出す。

 スタスタスタと校舎に戻っていく彼女の毅然とした後ろ姿に、俯かずにはいられない。

 どうするのが正しかったのかと、考えずにはいられない。


◇◇◇


「フラれちゃったみうねぇ。かわいそうに」

「……害獣。駆除しなきゃ」

「いやなんでみう?」


 橘さんの姿がすっかり見えなくなってから、あのみうみううるさい騒音マスコットが、フランクに話しかけてくる。視界に入れたくもないのだけれど、どうやら復活してしまったらしい。

 もう少し強めに殴って、死界に送った方が良かったかもしれない。


「絶対今怖いこと考えているみう……まあいいみう。あんまりお礼は言いたくないみうが、朝は『遺禍(かいか)』の捕獲を手伝ってくれてありがとうみう」

「捕獲?」


 胡乱げに問い返す(胡乱げなのは声音だけで、やはり無表情)。「遺禍」とは、グループ名か個体名かは判然としないが、あの怪人のことだろう。奴については殺す気で殴った。生かして倒すなどという生温いことをした覚えはない。

 生温い湯どころか、冷水すらも一瞬で沸騰するような、業火で豪華に焼き尽くしても良かったくらいだ。

 このマスコットがいたからしなかっただけで。


「構成されていた肉体は消滅したみう。ミウイが捕まえたのは奴のマナ。ほれ、こんな感じみう」


 そう言って、何もない空間から手品のように、小さな鳥籠を取り出した。籠の中では、今朝の怪人をミニチュア化かつデフォルメ化したものがウロウロ。


 ……性質が、異なっている(・・・・・・)


「どういう生き物? どうしてこんなのがここにいた? あなたとこいつの関係は……」

「まあまあ落ち着くみう。事を急くのは緊急事態の時だけでいいみう。まずは互いに自己紹介でもするみう」


 グッと歯を噛む。一気に聞き出せるはずないのに、一挙に聴取しようとしていた。少しばかり焦っていた。

 少々、焦燥していた。

 状況はそこまで悪くなっていないのに、症状がエスカレートした病人というわけでもないのに。

 行動は余裕の産物。焦燥は失敗を生むのみ。

 だがこいつに悟らされたのは、少々どころか、上々ムカつく。


「田中A子。パートで週四日働いてる。趣味は盆栽」

「偽情報過ぎて清々しいみうっ!?」


 なんてこったいとばかりに、目玉を飛び出させるほど驚愕するマスコット。ノリツッコミの激しい性格みたいだ。

 ちなみに、田中A子さんも、こいつのような凡才は趣味ではないに違いない。


「つまり、人に名乗らせたい時には、自分から名乗るべきだってこと」

「なんて婉曲的みう」


 「編曲どころか、文化の改悪みう」などと、大して上手くもないのに機転を利かせたフリをしつつ、小さな翼をおっ広げ、空中で二回転した。

 その少しだけ喜しそうな雰囲気に、自己紹介が好きなのかと邪推するけれども、ちょっと考えられないな。私にとっては、いつまで経っても慣れない緊張を強いられるものなのだが。

 どんと胸を張り、ドヤ顔しながら、「ミウイの名前は、ミウイというみう。パラダイスフェアリー王国の、王子なんだみう!!」などと供述し、なるほど、なぜ助けようとした時にあんなに偉そうだったのか、ようやく得心がいった。

 二階級特進がいった。


「そっか。旧態依然の時代遅れな権威にしがみつく、哀れなガキだったわけ」

「オブラート! 鞘大事! 言葉は凶器なんだよみうっ」


 冷や汗流し、心臓を押さえつけ、口から血を吐いている。そのまま二階級特進して欲しいが、王子が二階級特進したら何になるんだ?

 上皇か?

 こいつが上皇ってなんか嫌だな、電車の乗降口で電車とホームの間の隙間に挟まれねえかなと願いつつ、しかし、言葉がかなり効いたということは、心のどこかで己の醜さを自覚していたというわけだから、さっさと悪いところを直して欲しい。


「悔い改めよ。さすれば道は開かれん」

「懺悔なんてしねぇよ! ミウイは自己紹介したみう! 次はあんたの番みうっ」


 主導権が、乱暴にこちらに受け渡された。

 あまり不用意に自らの情報を出したくはないものの、一度名乗らせてしまったのだ、こちらも名乗らなければ木倉家のポリシーに反する。

 断じてキクラゲのポリシーではないぞ。


「木倉愛幸(あゔぁ)。幸せを愛するで、アヴァ。今日から中学生」

「あはは。キラキラネームみう」

「殺すぞ」


 幼稚な仕返しをされたため、ドスの利いた声を練り出す。「ひえっ」と大きく後方に下がるミウイ。

 それこそ「ミウイ」ってなんだ。

 ペットネームか。


「自己紹介は終わったよ。さっきの話の続きをしよう。それとも趣味や特技の話をする?」

「お見合いかっ。もういいみう。『遺禍』の話をするみう」


 ミウイは咳払いして、居住まいを正す。真面目フェイズに移行しようという合図だろう。

 茶化すのはやめて、真剣に聞くことにする。


「『遺禍』はもともと、ぼくらの世界に広く生息する、普通の魔法生命体みう」

「魔法生命体?」

「魔力で体を構成されている生物みう。自らの命を削れば魔法を使える程度で、本来ミツバチほどの危険性もないみう」

「ミツバチいるんだ」


 危険性の度合いを示す生き物に、ミツバチの名が引き合いに出されたことに少し驚く。

 見た目からして、ミウイの故郷はミンミンと同じなはず、でも彼の世界には行ったことがないし、故郷についての話も終ぞ聞かなかった。

 あいつがこの世界にやってきた理由以外については。


「それとも、お前がこちらの世界の生き物に少しは通じていて、それで分かりやすいミツバチを例に出したの?」

「いや、ミツバチはいるみう。魔法生命体とは別に、肉体を基とする生命ももちろんいて、そちらについては、ある程度こちらの世界と似ていると言われているみう」


 もっとあり得る、現実的な考察を口にすれば、最初の方が正しいと否定された。が、ミツバチがいるかはともかく、動物相が似ているというのはおかしな話だと訝しまざるを得ない。

 魔法がおおっぴらに存在する世界なら、環境への適応条件なども変わってきて、地球とは大きく異なる動物進化絵図を展開しそうなものだけれど。

 すべての生き物が魔法的ではないということか? 地球と似た環境による修練の積み重ねで、同様の収斂(しゅうれん)を遂げた生物群もあるということか。


「まあそれは置いといて、こちらの世界にミウイが来たのは、魔法生命体がミウイたちの世界から漏れ出て、侵入してしまったからみう。それも凶悪化して」

「……」

「この地球という世界の生き物は、環境変化などには強いみうが……魔法に対しては脆弱と言わざるを得ないみう。それで急遽、ぼくたち妖精族の派遣が決まったみう。魔法に適合性のある個体が稀にいる、人間の少女を『魔法少女』にして、『遺禍』と戦わせそのマナを捕まえるためにみう」

「稀? ということは、私と契約を結んだ時」

「あれは賭けだったみう……世界を渡ってきたらいきなり女の子が襲われてて……君に適性があってホント良かったみうぅ」


 思い出し冷や汗をかき出すこのマスコットにとって、さっきの事態は予期せぬエマージェンシーだったと伺える。

 が、私にとっては、危機でもなんでもなかったけれども。

 それにしても、魔法少女には適性とかいうシビアな条件もあったのか。初耳だ。ミンミンはどうして言わなかったのだろう。

 聞かれなかったからか?

 今は怪人の話の方が大事か。


「質問。どうして魔法生命体が地球に侵入出来たの?」

「『世界の壁』が不安定になって、世界同士をつなぐワームホールが局所的に出来てしまったからみう。不安定になった理由は不明みう」

「凶悪化したのは?」

「それも真なる理由は解明されてないみう。仮説くらいならあるみうが……」

「それは後でいいや。で、なるほど、あなたは……あなたたちは急場の対処部隊というところ。王子にしては扱いが雑じゃない?」

「…………これも社会勉強だって……(おやじ)に放り出されたみう……」

「ああ」


 ミウイは悔しげに涙を流す。

 納得した。人を食った態度といい、初対面での尊大な口調といい、ぞんざいに扱ってもいい存在だ。すなわち、こいつに社会勉強は必須事項だ。

 「生きて帰ったらクーデターしてやるみうううう」と黒い決意を固めているので、社会勉強に失敗したなと現場が判断した場合、生きて帰さない方がいいことは明白だろう。


「そういえば、ミウイもお前に聞きたいことがあるみう」

「なに?」

「冷静に考えてみれば、アヴァはいきなり魔法少女の『力』を使いこなしていたけれど、あれはおかしいみう。どうしてあんなに動けたみう?」

「ああ。それは私が元魔法少女だから。今も『元』のつもりだけれど」

「もっとおかしいみう」


 ヘタれた目を鋭くするミウイ。あまり迫力はない。

 迫力もへったくれもない。


「記録では、ミウイたちの世界から地球に渡った妖精族はここ三十年いないはずみう。君は三十どころかその半分すら生きていなさそう。新たな魔法少女は、派遣されてきたミウイたちのタッグ以外にはいないはずなんだみう」


 ……ミンミンめ。

 あいつ無断渡航してきたのか。というか、許可とかいるのか。国を跨ぐのにすら普通は厳重なチェックが入ることを踏まえると、世界を跨ぐのに許可がいるのは、当然ではあるが。


「もし秘密裏に世界を渡ったのだとしたら、とんでもない重罪、看過出来ないみう。アヴァを魔法少女にした妖精族は、どこにいるみう?」

「……死んだよ」


 目を伏せ、噛み締めるように答える。


「死んだ」

「…………そっか、みう。でも一応法的手続きが必要みう。犯罪歴の確定後、死亡届を……」


 そう言って、連絡用と思しき端末を取り出すミウイ。溢れ出る、名前の付けられない感情に任せて、その手を無意識かつ強引に引っ掴む。「みうっ?」と驚かれた。

 自分でも驚いていた。


「彼には、渡ってくる理由があった。家族と親友を目の前で惨殺された。その仇を追って、ここに渡ってくる敵を追って、来たんだよ。来ちゃったんだ。機を逃せば、チャンスはなかった」


 勝手にペラペラと、口が動く。


「仇が造った、移動のためのワームホールが閉じる前に潜れば、待っていたのがこの世界だったと話していた。無我夢中だったと思う。法を破る意思なんて、絶対彼にはなかったはずよ」


 言ってて気づく。だからどうしたと。結果的に法を破ったのにはなんら変わりはないのに。

 何が言いたいんだ、私は。情状酌量の余地があるということか? 思考がごちゃごちゃしてまとまらない。頭の中で、半年間しかないはずの、またとない相棒、いや、共犯者(・・・)との思い出が、無数に流れる。

 瞳を閉じれば鮮明に浮かび上がる、あいつと茜の並んだ姿。

 お別れの時の、満面を上回る笑み。


「アヴァも、そんな顔出来るみうね」


 ボソリとした呟きとともに、ミウイは優しげに微笑む。言われてみて、己の表情に意識を向けると、眉が上がっていた。口元を引き締めていた。

 無表情じゃなくなっていた。

 我ながら、滑稽な二重否定。


「……分かったみう! ペアの魔法少女に免じて、秘密にしておいてやるみう」

「え? いや。魔法少女稼業からは足を洗ったつもりよ」

「みうっ!? なぜにっみう」


 さっき言った。「『元』のつもりだけれど」と。


「私は普通に暮らしたいの」

「ムムムゥみう」


 難しい顔で唸るマスコット。

 お前は心機一転、七転八倒、また新たな魔法少女探しから再スタートというだけであって、別段難しいことなど何もないはずなのに。

 失敗の連続からこそ成功は生まれるのだと、中学一年生になったばかりなのに、人生の先達者みたいなことを考え「うむ」と頷いていると……「ピピピピッ」という、体温計の測定時を思わせる音が響く。


「みうっ?」


 どこからかと思えば、ミウイの頭からだった。よく見れば奴の耳には、精巧なデザインで象られた、似つかわしくないバッジが飾られている。

 お飾り王子と考えると、むしろお似合いなのかもしれないが。

 先ほどから出していた端末の画面を操作して、お飾り王子は徐々に顔を険しくしていく。


「『遺禍』みう……民間人が襲われているみうっ!」

「!?」


 目を見開き、ミウイの端末を覗き込めば……個人情報満載のデータベース(どうやって調べたのか)によって、被襲撃者の名が記されていて。

 その名前には見覚えがあった、というか、先ほど目にしたばかりのものだった。

 風はまったく吹いておらず、歩く道路を取り巻く林は静か。葉のこすれあう音も、動物の鳴き声さえもしない。

 不気味なくらい静かなのに、私の心臓の音だけ、バクバクとうるさい。


「川北玲奈」

「っせんせ!?」


 朝礼で、先生があたふたと名乗った名前とまるっきり同じ。

 同姓同名の別人も、全国探せば数名いるかもしれないけれど、同じ街に限定すればそうはいないはずだ。

 体温がどんどん上がって、思考の冷静さも失われて、あまりのヒートアップにずきずきと頭痛もしてくる。

 興奮状態アップデートの連続。

 スパイラル。


「場所はっ、どこ、いったい!」

「ここから南東に1.5キロ。周りに家もない、木で囲まれた一本道。人目につきにくいところみう!」


 ミウイが言葉を終えると同時に、私は走り出した。

 今日初めて会ったばかりだが、愛らしくていい人なのは分かる。『私含めた平和な世界』のためには必要な人物だ。

 見殺しにしてたまるか。


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