あとがき
2017年8月から連載を開始し、ほぼ毎週更新して来ました。約一年半、読者の皆様に心から御礼申し上げます。皆様が読んで頂けたから最後まで書き上げられました。恥の上塗りで恐縮ですが、少しあとがきを書かせていただきました。
この作品は、私が初めて書いた小説です。正確には書き上げることができた、でしょうか。適当にアイディアをメモすることは、若い頃からやっていましたが、小説にすることはありませんでした。しかし子供が「小説を書きたい」と言っていたので、なら私も、と書き始めたのがきっかけです。机に座っている暇はなかったので、ほとんどが通勤中のスマホで書かれています。便利な世の中になったものです。
当初のプロットは、ファンタジー世界で西洋医学の医師が活躍する話を書こうと思って書き始めました。そして『魔法術師』と言う名前でざっと作り上げたのが2013年のことです。
しかし何か違う。中2病全開の話は良いのですが、背景の作り込みが物足りなく感じました。昔から、マッドドクターの作った注射をしたら超能力者になったとか、死んだら英雄に生まれ変わったとか、シチュエーションのみの話が好きじゃなかったので、魔法を使える理由を、擬似科学的で良いから説明できないか、と考えはじめました。そして物語は脳内世界でどんどんと肥大化していき、この作品となりました。内容をまとめ切れないのは、本当に素人丸出しで恥ずかしい限りです。
こうして長編になりすぎてしまったので、一時期、3分の2に圧縮して作品を作り直しました。何処かに投稿しようと考えていたからです。しかし圧縮後の作品は、刑務所のシーンや脱走後の逃亡シーンなど多くのシーンをカットしたため、どうしても納得ができず、再び元に戻しました。また投稿サイトに投稿することを決めた時、『残酷描写』や『性描写』に問題のある箇所を修正しましたので、この物語は第4版ということになり、6年近く付き合うことになりました。これはこれで楽しかったのですが、右往左往していたなと、今更ながらに思っています。
この物語は全2部構成になっており、第2部が本編で、今回の作品は第1部で序章のつもりでした。それがドンドンと増えてしまい、ダラダラとした物語になってしまいました。恥ずかしい限りです。
本作の第2章、第3章とエピローグは他の章とは時代が未来になっているのがお分かりだと思います(西暦世界を除いてですが)。第2部はイワレとシコーが主人公となっていて、実はここが『魔法術師』に書いた部分です。ですので、東京感染症研究所の死体やイワレ、コウラの存在など、伏線が回収し切れていません。第2部は半分ほどは書きあがっていますが、公表するかどうかはまだ考えていません。もし読みたいと言っていただける、優しい方がいらっしゃいましたら、是非コメントください!
また、この物語に出てくる主要人物の名前の多くが、古事記・日本書紀から取られています。一応、立ち位置に合うようにしたつもりですので、ご興味のある方は当てて見てください。
毎週毎週更新するのは、正直かなり辛かったのですが、読者が1人増えるたび、私は嬉しくて嬉しくて、疲れを吹っ飛ばして頂けました。
私の拙筆にお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました。
2019年1月31日
舞平旭