ダンジョン2
かなり間が空いてしまい申し訳ございません。
アレンは男の攻撃をひらりとかわし、足を掬う。
「うあっ、ぐあっ。」
体勢を崩された男が勢いよく地面に転がった。
「少し下がっててください。」
少女を安全な場所に移動させる。
「てんめぇ!やってくれたな!」
仲間が子供相手にやられているのを見た男は激昂し、腰の剣に手をまわした。
男が抜き取った剣を一文字に斬りつけるが、アレンに届くことなく空を斬る。
「調子乗んのも大概にしろよ!」
最後の一人が棍をアレンの頭めがけて振り下ろそうとしたその時、
「危ないっ!!」
少女が声を上げた時にはすでに砂煙が立ち込めていた。
「へ、へへへ、大人を怒らせるからだ。」
最初にアレンにやられた男が笑いながらそう言った。
しかし、とどめを刺した本人である棍を振り下ろした男は困惑していた。
手ごたえがないのだ。
砂煙が消えると、そこにアレンの姿はなかった。
「い、いない……はっ⁉」
背後に気配を感じ振り返ろうとしたが、時すでに遅しだ。
アレンの手刀が首に決まり気絶した。
「な、、何なんだよお前は!」
「通りすがりの子供ですよ。」
「ち、行くぞ!そいつ連れてこい。」
男たちは、気絶した男を抱えて逃げていった。
「あの……ありがとうございます。」
少女がお礼を言ってくる。
「いえいえ、たまたま通りかかっただけですから。じゃ、失礼しますね。」
そう言ってアレンは去っていった。
「あの……」
(はあ……ちゃんとお礼したかったんですけど。。次会った時には、ちゃんとお礼をしましょう。にしてもあの身のこなし、とても子供とは思えないですね。)
少女は去っていく少年の姿を見ながらそう思うのだった。
ぐぅ~~、さらに下層に下りたアレンを最初に襲ったのは空腹だった。
「お腹減ったなぁ。外はもう夜ぐらいなのかな?今日はもうこの辺にして、ご飯にしよう。」
手ごろな休息場所を探し、一息つく。カバンから干し肉を取り出し口いっぱいにほおばる。
(やっぱり干し肉だけじゃ味気ないなぁ。明日は狩った獲物でも焼いてみようかな。干し肉よりかはいくらかましだろう。)
アレンはそう思いながら軽く眠りにつくのだった。