Introduction
「やあやあ。しーちゃん♡」
「やめろ。殺すぞ」
なかなか物騒なことを言っている創と艶やかな女性がいた。なんでこんなことになってんだろ・・・。これは数時間ほど前に遡る。
わざわざモモを先に帰らせ(少々お怒り気味だったので、帰りにケーキでも買っていってやろう)、創と来た場所は郊外の山奥。
「ここがSPMSの基地ってとこか?」
「まあそんなとこ」
「SPMSってそれなりに資金あるんだな」
外見からはどこに基地があるか分からない。
「一応これでも政府の組織ですから」
「へぇ」
木の中にあるスイッチらしき物を押すと足元が動き出す。本当の秘密基地みたいだ。沸き上がる童心を抑えきれず、創より先に入って行ってしまう。
「あんまり先行き過ぎると・・・」
創の言葉も聞こえず突っ込んで行くと、目の前には見えてしまうレベルの放電。
放電されてるレベルのやつってやばかったんじゃなかったっけ?あ、詰んだ・・・
ビリビリー
三流漫画のような音出し、倒れた。きれいに骨が見えただろう。
「全く・・・俺が電圧下げてなかったらやばかったよ?」
「わりぃ」
痺れている状態でなんとか口にした。
ハアーッ
上で創が盛大なため息をついたのを聞いた。
今に戻る。
体調を整え、向かった先には一人の艶やかな女性と容姿が完全に似通っている女の子たちだった。
あれ?あの女の子どっかで見たような・・・
俺の考え事を艶やかな女性の方が遮った。
「やあやあ、ようこそSPMSへ。私が局長の昼野朔良だ。よ・ろ・し・く♡」
「あ、はい。よろしくお願いします」
「そんな緊張しなくていーのよ?」
緊張していた原因は朔良さんの胸のサイズのせいだ。とても大きい、まるでマスクメロン。モモよりも・・・・・・殺気を感じたため思考を止める。
「色目使ってんじゃねーよ。オバサン」
「は?お・姉・さ・んでしょ?」
と同時に驚異の運動能力で創を蹴りとばす。
ガシャァン!ドン!バラララ!
ガラスを割り、本棚を倒し、上の荷物が崩れる。死ぬんじゃ・・・
「あとで治しといてあげるわよ。で空蒼〜」
「「はい」」
またも息のあった返事したのはさっきの姉妹だった。どうやらさっきの殺意の3分の2はこの姉妹からのようだ。確かにむ・・・殺意を感じたため考えるのを止める。
「空蒼沖です」「空蒼佩です」
タイミングが重なって、下の名前がよく聞き取れない。
「はい・・・よろしく。俺は増盛友貴です。えっと君が・・・?」
右の子に聞く。ホントに似てるなぁ。
「沖」
「なるほど・・・」
「分からないならこの髪飾りで」
と言い、水色の髪飾りを見せる。隣の佩ちゃんはピンク色だ。
「よし。自己紹介は終わったとこだし、やっと本題だよ」
ガレキの中から出てきた創が言う。
「あれ?本題ってなんだっけ?」
ハァーッ
今日二度目の盛大なため息を聞いた。
沖ちゃんと佩ちゃんのクリスマスイベントに合わせた感が出てるんですが、それは申し訳ない。
詳しくは番外編みたいのも書いてるので、それでお願いします。