School life
2章突入です。
例の瀬佐との戦いからもう1ヶ月。それまでの出来事は俺のつまらない日常を完膚なきまでに破壊してくれた。後悔してるわけではない、むしろ感謝してるくらいだ。
両親に行ってきますと言い、エレベーターのスイッチを押す、エレベーターで降りている途中で彼女の守山桃と会う。
「おはよ!」
「おはよ」
挨拶を交わし、二人は手を繋いで歩く。道中は他愛ない話をする。他愛ない話だが、今はそれすらも楽しい。モモと話すこと自体が楽しいからだ。そうしていると、あっという間に学校に着く。残念なことにクラスが違うので名残惜しそうに別れる。
この調子なら授業も楽しくなるかと思ったが、そんなことになるはずがなく、授業は聞き流す。授業以外はモモや仲の良いクラスメートと話す。彼女が出来た時は手荒い歓迎を受けたが。こうして学校を乗り切り、モモと校門で待ち合わせ。今度は俺が待つ。彼女を待たせるのはよくないなと思ったからだ。こうして手を繋ぎ二人で帰る。
夢のような毎日だ。だがその夢のような毎日にニコニコした悪魔がやって来た。
「詩杏創です。よろしくおねがいします」
相変わらずのニコニコスタイルで自己紹介をする。なぜならコイツは俺がいるこの紅葉高校に転校してきたからだ。こんな毎日を壊され心底残念そうに、自己紹介をしている創を睨んだ。
「いやあ。悪い悪い。パートナーと同じ学校の方が連絡しやすいってことでさ〜」
「そこじゃない。あらかじめ俺に伝えろよ!」
「サプライズの方が驚くと思って〜」
ハァなんなんだ。昼食を食べながら心の中で思った。しかも俺とモモの間に座り込んでいるのが尚腹がたつ。
「まあ冗談は置いといて、真面目な話です。」
「なら俺とモモの間からどけ」
「はいはい。それで二件あります。一つ目は瀬佐拓磨についての事後報告です。君たちが去った後情報を引き出すため幾つか質問をしていたのですが、途中で抵抗され止む無く射殺しました。遺族には事故死ということにします。」
組織の黒い面がみえたような気がした。俺はこんな組織に入るのか。
「もう一つは新たなターゲットを発見しました。相手のコードネームは『プロミネンス』能力は火系統の能力です」
「プロミネンス?詳しいことは?」
「全くわかりませんねぇ」
「てか俺能力について全くしらないんだけど」
「え〜っと。詳しいことはwebでふっ」
話の最後の声は俺がパンチを創の頬にめり込ませたからだ。
「つまらん冗談は聞きたくない」
「いたいなあ。わかったわかった。ちゃんと話すよ。ただ長くなるからうちでどう?」
「うち?どこだよ?」
「そりゃもちろんSPMSで」
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