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焼肉万歳

作者: 武田 照竹

コメディ小説です。ラーメンタイマーにも利用できます

 俺は無性にちゃんこ鍋が食べたくなったので焼き肉屋に入った。


店員さんに案内された席に着く。


俺の隣の席には男の人が座っている。俺はメニューを開くと


ちゃんこ鍋が無いことに驚愕したが仕方ないので肉を注文した。


店員さんがコンロに火をつける。俺は肉が来るまで暇なので、かばんから


テニスラケットとテニスボールを取り出し、店内の壁で壁打ちをすること


にした。店員さんが迷惑そうな顔をしているが気にしない。そうしている


とさすがに店員さんも怒ったのだろう。俺は店員さんにラケットの持ち方は


こうだとか打ちかたはこうとかの厳しい指導を受けた。


しばらくして肉が来たのでテニスをやめて席に着く。肉を焼く前に俺は家で


乾かなかった洗濯物をプレートの上で焼いて乾かすことにした。焦げるほど


よく乾く。次に肉を焼き始めるが隣の席に座ってる男が肉も食べずに


いるので気になった俺は話しかけてみた。


「こんにちわ」


「……」


「あの」


「……」


言葉が通じないのかと思い、この前俺がUFOに連れ去られた時に宇宙人に


教わった地球外語を使ってみるがやはり通じない。気を取り直し焼けた肉を


食べることにした。が、肉だと思ったらプレートの上で乾かしていたタオル


であることを口に入れてから気付く。しかし食べ物を粗末にすることは


よくないと思いそのまま飲み込む。そして米をおかずに肉を食べていると急に


魚の刺身が食べたくなったのでメニューを見たがやはりなかった。


俺が食べ終わる頃、隣の男が身動き一つしてないので店員さんに隣の男について


聞いてみると「隣のお客様は冬眠中です」そうだったのか確かに焼き肉屋で冬眠する


人間が最近、社会問題になっているがこの目で見るのは


初めてだった。肉も食べ終わったので洗濯物をかばんに詰め、


会計を済まし俺は家路に向かった。

読んでくれてありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 笑いました。宇宙人にさらわれた件がたまりません。
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